格差社会という不幸(神保・宮台マル激トーク・オン・デマンドVII)

  • 春秋社
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レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393332955

作品紹介・あらすじ

金融崩壊と世界同時不況で一気に露呈した日本社会の格差と貧困。一億総中流の平等社会と信じていた背後で何が起こっていたのか?解決策はあるか?グローバル化や世界の政治思想の潮流を踏まえ、少子化、教育、貧困、非正規労働など多様な視点から考察。さらに民主党の政策を踏まえて日本社会の針路を論じる対談を付し、この国の再生のために知るべきことを詰めこんだ必読の一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 一年前、再生プランの会議が始まり、そして今はその結果も出ている。

    何が足りなかったのか、今から何を発言していかなければならないのか、よく分かる。

    考えを統合していけば、かなりのところまで、行けるかもしれない。

  • 対談集なのでわかりやすい。ただ宮台さんの言動が気に触るし、難解な言葉ばかり使い、煙に巻いている感じが強い。

  • 『この国に希望はないのか』と思わせるくらいにシビアな話が続きます。識者の言っていることは概ねそうだろうし、しかし抜本的で画期的な改善策はこれといって無さそうです。
    自殺者の推移は、
    2003年…34,427人
    2004年…32,325人
    2005年…32,552人
    2006年…32,155人
    2007年…33,093人
    2008年…32,249人
    2009年…32,845人
    2010年…31,690人
    2011年…30,651人
    2012年…27,858人
    2013年…27,283人
    と、近年では減少傾向にありますが、東日本大震災(2011年)の影響により『そもそも自殺するであろう人のカウントが震災死に変わっただけ』とも考えられる部分もあるので、全く楽観視できない状況にあると言えます。
    自殺の原因は、健康的なもの、家庭的なもの、経済的なものがその一因にありますが、『お金が無いから死ぬ』なんて本末転倒です。人を幸福にするのが金ですが、かといって無ければ死というのは極端だし、これは日本が世界に対して極めて恥ずべきことだと思います(自殺する人が悪いということではなく、そのような社会を作り上げた我々や、対策が不十分な政府が、という意味で)。

    経済対策として考えられるのは、大雑把に言って、①稼げる者がどんどん稼ぎ、経済の二極化を推進する。②経済の循環そのものを緩やかにして、低収入でも生きていけるようにする。③一億総中流の復興等、まぁ色々ありますが、少子高齢化社会によって経済自体が縮小していくことは間違いありません(出生率が高くなれば別ですが)。
    ①は小泉内閣の思想、②は森永卓郎の思想、③は分かりませんが、大まかに言えばそうなると思います。

    著者らは結局市民参加の政治が必要で情報公開やNPOの活躍等を期待しています。じゃあ誰がそれを担うの?ってことになりますが、そこは投げっぱなしで、そこが残念です。
    そこで、より実践的な社会的ジレンマの議論になる(と思われる)のですが、本書では取り上げていません。年越し派遣村代表の湯浅誠さんについては論者として本書に登場していますが、まだまだ孤軍奮闘の印象が強く、政治や社会のバックアップ体制が不十分だと感じます。つまり、目の前の苦しんでいる人たちを助ける、尊い仕事をしているにも関わらず、彼らを支援する環境がまだまだ整っていない。こういう仕事にこそ税金を投入すべきです。
    一方で、精神的な『居場所』の提供も必要です。戦後貧しかったのに自殺者が少なかったのは、それぞれに居場所があったからです。お金では解決できない、心的居場所がないと、生きる意欲が削がれます。『誰かと一緒にいたいけど、果たして私なんかと一緒にいてくれるだろうか?』『否定されないだろうか?』と心配している人は多いと思いますが、みんなそう思っているなら、誰かがその緊張を解いてあげられれば、簡単に孤独から解放されます(人間関係の煩わしさは別問題として)。

