- Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
- / ISBN・EAN: 9784393434376
作品紹介・あらすじ
さまよう魂。湧き上がる言葉。孤独をたずさえ、居所を求め続けた、自由律俳句の鬼才の全貌。
感想・レビュー・書評
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「咳をしても一人」
「入れものが無い両手で受ける」
尾崎放哉の俳句といえば、これくらいしかしらなかったけど。
お笑いコンビ「ピース」の又吉直樹さんが
ある女性誌に、尾崎放哉の句集を薦めているのを
読んでしまったため、気になって思わず借りてしまった。
(ファンというわけでは全くありませんが)
放哉は大正15年に41歳で孤独のうちに病気で亡くなっている。
41歳ですよ・・・東大法学部を出て、3度転職し、保険会社で働くが、
肋膜炎が悪化し、妻とも別れ、小豆島で孤独に亡くなる。
この略歴を聞いただけで、いかにも不幸そう。
他人から見ると不幸にしか見えない。
でも亡くなる3年ほど前からの作品が秀逸と編者は書いている。
やっぱり創作の原動力には、孤独と不幸が必要なのかと
この本を飛ばし読みしながら、ぼんやり考えました。 -
「いれものが無い両手で受ける」「咳をしても一人」などの自由律俳句で知られる放哉の全句集。こんな寂しがりは辛い。破滅型の人生。庵でひっそりと夭逝してしまった。放哉を演じたいと渥美清が墓参りまでしていたとか。かなわぬ夢だったが、あのシャイな渥美清が演じたいと願った放哉の生き方に、できないからこそ憧れる。酒乱で人に迷惑をかけながら自尊心は人一倍だった放哉。全句集の中でまた好きな俳句が見つかる。「淋しい寝る本がない」「自分をなくしてしまって探して居る」
私も代表作くらいしか知らないけど、
彼の寂しくてたまらない自由律俳句が好きでした。
若くして小豆島で死んだのは知って...
私も代表作くらいしか知らないけど、
彼の寂しくてたまらない自由律俳句が好きでした。
若くして小豆島で死んだのは知ってましたが、そんな経歴を持っていたんですね。
又吉が読者だというのも、分かる気がします。
私も読んでみたいです。