芥川賞候補傑作選 戦前・戦中編(1935-1944)

  • 春陽堂書店
3.67
  • (1)
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 42
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (687ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394190059

作品紹介・あらすじ

戦前に芥川賞候補になった作品の中から、惜しくも賞を逃した名作・問題作・異色作・意欲作を掘り起こし、珠玉の14作品を精選。
太宰治、織田作之助、中島敦などいまも読まれている作家から、一瀬直行、村田孝太郎、埴原一亟といった知られざる作家まで、様々な文学の形が体験できる一冊!

<収録作品>
太宰 治「逆行」(第1回候補)
宮内寒彌「中央高地」(第2回候補)
矢田津世子「神楽坂」(第3回候補)
伊藤永之介「梟」(第4回候補)
中谷孝雄「春の絵巻」(第6回候補)
中村地平「南方郵信」(第7回候補)
一瀬直行「隣家の人々」(第7回候補)
織田作之助「俗臭」(第10回候補)
木山捷平「河骨」(第11回候補)
元木国雄「分教場の冬」(第11回候補)
牛島春子「祝といふ男」(第12回候補)
村田孝太郎「雞」(第12回候補)
埴原一亟「下職人」(第13回候補)
中島 敦「文字禍」(第15回候補)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ・太宰治
    文章がそれだけで面白い。小説自体は特に何も起きていないものがほとんどだが、裏を返せば現代小説の導入部分を書く際に非常に参考になると思う。何か起きそうだ、起きて欲しい、この主人公が何か大きな事件に巻き込まれてあたふたして欲しい、と小説を読みながら自然と思えた。

    ・宮内寒彌:中央高地(一人称)
    よく分からなかった

    ・矢田津世子:神楽坂(三人称)
    よく分からなかった

    ・伊藤永之介:梟(三人称)
    会話が一切無いのが読むのがきつい

    ・中谷孝雄:春の絵巻(三人称)
    面白い。これから非日常的なことが起こりそうな緊張感、対比するように主人公たちにふと訪れた青春、そして予感が決定的になり主人公をかき乱し、それでもきちんと新しい人生へと踏み出す選択をとる。青春ものとして完璧だと思う

  • 戦前、芥川賞の候補となりながら受賞を逃した中から今読んでも面白い作品をセレクトした一冊。
    第1回(1935年・昭和10年)~第15回(1942年・昭和17年)の作品収録。各作品の後ろにその回の芥川賞選評が抜粋して掲載されているので、受賞作との比較や、落選した作品への当時の評価も分かるが良いですね。

    収録作どれも看板文句の通り、現代でも通じるテーマ性があったり、設定・筋の面白さなどどれも面白くあっという間に読み終わりますね。(本の分厚さにちょっと怯むかもしれませんが、フォント・行間が大きめに配置されてるのでかなりスイスイとページが進みます)。
    選評と作品をセットで読むことで感じた事ですが、作品が書かれた時代が時代だけに、満州、サハリンなどを舞台にした作品や口減らしのために売られる子供など、その当時の人にとってはおそらくリアルに「今」を描いていたモノを、現在の私が読む場合は、まるで近代を舞台にしたドラマを楽しむような感覚で楽しんでるな、でもその中に現代からも汲みとれる何かがあるんだな…というのが今回の気付きです。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

小説家。 本名は津島 修治。昭和前期に活躍し、現在も絶大な人気を誇る作家。代表作は『津軽』『お伽草紙』『斜陽』『人間失格』など。表題作の『走れメロス』は、中学校の教科書で今も親しまれている。本書に同時収録の『駈込み訴え』『富嶽百景』『親友交歓』もいずれ劣らぬ名短編である。

「2020年 『大活字本 走れメロス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

太宰治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宇佐見りん
劉 慈欣
吉野 万理子
馳星周
伊坂 幸太郎
村田 沙耶香
津村記久子
カツセ マサヒコ
凪良 ゆう
又吉 直樹
ディーリア・オー...
夏目 漱石
森見登美彦
有効な右矢印 無効な右矢印
ツイートする
×