パノラマ島奇談 (江戸川乱歩文庫)

著者 :
  • 春陽堂書店
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本棚登録 : 404
レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394301028

感想・レビュー・書評

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  • 春陽堂から大正時代に刊行された江戸川乱歩中短編集を文庫で復刊したものです。本短編集には、"パノラマ島奇談(1926)""白昼夢(1925)""鬼(1931)""火縄銃(1932)""接吻(1925)"の5篇を収録。"パノラマ島~"は乱歩作品の中でも特に有名ですが、何度読んでも、この悪趣味で濃厚な世界観にクラクラしてしまいます。最後のけじめの付け方まで悪趣味。本短編集の中では、個人的には"白昼夢"がオススメ。10ページ足らずのとても短い作品なのですが、背筋がゾワゾワします。夢と現実の間に足を踏み入れませう。

  • 『パノラマ島奇談』これは決して傑作などではない。乱歩の駄目なところも嫌なところもすべて詰め込まれた、だからこそ愛さずにはいられない、そんな失敗作なのだ。

    『白昼夢』こちらは本当の傑作。乱歩の短編でも最上のものだろう。

  • 江戸川乱歩文庫の中で一番買うに適した一冊。とにかく白昼夢を読むべき。短いから。これこそ乱歩の粋だ。立ち読みでもいい。乱歩が書きたいと思って書いたのは、きっとパノラマ島奇談だろうけど。白昼夢にはすべてが詰まってる。

  • 読んだきっかけは、有栖川有栖作品内で紹介されていたから(私はそのパターンで読んだりハマったりするものが多いのです)だったのですが、今まで読んでいなかったことをかなり後悔したほど魅力的な作品でした。
    グロテスクながら奇妙に惹きつけられる理想郷。そう何度も読み返したりしていないのに様々なシーンが脳裏に焼きついています。

  • 恩田陸さんの『禁じられた楽園』にて表題作が取り上げられていたことから興味を持って読んでみました。
    淡々とエキセントリックで、絵が見えるような島の描写は印象的。ラストの展開は殺伐としていて、嫌いではないです。
    『偉大なる夢』は少し、時代を感じるおはなし。戦時中に起死回生の一大戦力となりうる発明をもたらそうとした親子と、その血の結末について。愛国心、忠誠心、そういったものの価値が前提とされる物語運びは、現代の人間にはすこし遠いものに感じるのかも。
    『盲獣』個人的にはこれが一番すらすら読めたかな。展開が早く、簡潔で、えげつない作品。犯人探しは主旨になく、恐ろしい人の恐ろしい行いを観察するおはなし。楽しめました。

  • 松岡正剛さんの千夜千冊を読破しようと最初に選んだのは江戸川乱歩。
    パノラマ島奇譚。
    この妖しいながらも、妙に人間臭いお話の世界。
    本を読むのを楽しいと感じ始めた子どもの頃を思い出させてくれる、そういう楽しさ、快楽のある小説だった。

  • 以外にも表題作のパノラマ島奇談より、短編の接吻のほうが私には面白かった。古い作品なのだがとても読みやすく情景を思い浮かべ易かった。名作。

  • パノラマ島奇談:何度目かの再読。パノラマ島の描写が記憶していたの
            より大人しめだったことに驚き。
            北見小五郎も血しぶきの中で泰然としてるのは不気味        。 
    白昼夢:アップク〜と本棚探偵ではおなじみの台詞。こんな夢をみたい    ものだ。
    鬼:藁人形を使って実験するのは理解するがその藁人形を殺害する前の
      被害者の家に持って行くという描写はなんだか牧歌的。
    火縄銃:途中でオチが分かってしまった。
    接吻:こんな可愛らしい話しも書いてるのかと驚き。

  • ユートピア願望ここに極まれり。
    個人的には『奇譚』の方が好き。

  • 2013/01/02

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著者プロフィール

江戸川乱歩(えどがわ らんぽ)
1894年10月21日 - 1965年7月28日
日本を代表する小説家・推理作家。三重県生まれ。ペンネームの江戸川乱歩は、小説家エドガー・アラン・ポーに由来。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任した。代表作に『D坂の殺人事件』、『陰獣』、『孤島の鬼』、『怪人二十面相』、『幻影城』、『探偵小説四十年』など。少年探偵団シリーズは絶大な人気を博した。

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