    思ったんですが、効率の良い分業体制に限界が来ている(経済にしても精神的にも)、だから何かが誰かがつなぐという役割を求められているのではないでしょうか。
    仕事を細分化して、単純作業の繰り返し。労働効率を高めるための知恵が、実は人間の心を蔑ろにしてしまうという皮肉……。現代の仕事は、コミュニケーションを取らなくて良いようにできているのかも知れません。それが仕事に限らず、恋愛や教育にも影響を及ぼしているのかも知れません。
    僕の評価はA-にします。

  • とにかくキャンキャン騒いでいるだけでは何も解決しないのだから、この本が多くの人の目に触れて欲しい。そして考えて欲しい。話し合って欲しい。(該当の回のマル激を引っ張り出して再視聴し、じっくりとゆっくりと読んで、できる限り考えて読み直す。なので読み終わるまでこんなに時間がかかってしまった)

  • [ 内容 ]
    金融崩壊と世界同時不況で一気に露呈した日本社会の格差と貧困。
    一億総中流の平等社会と信じていた背後で何が起こっていたのか?
    解決策はあるか?
    グローバル化や世界の政治思想の潮流を踏まえ、少子化、教育、貧困、非正規労働など多様な視点から考察。
    さらに民主党の政策を踏まえて日本社会の針路を論じる対談を付し、この国の再生のために知るべきことを詰めこんだ必読の一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 格差と少子化と結婚できない男と女―希望格差社会はここまで来た
    第2章 格差社会をサバイバルする―日本社会の変容とハイパー・メリトクラシー
    第3章 貧困は自己責任なのか―人が貧しさに陥るわけ
    第4章 格差社会はなぜ生まれたか―小泉政治の負の遺産
    第5章 アメリカという格差社会の幸福論―日本人は格差社会で幸せになれるのか
    終章 格差のはての世界―民主政権で日本の展望はひらけるか

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 本田先生が宮台をたたきつぶす

  • 肌で感じる「格差社会」と向き合いたくて読みました。

    経済ばかりを優先させた結果、社会が回らなくなった。
    拠り所が1つしかないと、そこが壊れた時におわる。
    ホームベースの大切さ。

    など、なるほどなぁ・・・と思うところもあれば、

    「ハイパー・メリトクラシー」的能力について。
    一度レールから外れると、戻ることが非常に困難な社会システム。
    日本に顕著な妬み・僻みによる足の引っ張り合い。

    など、どんよりした気持ちに陥るものもありました。


    この先のますますグローバル化していく社会で、格差はもっと広がるんでしょうね。
    そんな今求められるのは、時代に逆流して格差をなくそうとすることよりも、
    現状を把握し、格差があってもどう幸せになれるか、どんな風に生きたいかを見つめ直すことなのかもしれませんね。

    その上で、インフォーマルなもの、フォーマルなものを用いて
    結婚、子育てしやすい環境作り、
    仕事が全てでない生活、
    正社員でなくとも生きられる社会、が作れたらいいですよね。


    インターネット放送を修正・加筆したものなので仕方ないのかもしれないけれど、ところどころ宮台さんの言葉の悪さが気になりました。
    せっかく素敵なことをたくさん言ってるのに、もったいない。

  • 格差社会について、思想、社会学、経済学などから多角的にアプローチしたもの。単なる格差は悪、かわいそう、からでは何も解決しない。格差を論じているのだが、自分の思考傾向、生き方について考えさせられた一冊。

  • 神保哲生、宮台真司、山田昌弘、斎藤貴男、本田由紀、堤未果、湯浅誠、鎌田慧、小林由美

  • 2010.02.28 朝日聞で紹介されました。

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著者プロフィール

1959年、仙台生まれ。東京大学大学院博士課程修了。博士(社会学)。首都大学東京教授。専門は社会システム論。著書に『民主主義が一度もなかった国・日本』『日本の難点』『14歳からの社会学』『私たちはどこからきて、どこへ行くのか』など。

「2019年 『民主主義は不可能なのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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