「間合い」とは何か: 二人称的身体論

制作 : 諏訪 正樹 
  • 春秋社
3.50
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本棚登録 : 115
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393373316

作品紹介・あらすじ

私たちは「間合い」とともに生きている。雑踏でぶつからないのも何気ない会話ができるのも、間合いがあればこそ。人はいかにして状況に対応しているのか。野球、柔術、サッカーから歯科医と患者の会話、フィールドワークの人間関係まで、様々な事例から本質に迫る。「人間らしさ」を巡る知能研究の最先端。

感想・レビュー・書評

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  •  私は怪談とか好きで、読んだ後に夜怖くなるけど、割と科学信奉者だ。客観性があること、再現性があることが好き。
     間合い、他者と自身の間にあるもの。例えば武術とか、会話とかそういうもの。これは主観にならざるを得ない。
     これがべらぼうに面白い。

     良きピッチャーが、バッターの打つ間合いを外して投げる話とか、なるほど!ってなる。

     客観性が無いからと言って再現性がないとも言えないし、切り捨てるのも勿体ないなと考えさせられた。主観の世界は豊かだ。と言うか、いかに客観と言っても、己の認知し得ないことは理解できないので、客観に主観は含むのだろうな。

  • 「間合い」について非常に優れた研究内容であり、非常に興味深い。

    雑踏のなかでエネルギーを感じて歩くという話や、スポーツにおいての間合いの合わせ方や外し方などとても面白かった。

    「間合い」をここまで具体的に掘り下げた本は今までなかったのではないだろうか。

    素晴らしい本だと思います。

  • 間合いという、非常に抽象的で研究対象にしにくい分野にあえてチャレンジした1冊。
    会社の先輩の薦めで一読。
    本書の中では、間合いを形成する=エネルギーのようなものを自らも発し、相手のものも感じると表現している。冒頭で出てくる、スクランブル交差点で見事に人と人とがぶつからずにすりぬけていく様を喩えにあげていたのはわかりやすかった。

    研究というものは、暗黙知で論理的・普遍的・客観的な視点=三人称的な立場を是とするところがあるが、本書はそうした見方を是とするあり方へのアンチテーゼらしい。
    主観的=一人称的な見方からスタートして、二者間で間合いが形成される=二人称的なかかわりをもつ。その一連の流れを様々なシーンにあてはめてわかりやすく伝えてる。

    とっつきにくいかと思ったけど、意外と読みやすかったような気がする。最近漫画でハイキューを最新巻まで読破したけど、そのシーンを想像しながら読んだら割とスッと入ってきた。
    ハイキューで日向と影山の超速攻は、まさにひなたが発するエネルギーを影山が的確に感じ取って成り立ってる技。漫画では、日向が発するエネルギーみたいなものが描かれてて、それに影山が反応している様が当たり前のように描かれてるけど、それらをちょっと小難しく言語化するとこんなかんじなのかなと思った。(ハイキュー知らない人はさらに混乱してると思いますが)

    適切な間合いをみんな無意識に形成して生きてる。それだけで、人は皆コミュニケーションのプロだと思った!空気が読めない人ってのは、間合いがうまく形成できない人ってことなのかな。

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著者プロフィール

慶應義塾大学環境情報学部教授。
専門分野:認知科学、人工知能、デザイン学。

「2023年 『総合政策学の方法論的展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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