山頭火のぐうたら日記

著者 :
制作 : 村上 護 
  • 春陽堂書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784394902614

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  • 種田山頭火は、いまから128年前の1882年(明治15年)12月3日に山口県防府市で生まれた俳人。

    といっても普通じゃなく、自由律俳句という五・七・五の定型にこだわらず季語を入れない俳句を、誰でも普通の人にもわかる単純明快な言葉で作った人。

    もっとも、白状すると実は私、つい昨日まで彼のことはかなり好意的な印象を抱いていて、孤高の放浪俳人みたいに思って崇高ささえ感じていたのですが、この機会に『山頭火句集』とかこの本を読んで熟考しまくってみて、まったく別の結論に達したというわけです。

    11歳の頃の母親の自殺、早稲田に入るも神経衰弱で中退、大地主の子という出自でしたが父親の放蕩と自らの酒乱のせいで破産してからは、不幸な運命から逃れるすべなく転がるように滅亡への途を歩み出したようですが、その後の弟と父の自殺、彼自身も生活苦から自殺未遂をし、そのとき助けられたお寺の住職のもとで得度して僧侶となったあと寺を去り、放浪の旅に出てはあいかわらず酒びたり、といった一見して自由奔放・質実剛健なようですが、実は困難に立ち向かおうともしない自分を律することのできない、典型的な運命に身をまかせる自暴自棄の破滅型の人生を送った人です。

    その弱さが、その純粋に悶え苦しむ清廉潔白さが、またたまらなく愛おしいといわれれば、もう降参するしかないのですが。

    たしかに、そういう軟弱ないたいけな文学の徒を愛惜する伝統が、この国には脈々と残存します。

    この本は、少しはいい子いい子したよそゆきの俳句集とはまた違った、もっと汗が吹き出し、血と嗚咽がほとばしり、阿鼻叫喚が木魂する生々しいエッセイ・日記・書簡のなかから吐き出された、彼の溜息とつぶやきを集めたものです。

    もっと過激な種田山頭火を知りたい人は、読まないわけにはいきません。

    末尾に、彼の俳句が何千首あるか数えたことはありませんけれど、ここで私が厳選した代表的な句を2首を書きとめます。

    あるいは、もしかしたら彼はただ偉大な反面教師としてのみ私たちの前に立ちはだかっているような気がします。

    「どうしようもない私が歩いてゐる」

    「いつでも死ねる草が咲いたり実ったり」

  • 自由律の俳人、山頭火の俳句以外の断簡などを纏めたもの。旅、俳句、人間、人生、社会に分類されている。どれも強烈な山頭火の人生を切り取った断片の言葉である。
    「歩かない日はさみしい、飲まない日はさみしい、作らない日はさみしい」山頭火は句は魂であり、愚に生きる外なしと思い、故郷や家族を忘れることのできない自分、どうにもならない自分を言葉に託して生き抜いた。

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著者プロフィール

尾崎放哉と並び称される、自由律俳句の代表的俳人。放浪の人生のなか、句を詠みつづけ、自ら終の住処と定めた愛媛県松山にて没した。

1882(明治15)山口県西佐波令村(現・防府市)に生まれる。本名は種田正一。
1913(大正 2)『層雲』に初入選。「山頭火」の号を用いる。
1916(大正 5)酒造業が破産。妻子を連れて熊本に移住。
1919(大正 8)心機一転、上京。アルバイト生活を送る。
1920(大正 9)妻サキノと戸籍上離婚。
1923(大正12)関東大震災に遭い、熊本に帰郷し仮寓。  
1924(大正13)泥酔して市電を止め、報恩寺で参禅の道へ。
1925(大正14)出家得度。僧名「耕畝」。 
1926(大正15)すべてを捨てて行乞流転の旅に出る。
1932(昭和 7)第一句集「鉢の子」刊行。
山口県小郡町に草庵「其中庵」を結庵。
1933(昭和 8)第二句集「草木塔」、1935(昭和10)第三句集「山行水行」、1936(昭和11)第四句集「雑草風景」、1937(昭和12)第五句集「柿の葉」刊行。
1938(昭和13)山口・湯田温泉に「風来居」を構える。
1939(昭和14)第六句集「孤寒」刊行。
10月1日松山へ。
10月6日四国遍路へ 11月21日松山へ帰る。
12月15日 松山市内の「一草庵」に入庵。
1940(昭和15)句会「柿の会」を結成。
自選一代句集『草木塔』を発刊。
第七句集「孤寒」刊行。
10月11日末明、脳溢血(診断は心臓麻痺)で死去。享年59歳。

「2021年 『山頭火句集 草木塔【復刻版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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