錯乱 (春陽文庫 A 21-2)

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  • 春陽堂書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394121022

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  • 「あのように、来る日も来る日も、にこやかな笑いを絶やさぬ男というものは、わたしの目から見れば油断ならぬ男であった」

    現在、大河ドラマの「真田丸」が人気を博しているが、その真田幸村(信繁)の兄(真田信之)の藩、信州松代十万石を舞台とした物語。

    この感覚が、現在の私たちの生活でも教訓となり得るかはわからないが、政治の世界ではこうした感覚も必要かもしれない。

    物語は、藩祖真田信之の子である現藩主の信政が急逝し、暴君型の甥、分家の信利の存在と残された信政の子が家督を継ぐにあたり、主人公の堀平五郎の隠密としての生き様が描かれている。

著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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