形而上学レッスン―存在・時間・自由をめぐる哲学ガイド (現代哲学への招待Basics)

  • 春秋社
3.67
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本棚登録 : 104
感想 : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393323175

作品紹介・あらすじ

神の存在、必然性と可能性、自由意志と決定論など、古代より大勢の哲学者が考えつづけながら、まだはっきり答えが出せないでいる難問中の難問を、分析哲学の手法で、ときにユーモアたっぷりに、ときに粘り強くコツコツと、読者と一緒に楽しく考えるアメリカン・スタイルの全10章。これぞ、ザ・哲学。

感想・レビュー・書評

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  • 第9章
    独身の人が結婚していないことは必然的。
    石から手を離すと落ちるのは、必然的ではない。
    何が二つを分けてるんでしょうか。
    個人的に好きだったパートのたとえ話。
    科学が見られるのは傾向だけ。

    過去の自分と今の自分が「同じ」人間なのはなぜなのか。
    自由意思は存在するのか。全ては決定論で決まっていないのか。
    ・・・
    10レッスンあったけど、あんまり頭に残っていない。
    文章はそれなりに理解してるつもりで読み進めてたけど、気いたら何が何やら。消化しきれてないんだろう。

    一つ一つの問題は単純な問いだけど、その回答方法は、論理的な思考の積み重ねによって導出される。
    疑問の余地が残らない積み重ねの方法は、考え方の勉強になる。

  • 「レッスンとしての読み物」としてたのしめる内容でした。

    形而上学の問いを「分析」して答えを導いていくあたりをレッスンとしていて、子供っぽい問いに対して真面目に答えようとするあまりに突拍子もない方向に進んで行ったりして、それをおもしろいと感じるかどうかは微妙な感じもする。
    自分はおもしろいのだけど。

    そもそも科学と哲学と言語の関わり合いは分かりにくいので、その辺りの解説があればもっと楽しめた気もしないでもない。

  • 神の存在、必然性と可能性、自由意志と決定論など、古代より大勢の哲学者が考えつづけながら、まだはっきり答えが出せないでいる難問中の難問を、分析哲学の手法で、ときにユーモアたっぷりに、ときに粘り強くコツコツと、読者と一緒に楽しく考えるアメリカン・スタイルの全10章。
    これぞ、ザ・哲学。

    [ 目次 ]
    第1章 人の同一性
    第2章 宿命論
    第3章 時間
    第4章 神
    第5章 何かがあるのはどうしてか
    第6章 自由意志と決定論
    第7章 物体の構成
    第8章 普遍者
    第9章 必然性・可能性
    第10章 形而上学とは何か

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 21

  • 分析形而上学の入門書。このシリーズはとても良い入門書ばかりな気がする。この本もまた、徹底的に論理的に哲学の問題を考え、その根本的なことから考えていく楽しさがはっきりと感じ取れる本だった。内容としては形而上学の問題は一つの似たようなテーマばかりなのだなと感じた。必然/可能、決定論/自由意志、宿命論、神の存在の有無、普遍者の存在の有無、同一性、物体の構成などなど、どれも同じような問題を少し足場をずらして考えているらしい。だから何度も同じような議論が出てきて少し退屈なところもあった(例えば神(必然的存在)の存在証明は三回ほど出てきたように思う)。しかし、分析形而上学の全体像がぼんやりとではあるが、知ることができて良かった。コニーさんのところよりもサイダーさんの担当箇所の方が読みやすい気がした。

  • 形而上学がよくわからない人は巻末の訳者による後書きを先に読むことをオススメする.なぜか形而上学についての説明が本章の最後に書かれている.
    本書の内容は副題の通り

    人の同一性
    宿命論
    時間

    何かがあるのはどうしてか
    自由意志と決定論
    物体の構成
    普遍者
    必然性・可能性
    形而上学とは何か

    上記の内容が章ごとに分割されていて読みやすい.

    基本的には,ある仮定から演繹的に論理を構築しパラドキシカルな内容を導く.そして仮定を検証する.

    Russellいわく,「単純すぎてわざわざ言う価値があるとは思えないようなことからはじめて,パラドキシカルすぎて誰も信じないようなことで終わる.これが哲学で大事なことだ.」

    実際,例えば自由意志という概念を考えると自由意志がないのかあるのか,わからなくなってくる.

    基本テーゼを検討するために,物理学ー相対論と量子論ーと数学の理論ー公理系ーの論理が引き合いに出されるが,哲学者(この本で言う分析哲学)はこれらの理論をどの程度理解しているのか,気になるところである.また,自然科学の法則が哲学の制約条件となるならば,物理学者が哲学を述べた方が自然なように思えるが

    ただし物理学者は自然がどのような法則で記述できるかを知りたいのであって,なぜ自然法則がそうあるのかは範疇の中にはないように思われる.この分野は,やはり哲学者の仕事だろうか?

    内容も興味深いものばかり,訳もわかりやすい.
    哲学の入門書には良いかと思う.

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