人間椅子 他九編 (江戸川乱歩文庫)

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  • 春陽堂書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394301073

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  • (収録作品)双生児/人でなしの恋/幽霊/指輪/木馬は廻る/夢遊病者の死/毒草/お勢登場/人間椅子/灰神楽

  • 椅子の中で感じる愛しい人の重みと温もり。。
    凶愛だけど彼にとっては純愛。。

  • 人間椅子はやはりゾクゾクしました。
    人気があるのが納得できます。

    他短編も次を読み進めたくなるような、
    魅力的で怪しい怖さ漂うものでした。

    特に、お勢登場、毒草、人でなしの恋はすごくよかったです。

  • 人間椅子
    手紙であり恐怖をかもし出している。その後実際に座ったような記述、最後には手紙は物語だと記している。うまい、これに、あまい。
    お登勢
    怖い話。でも今ではありえないことは、行李に入れない、入れ物が今ではない。
    双生児
    アイデアは面白かった。これも、こんなことは、ありえるのかな?隙がありそうで巧妙だ。
    灰神楽
    家の中が今とはかけ離れている。想像すらできない。時が過ぎて思いは同じでも、周りの状況が変わった。
    指輪
    コントか?芝居か?
    幽霊
    明智小五郎が出てくる短編である。短編なのでタネも簡単なのだろう。
    人でなしの恋
    名人人形師立木
    文楽の浄瑠璃人形 安本亀八
    雛人形段飾り 入れ物はなんだ。

    人形に恋してしまった男の話。人間の女とでも、男は機能する。心が無いのか?人形の変わらぬ美しさに魅せられたのか?人形の死は壊れることではないはず。
    人形に自分を投影できないこと、強いて言えば自分の問題である。成長して大きくなった。

  • 収録されている短篇『人でなしの恋』を読まなければ今の自分はいなかったのではないかと思われる。また、これに限ったことではなく乱歩先生はとにかくタイトルのつけ方がすごく好き。
    短編集なのでちょっとしたときに読みやすい座右の書。

  • 面白い。
    最初、昔の口調で読みにくいなあと思ったけど
    明確に頭の中で想像ができたし、
    割とすぐに慣れた。

    私は人間椅子、お勢登場、夢遊病患者の死、
    幽霊、人でなしの恋
    が、特に面白かった。

  • 人間椅子 乱歩先生はタイトルの魔術師。暗くおぞましい欲望は、悲哀であると同時に華やぐような心躍る愉悦である。重たげな天鵞絨の緞帳を開き、誰もが胸に秘めている秘密を幻燈の如く描き出してくれたことこそが、乱歩が時を経てなお愛される所以ではないか。
    表紙はこの春陽堂文庫に限る。新しい版になっても絵は変えないでくれて嬉しかったな。

  • 思慮の浅い人間の失敗をよく知ることができた。
    勘違いで死んでしまった彦太郎や嫉妬に身を任せ夫を死なせた女、嘘ついて結局ばれた拳銃殺人犯など。

  • 妄想膨らんでたから、
    なんやこれで終わりかって思った。

    でも、乱歩の変態の話しは
    すごいよ(^-^)/

  • 大正に書かれた作品の、空気の褪せなさは尋常じゃないなあ。凄惨さ、残忍さ、恐怖や狂気のセンセーショナリズムは、現代の感覚では物足りないくらいの触れ幅なのに文句なく引き込まれる。古めかしい言葉なのに有り余る表現力とキャラクター性、簡潔で過不足ない文章が心地よい。人間椅子なんて表題で、どんなスプラッタかと想像してしまったけど、陳腐な想像を裏切る発想たるや。その変質性とありえなさとあり得そうさを生み出してしまう語りが圧巻のキモオモシロイはなし。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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