誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義

著者 :
  • 春秋社
3.76
  • (52)
  • (48)
  • (74)
  • (5)
  • (4)
本棚登録 : 638
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393332719

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 日頃、生物多様性を謳うなら、人間ってどうなってるんだ?みんな欧米化して、外来種になり変わらないと生きていけなくなってる と思っていたけれど、その欧州の進化の歴史ややり方を概観できた
    自分を質に入れるな という言葉を得て、今後を考えて見たい

  • 松岡正剛が歴史を綴った内容だが見事!の一言に尽きる。
    歴史を振り返る上でのプラットホームとしてこれだけ完成された内容は他に類をみないだろう。
    一般的に小難しく呑み込みづらい歴史の箇所も松岡正剛によって噛み砕れた記述で記されて教養の新たな上積みに繋がる、他の歴史を断片的に扱った本よりも「歴史」という大枠を成して中の内容部分に一切の隙がない。
    本書を読んで初めて歴史の紐と紐が繋がり、新しい側面を伺い知れた。

  • 社会
    思索
    歴史

  • 読了

    アマゾンのコメントを見てると、気持ち悪いのだらけでムカムカ

    人間、素直さが大事です

    工作舎の本が総じてそうであるように、隙間恐怖症的な詰め込みで、情報量は凄いけど、あっちこっちと行くから圧縮し辛くて記憶容量を超えるので、理解していくというよりも、喉越しで読んでいくしかない

    こういうふうに俯瞰できるようになると良いと思うよ、という本であって、そのためにやらないといけない膨大な宿題を提示される本であって、それはやっぱりできないから、この本を読んでその感じをつかんだだけで満足ってことにしておこう、という結論に達するしかない本、というのが、松岡正剛と工作舎の本

  • 【由来】
    ・学園の図書館で2冊になってたのを少し読んだら無類に面白かった。

    【期待したもの】
    ・ちょうどマクニールの「世界史」を読んだ後で、色々とふくらませていくのにちょうどいいかと。

    【要約】


    【ノート】
    ・ちょっとした雑学からフランクフルト学派まで縦横無尽。それゆえ、「おもしろかったけど、何だったっけ?」という危険性も。

    ・株式会社って、つまり、何だっけ?P172を読んで。「爆発的に増えた」、なぜ、その形態でなければならなかったのか。つまり、不特定多数から資金を調達する、手っ取り早く、ということ?にしても、登場してから、その形態が信頼されるまでには時間がかかったのでは?最初は金持ち同士だったから問題も発生しなかった?

    【目次】
    第一講 ネーション・ステートの謎
    「異質」に世界を見る
    世界の歴史はタテ・ヨコ・ナナメ
    紅茶だって世界を動かす
    どこに行っても資本主義
    情報ネットワークと自由
    資本主義のきびしい掟
    自由なサービスはどこまで可能か
    「みんな」が受け入れられるサービスとは
    「みんなの国家」が引き受ける
    ネーション・ステート ー 国民国家の意味
    近代をまたぐ欲望
    慾望と機械がくっついた社会

    第二講 エリザベス女王とリヴァイアサン
    エリザベスは信長のお姉さん
    近代のカギを握る「イギリスの謎」
    フランスとの確執
    英国国教会の誕生
    キーワードは「エミグレ」
    移住という思想
    一神教と「神の戦争」
    カトリックvsプロテスタント
    クロムウェルのピューリタン革命
    近代国家論の出発、「リヴァイアサン」

    第三講 将軍の国と華夷秩序
    そのとき日本はどう「世界」と接したか
    徳川社会と「負のはたらき」
    大帝国「明」の興亡
    日本のダブル・スタンダード ー 和・漢
    徳川日本、中国離れのシナリオ
    日本乞師と呼ばれた男
    開国と通商という宿命
    黒船が日本に来るまで ー ネーション・ステートのめざめ

    第四講 列強の誕生とアジアの危機
    「モーラ」の世界から見えるもの
    フランスの立て直し ー 英雄ナポレオン?
    欧州各国の自立化を促す ー 英雄ナポレオン?
    ドイツ人が考えたこと
    「ロマン」が国をつくる
    列強の近代へ
    アヘン戦争が世界を変えた
    ひどかった南京条約

    第五講 開国の背景に何があったのか
    強い国家・広い国家 ー イギリス・フランス
    武力帝国の誕生 ー ドイツとロシア
    自国を強化するフロンティア魂 ー アメリカの拡張
    ペリー来航 ーとうとう日本もフロンティア
    イタリアにも「維新」があった
    日朝の深い関係
    古代朝鮮の歴史
    決定的な敗戦、「白村江の戦い」
    充実の李氏朝鮮時代
    朝鮮半島への侵略

    第六講 明治日本の戦争と文化
    日本画と「二つのJ」
    東北アジアをめぐる争い
    日本が朝鮮に開国を迫った
    日清戦争への道のり
    アジアか、「脱亜入欧」か
    三国干渉による横やり
    閔妃殺害のシナリオ
    世界を分割する野望 ー 帝国主義国家の成立
    アフリカ分割の悲劇
    朝鮮を舞台にした日露戦争
    列強入りした日本が得たもの ー韓国併合

    第七講 社会も国家も進化しつづける?
    「共産党宣言」の爆発
     アタマの中の弁証法・セカイを丸ごと唯物史観
     個人から社会へ ー 経済思想の流れ
     理想社会をつくる実験
     マルクス経済学のチェック・ポイント
     ダーウィン「種の起源」の衝撃
     社会は進化しているか?
     未来を目指して一直線 ー スペンサーの社会進化論
     変化を受け入れる視点 ー 仏教思想の影響

