- Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393333280
感想・レビュー・書評
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労使対立の激しかった時代、何を重んじるべきか。出光佐三氏の考えが、社長室メンバーとの問答の形式で語られる書。2013年出光佐三氏をモデルとした小説「海賊とよばれた男」の大ヒットにより、新版刊行となったもの。
社会主義資本主義という二項対立でない、日本人ならではの価値観・視点で語られる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読み始めてすぐから、惹きつけられる内容です。
これまでなんとなく考えていたことが、言葉(文章)になっていて、
納得したり、共感して読んでいます。
最初は、すごいことが書かれていると思って読んでいたが、
同じことの繰り返しが多いので、途中までで読むのをやめました。
(本が、インタビュー形式なのでしかたがないのだろう)
2014/11/25 予約 2015/03/22 借りる。3/25 読み始める。4/4 途中までで終わる。
内容と目次は
内容 :
理想の実現のためには階級的対立闘争が不可避であると考えたマルクス、人類愛の上に立った互譲互助、和の道を提唱した出光佐三。
出光興産創業者の思想・哲学やマルクスとの違いの真意を、様々な角度の問答により探究した記録。
著者 :
1885〜1981年。福岡県生まれ。神戸高等商業学校卒業。1911年出光商会を創業。
出光興産株式会社に改組、社長に就任。72年出光興産の会長を退き、店主に就任。 -
「海賊とよばれた男」私の最も好きな本の一つです。数年ぶりに、中学生時代の塾の恩師と飲んでいて、本の話になった。その恩師からのおすすめということで読んでみる。
マルクスを理解していないので、難しい箇所も少なくなかったが、多くの共感すべき部分を見つける。書かれた年1966年。それから50年以上経つが、なかなかこの精神でやっていくのは難しいですね。経済がグローバルになり世界の人をまとめ、世界で利益を出していくには、他の国の人に理解してもらうのが時間がかかる考えだからか、イヤ日本でも今は利己的考えの人が多くいるものね。
【学・大切にしたい考え】
贅沢は人を殺す
清貧を誇る
イージーゴーイングではなく、難関をいけさすれば己を強くする。
出勤簿に対して、人間を侮辱するなと言って、抗議くらい申し込むのが本当じゃないか -
日本人の古き良き心を改めて認識させてくれる
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確かに、人間の本質が「皆仲良く暮らすこと」というのは共感。
それでは、会社というシビアな現実でどのようにそれを成立されたのか?
そもそも現実にそんな経営があるのか??
...とか思いつつ、とっても興味深く拝読しました。
人間のエゴという究極の課題と立ち向かいながら、
日本人にしか生み出せない美学をここまで1つの会社で徹底し、そして実現化された姿は素晴らしく、尊敬します。 -
マルクスは「物の国」に生まれたから、物の分配をめぐって対立抗争する道を歩かせられたということであるし、僕は「人の国」に生まれらから、物に関して贅沢を戒めて、お互いに手を握り合って仲良くするという互助会の道を歩かせられたと、このように僕は考えた 対立抗争は相手を滅ぼし亡き者にするということであるが、自由競争はそんなことをしていては落語しますよと言って、相手を鞭撻して、お互いに進歩発展をはかる 人間は公平に扱われはじめて満足するもので、平等では満足しない
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出光佐三のマルクスとの対比のおはなし。
メモ
◾️心のあり方を理論や物差しで決めようとするから、理論や理屈の奴隷になる。人間のあり方は人間が自問自答すべし。
◾️心なくして知恵だけ発達した人は何をするかわからない。心を作るために宗教哲学教育修養がある。 -
本のタイトルから想像した内容と違った。
マルクスも出光の創始者である著者とは出発点と目標は同じでありながら、物の世界に育ったマルクスと人の世界に育った著者では方法が違ったという話。
著者の考えは極端だなと感じる部分もあるが、出光がどんな逆境においてもブレなかったのは、柱となる思想があったからなんだなぁと思った。