自然に還る

著者 :
  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393741467

感想・レビュー・書評

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  • 久々に目から鱗がこほれた。
    そして私が生まれるより前から提言し、警鐘を鳴らしていたことに驚いた。

    米麦の三大発祥地に棲みついた古代の人間
    メソポタミヤ、シルクロード地帯、サハラ砂漠地帯
    →メソポタミヤ文明、中国文明、エジプト文明
    →砂漠に変わり果てた
    文明の犠牲になって、木が切り倒され、農法が進んで略奪農法となり、地力が衰え、草木が消え、砂漠化がスタートしたと見るべきでしょう。

    アメリカ最も恵まれた穀倉地帯ミシシッピー川沿岸
    数百ha耕作<1-2ha日本農民の収入→離農
    →日本をまねて有機農法や自然農法へ
    日本は遅れて同じ道をたどっている

    カリフォルニア水田稲作チコー平野
    「これは大変だ、革命だ」と跳びあがり、一挙に自然農法に切り替え

    "生かすより殺すな"
    自然を破壊しながら、その根本を絶たずに自然を守ろうとしても"焼け石に水"

    1-2ha放し飼い→土が悪化

    何十年無消毒放任→土が肥え、草木が茂りだし、果樹、野菜も、無肥料で成長しだし完全無消毒でも各種の天敵がいるようになって、きれいな実が成りだした

    蒔き時と蒔く場所次第で科学農法以上の収穫

    自然は数打ちゃ当たる戦法
    食べられたり、落ちてしまったり、一見ムダが多い様に見えるがそのリスク込みでちゃんと次が育つようにうまく仕組みづくられているのが自然の生態系

    人間が何かしようとするのをやめるだけで色々解決するのでは…。

    下駄の音に気付くのが子供、イタリア人、オランダ人、気づきにくいのがイギリス人、オーストリア人、ドイツ人って面白いし、なんだかわかる。
    国ごとの歩き方に注目したことはなかったな。

    デンチってどんな服だろう??

    類友の皆さんも素敵な方々ばかりだ。

  • ずっしりと重い本。著者の福岡正信翁は長年土地を耕さない・化学肥料、堆肥を使わない・雑草を極力取り除かない・農薬に依存しない、という「自然農法」を実践してきた第一人者。自然を破壊する西洋哲学に基く科学的農業、日本の戦後の農業をばっさりと否定し、人間の行く末を憂慮していた(初版は1984年)。話は自然・神・人の関係にまで及ぶ。彼の提言するような自然と真に調和した生き方は、自分を含め現代の日本人には不可能に近いと思いつつも、普段の生活でおぼえている違和感はこの本に書かれている内容に答えがあるのかも、と感じた。

  • 京都の地下街の本屋さんでみて 良さそう

  • 分類=自然農法。04年9月(84年1月初出、93年再刊)。

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著者プロフィール

1913年、愛媛県伊予市生まれ。岐阜高等農学部卒。34年、横浜税関植物検査課勤務。47年、帰農。以来、自然農法一筋に生きる。86年、「マグサイサイ賞」受賞。『わら一本の革命』をはじめとする数々の著作はロングセラーとして、いまなお、あらゆる分野の人びとに圧倒的支持を受けている。

「2021年 『福岡正信の〈自然〉を生きる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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