19歳の君へ―人が生き、死ぬということ

著者 :
制作 : 日野原 重明 
  • 春秋社
4.39
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本棚登録 : 72
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393364994

作品紹介・あらすじ

「人を殺す体験をしてみたかった」「自殺できなかったので、人を殺して刑務所に入ろうと思った」…自分のいのちも他人のいのちも、ここまで軽く、リアルな実感を失ってしまった時代。一方で終末期医療の現場では、目の前の患者のたった一つのいのちをいかに大切にするか、それに生涯を賭けている医療者たちがいる。死を待つほかない患者の前に日々立ち続ける医療者たちの語る言葉は、いのちの貴重さ、愛しさをあますところなく伝え、深く、重い。

感想・レビュー・書評

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  • ガンで爺ちゃんは亡くなった。
    あんまり会ってなかったし、危篤状態らへんになっても結局会いに行けなかった。
    高2で初めてお葬式に出た。身内だけの小さな会だったし爺ちゃんはかなり長生きだったので暗くなることはなかった。ご飯を食べる時とかもよー生きたみたいな感じで楽しく進んだ。その隣では爺ちゃんが眠ってた。みんな顔触ったりしてた。私も母に触ってみって言われたけどさわれなかった。死を目の前で見たのは初めてで本当に怖かった。
    母が実家と仲良しなわけではないし全然会ってなかったから爺ちゃんにすごい思い入れがあるわけではない。けど、小学生のとき戦争の話とか飛行機の中のアメリカ人の顔が見えるくらいまで近づいてきてイケメンやったみたいなん話してた爺ちゃんが、私の生きてなかった存在してなかった時を生きた爺ちゃんがこの世からいなくなって、私は爺ちゃんが知らない世界を生きていくんだと思うと怖くて。
    人が1人いなくなろうが世界は続いていく感が、自分がいなくなってもそうなのかと絶望と虚無感をもたらす感じ。

    前置きはさておき、この本には癌の辛さや苦しさが書かれててどうやったらそれがなくなるかみたいなのも書いてるねん。あ、これ知ってたら楽にしてあげられたかもしれへん。痛かったかな爺ちゃん。私に会いたかったかな。孫に。母は三姉妹やからたくさん孫はおるねんけど女私だけやねん。女の孫って可愛いっていうから会いたいって思ってくれてたんかなって。自惚れてるかな。でもともかくそう思ってしまって悲しくなった。ごめんねって思ったし、癌を楽にできるこの手段を覚えておこうと思った。

    私は後悔して生きたくないのに、たびたび後悔する選択をしてしまう。後悔はもう似たような状態が起きた時二度と悲しまないための成長の材料として使えるからこそ後悔だと思うから頑張っていかないとなと思う。

    19歳になった時、全てを失っててとりあえず19歳の時読まないとあかん本あるかなと思って検索かけて出会った本。

    読めてよかった。

  • 人間は人間らしく生きることと同じように、人間らしく死ぬことも学ぶべき


    参考書籍(映画)
    黒澤明 「生きる」
    スティーヴ・ランディン「フィッシュ!」

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  • とてもよかったです。

    人の話を聞く力、傾聴力の大切さを改めて感じとれた。

    患者を尊重する姿勢、患者と医療従事者という関係でなく人と人との関係を常に意識するべき。

  • この講義を般教でやったのがすごいな
    後半のとか、ユニットの特別講義レベルじゃん

    医療人として読むべき、というのはもちろんだけど、生きがい、とか、生きる意味、とか
    また考えさせられるね
    結局、人と人との関係なんですかね
    どうしたらいいのかね

    医療人としては
    患者は個人であること、患者から教えてもらうという姿勢、とかかなぁ
    あたりまえなんだけどね、わすれてしまいがち

    国試後に、社会に出る前に、もういっかい読みたいな

  • 死生観について考えるはじめの一冊。

  • 490

  • 490.15-ヒノ 300323938

  • 医療の道を目指す若者にはお薦め。
    緩和ケアの指導的立場にある方々が大学生に行った講義をまとめたものです。
    死と向き合うことがどういうことなのか。
    淡々と語られる現場の人言葉に、得も言われぬ迫力を感じた。

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著者プロフィール

山崎章郎(やまざき ふみお)
1947年生まれ。医療法人社団悠翔会ケアタウン小平クリニック名誉院長。
外科医としてのキャリアから、船医として赴いた南極での経験を経て、「ホスピスは、最期の瞬間まで人間としての尊厳を守りながら、人生に新しい価値を見いだし、幸せな気持ちを持って生きる場所」との信念をもって、東京都小金井市の聖ヨハネ会桜町病院のホスピスを牽引。その後2005年に、在宅ホスピスケアを目的に東京都小平市に「ケアタウン小平クリニック」を開設し、コミュニティケアにも関わる。現在は、ステージ4の大腸がんを療養中。その体験に基づき、抗がん剤治療を減らし、既存の代替療法を組み合わせた、副作用の少なく、金額的にも無理のない治療法である「がん共存療法」に辿り着く。がんと共存しながら限られた時間を患者自身が納得し、自分らしく生きるための「無増悪生存期間」の延長を目指し、その臨床拠点ともなる「がん共存療法研究所」の設立を準備している。著書に『病院で死ぬということ』、『「そのとき」までをどう生きるのか』、『ステージ4の緩和ケア医が実践する がんを悪化させない試み』など。

「2023年 『死ぬことと、生きること~キューブラー・ロスをめぐる対話~』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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