音楽史 影の仕掛人

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  • 春秋社
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393930311

感想・レビュー・書評

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  • 18世紀から20世紀、クラシック界に名だたる作曲家たちの周囲で、彼らを助けたり支えたり利用したり?した仕掛人たちがいた!この本の著者選定の”仕掛人”は伝記作者あり台本作家ありパトロンあり医者あり愛人あり、総勢25名。中には庶民からのし上がってオペラ劇場ロビーにカジノを作って儲けに儲け、焼けた劇場を再建して作曲家(ロッシーニですね)をプロデュース(こき使う)して当たりに当てた、という稀代の興行師の一代記などありいったいこれは何時代の話?と眉間に皺…。時代が下ってきて共産主義時代のソ連でのお話などはキナ臭くて、音楽文化は政治とは関係ありません、なんてすましておられない。さすが小宮正安さん、目の付けどころがまず面白く、彫り出した歴史的事実の見方がさらに面白く、仕上げに「毒」がさりげなくたらしてあるところなど、とどめである!

  • いつも見ている素敵レビューサイト様の推薦本。
    期待違わず、面白かった!

    各項目が短いのでさらりと読める。
    クラシック音楽評論界隈にありがちな、鼻につくインテリ臭も皆無。
    それでいて、もの足りなさは感じない。

    ルドルフ大公の意外な身位の高さが興味深かった。
    もっと「その他大勢プリンス」だったのだとばかり。

    2013/10/11〜10/16読了

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著者プロフィール

ヨーロッパ文化史・ドイツ文学研究家。秋田大学准教授を経て、横浜国立大学(大学院都市イノベーション研究院・都市科学部)教授。著書訳書に、『エリザベートと黄昏のハプスブルク帝国』(創元社)、『チャールズ・バーニー音楽見聞録 ドイツ篇』(春秋社)、『コンスタンツェ・モーツァルト <悪妻>伝説の虚実』(講談社選書メチエ)、『モーツァルトを「造った」男 ケッヘルと同時代のウィーン』(講談社現代新書)、『ウィーン楽友協会 200年の輝き』(集英社新書)など多数。

「2024年 『もっときわめる! 1曲1冊シリーズ ⑦リヒャルト・シュトラウス《ばらの騎士》』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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