ピアノ協奏曲の誕生 19世紀ヴィルトゥオーソ音楽史

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  • 春秋社
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レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784393931974

作品紹介・あらすじ

コンサートの華、協奏曲。今わたしたちが耳にするその姿は、一体いつ出来あがったのか。

感想・レビュー・書評

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  • ○ピアノ協奏曲、つまり、「ピアノという楽器」と「オーケストラという楽器の一群」との関係からみえてくる音楽史のお話です。その音楽史のもっとも象徴的な流れは、ピアノが技術的に音量を増し、オーケストラと対等になってゆく過程だといえるでしょう。読みごたえがあります。

    ○この過程には、ピアノの技術的な変化の流れ(音量や連打の機構など)と音楽的な変化の流れ(旋律や和音など)、そして文化的な流れ(ピアノ協奏曲の位置づけ、楽器構成の変化など)、などがあるように思います。この点は後日まとめてみたいところです。

    ○最近、技術と社会(技術が社会を変えるのか?社会が技術を変えるのか?)について関心があるのですが、ピアノ協奏曲でも同様のことがいえそうです。ありがちなのは、「ピアノの楽器は大ホールで演奏するために大音量化した」とか「大音量化の技術ができたから大ホールで演奏されるようになった」という説明ですが、このどちらもしっくりきません。じつは、技術と社会が互いに関わりながら、ごちゃごちゃしたなかでできたものだと思うからです。このあたりを勉強してみたいです(例によって感想文になってしまった)。

  • ピアノという楽器は、最初から現代のようなものとして存在していたわけではない。もともとはピアノは「改良されたチェンバロ」だったりして、今ほどでかい音が出たわけでもない。
    よって、オーケストラの構成も昔は今より小ぶりだったりした。
    ということを知ると、ピアノ協奏曲といっても昔と今とではだいぶ違ったものなんだなと、ちょっと違った視点でみることができる。
    これはピアノ協奏曲に限ったことではなく、クラシック音楽全般に言えることなんだけどね。

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