孤島の鬼 新装 (江戸川乱歩文庫)

著者 :
  • 春陽堂書店
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感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394301110

感想・レビュー・書評

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  • 生理的不快感、暗闇に浸水、そして謎解き。
    恐怖満載のミステリー作品。
    もう表紙から気味が悪い…
    素晴らしい内容で大満足でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「もう表紙から気味が悪い…」
      そう言うのがお好きなんだ、、、
      「もう表紙から気味が悪い…」
      そう言うのがお好きなんだ、、、
      2014/06/16
  • 同性愛、不可解な密室殺人、暗号、孤島での宝探し、そして人工的に造り出されたフリークス、地下洞窟での大冒険、わくわく要素盛り沢山で面白かった。
    やっぱり乱歩は現代出版物ではありえない用語が容赦なくバンバン出てくる(しかも結構偏見に満ちている)のがおどろおどろしい雰囲気に拍車をかけていてすごくいいなぁと思います。
    諸戸の箕浦へ向ける報われない愛情は見ていて苦しかった。互いに好意は持ちながらも決して交わることのなかった関係がとても切ない。
    ミステリーであり、耽美小説としても楽しめる一冊です。

  • おどろおどろしくて耽美で切なくて大好きです。

  • 複雑に構成された世界にどんどん引き込まれて、没頭して読んだ。
    おもしろかった。

  • もっと気持ち悪さを出して欲しかった。物足りなさを感じる。自分の想像力の乏しさのせいかもしれないが…それでも芋虫や人間椅子のような人間の狂気や欲のドロドロを楽しみにしていた自分には残念であった。

  • 約10年ぶり。
    乱歩作品の中でも特に好きなものの1つ。
    まさに乱歩ワールド。
    終わりかたもせつなくていい。

  • 何度読んでもおもしろい

  • エドガー・アラン・ポー、じゃなくて、江戸川乱歩の『孤島の鬼』を読了。実は乱歩の作品は読んだことがなかった。

    ミステリ好きにとって乱歩は基本中の基本なのに、今更かと言われても仕方ない。

    さて、乱歩と言えば恐らく「明智小五郎」や「少年探偵団」、「怪人二十面相」が真っ先に思い浮かぶと思うが、本作にはそれらは全く出てこない。

    ではどのような作品かと言うと、テーマとして2つあげることができる。

    一つは「怪奇小説」。乱歩には怪奇趣味があったと言われている。これは乱歩の他の作品『人間椅子』や『芋虫』といった、現在では問題になるような表現をたっぷりと含んだ作品(読んではいないが大体のあらすじは知っている)にもよく見られる。そういう表現が苦手な方にとっては、あまり気持ちのいいものではないかもしれない。

    もう一つは「同性愛」。本作の主人公は主に学生時代に知り合った簑浦と諸戸という男2人なのだが、蓑浦は尊敬できる先輩といった風に諸戸を慕っていた。諸戸は快活で頭のよい美男子だが実は同性愛者で、女性に興味がないどころか汚いものだとさえ感じ、またそんな自分を恐ろしくも思い、そして蓑浦に恋情を寄せている。今で言うBLかと思われるかもしれないが、そこまでのものではない。

    乱歩の長編最高傑作との呼び声も高く、色々なサイトのレビューも好評。トリックも当時では斬新だったに違いない。

    昔の作品だけあって、流石に文体や表現は多少読みづらくはあったが、面白い作品だった。少し残念だったのは、終わりが少し呆気なかったこと。それでも最後一文には感動した。

    表現と言えば、1930年発表の古い作品なので、いま現在では差別用語に値する酷い表現や言葉が使われている。障害者の扱いが酷かった時代である。元々乱歩の作品にはエログロが多いこともあるし、本作も例外ではない。作中には障害者が多数出てくるのだが、その人たちの扱いが何と言うか…だいぶ酷いものがあった。時代が時代だったこともあるし、そういうのがどうしても嫌な方にはオススメできかねるが、楽しむべきところは他にあることは理解して貰いたい。

  • はじめて読んだ乱歩作品ですが、うーん、よませるなあというかんじ。
    スリリングで、奇怪で、軽妙で、小難しそうに見えてどことなくあたりの柔らかい文章は存外読みやすく、結果止まらなくなります。おもしろくて寒気がするミステリー、とても好みでした。あとがきも含めてとてもよかった。

  • 今読んでも色褪せていない面白さ。あの時代独特の不気味さというか、気味悪さはあるが後を引くものではなく、冒険、推理、怪奇どれもあてはまる気がする。探偵が少し可哀想な探偵小説。面白かった。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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