    第八講 カフカとフロイトの部屋
     語りえぬ二十世紀を語る
     イギリスの3C、ドイツの3B
     バルカンの火薬庫に火がついた ー 第一次世界大戦
     フロイトが見つけた「内なる闇」
     世界と自分を観察する ー 現象学の登場
     人間って何だろう ー 実存主義
     自と他を結ぶ、ヤスパースの「了解」
     説明できない「世界とのかかわり」 ー カフカの文学
     「中心をもたないという立場
     カフカとフロイトの部屋にいた「アウトサイダー」

    第九講 二つの世界戦争の間
     中東って何だ
     イスラム的「エミグレ」のパワー
     アラビアのロレンスの真相
     中東問題の火種
     立ち上がるガンディー ーvsイギリス
     したたかな革命家ホー・チ・ミン ーvsフランス
     ワイマール体制とナチスの台頭
     世界恐慌の余波 ー 第二次世界大戦突入
     民主主義は本当に勝ったのか
     アラブとバース主義 ー 第一次・第二次中東戦争

    第十講 資本と大衆の時代
     数が質になる、大衆のパワー
     冷戦時代のポリティクス ー 代理社会の代理戦争
     新植民地主義とは何か
     ゲーム理論に溺れるアメリカ
     パクス・アメリカーナと新自由主義
     1970年代の世界経済の大転換
     合理的な自由競争のゆくえ
     いくつもの資本主義
     資本主義社会の病気と症状
     世界の均質化を「編集」でのりこえる

    第十一講 日本の苗代をとりもどしたい
     日本人の「ものの見方」
     苗代という方法
     「失われた十年」の意味
     証券化の嵐が日本にも吹き荒れる
     「リスク」が商品になる時代
     日本人の「道理」もある
     驚くべきレベッカの資本主義
     世界のあちこちに「苗」をうえる勇気

    おわりに ー 苗代の智恵

  • w

  • 『17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義』(春秋社)の続編です。近代以降の西洋史と江戸幕府から明治にかけての日本の歴史をたがいに照合させながら解説をおこなうとともに、資本主義と帝国主義に共通する問題を考察しています。

    一つの主題について考察するというスタイルにはなっていないのですが、「グローバリズム」の持つヘゲモニー的な性格に対する批判へと著者の議論は収斂していき、日本の伝統文化の中にそれを乗り越える「編集」技術を見いだそうとしています。とはいうものの、具体的な方法についての記述は不足しており、大まかな方向性が示されるにとどまっているように思います。

    「編集工学」という著者の方法論的立場は、領域横断的にネットワークを張り渡していくところに一番に醍醐味があると思っているのですが、グローバリズム批判というテーマはアクチュアルにすぎるせいか、どうしても議論の粗さが目についてしまうような印象を抱きました。

  • 博覧強記松岡正剛氏の世界の中の日本史一筆書き講義録。話し手(書き手)は楽しいんだろうな。でも聞く(読む)方は、俺にも言わせろ的な気分になってフラストレーションが溜まります。日本史に一家言の無い人向け。

  • 大衆とは、自分では何も考えずに、みんなと同じであると感じることで安心する連中である

    世界が同質性を有することに警鐘を鳴らしています。いわゆる「アメリカン・スタンダード」ですね。

    しかし、同質であることは、すなわちプレーヤーが多いとも言えます。プレーヤーが多いほど市場規模が拡大し、勝者には規模に沿った恩恵が得られます。

    今私のいる仕事の世界は、そういった意味ではプレーヤが少ないように思います。プレーヤーが少ないということは、それだけ専門性が高く、専門家であること自体に希少性が生まれます。

    しかし、専門性が高い程、他分野での融通が利かず、リスクを抱えることにもなります。専門性と普遍性のバランスをどう取るかを考える毎日です。

  • 残念な説明。ペリーの黒船は、太平洋から来たのではありません。インド洋からです。
    タイトルの「誰も知らない」は、まちがいなく、まちがいである。人々は、百年以上前から、それを帝国主義と称している。
    言いたいことは、「おわりに」で言い尽くされている。饒舌が邪魔して、ちょっとうっとうしい。他方で、鋭さとオリジナリティーに欠ける。編集者だから、当然か。色んな本の内容を寄せ集めて語った近代史と文化論。日本のまちがいが、説明不足。日露戦争~昭和日本の政治・世論のまちがいをすっとばして、急に未来展望で、昔からの日本の良さを生かす話になるところが、論理の飛躍だ。
    半藤一利氏が、物知りで人のいい近所のご隠居さんだとしたら、松岡正剛氏は、本好きでちょっと上から目線の近所ののお兄さん。近所にいたとしても、人格面で、あんまり、かかわりたくない。志において、どこか、胡散臭いのだ。

全54件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

編集工学者、編集工学研究所所長、イシス編集学校校長。80年代に情報文化と情報技術をつなぐ方法論を体系化し「編集工学」を確立し様々なプロジェクトに応用。2000年「千夜千冊」の連載を開始。同年、eラーニングの先駆けともなる「イシス編集学校」を創立。近年はBOOKWAREという考えのもと膨大な知識情報を相互編集する知の実験的空間を手掛ける。また日本文化研究の第一人者として「日本という方法」を提唱し独自の日本論を展開。著書に『知の編集工学』『擬』『世界と日本の見方』『国家と「私」の行方』ほか。

「2018年 『千夜千冊エディション 情報生命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松岡正剛の作品

誰も知らない 世界と日本のまちがい 自由と国家と資本主義を本棚に登録しているひと

ツイートする