早朝坐禅: 凛とした生活のすすめ (祥伝社新書 76)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396110765

感想・レビュー・書評

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  • 早朝坐禅、散歩、呼吸法を趣味的におすすめしているかと思いきや、インドとかでも修行をしていたみたいだし、自殺者が年間3万人を超える日本の病理を克服しようという強い思いを感じさせる。縦の人間関係を推したり近代西洋で確立した個という概念を否定的に捉えたり。

  • 難しい座禅の書ではない。少し肩透かしもあるけれど、ざっくりと煩悩だらけの座禅であっても効用を有りと説き、座禅の敷居を少し低くしてくれた。一人になる、自然の中を歩く、食育、死生観など共感する部分が多かった。

  •  疲れた時は「群れ」から離れ「ひとり」になり、しばし沈黙を。自分とひとりで向き合うこと。例えば、庭にたたずむ、河原で風に吹かれる、山道を歩く・・・。落ち込み回復の三原則は、歩く、泣く、眠る。山折哲雄 著「早朝座禅 凛とした生活のすすめ」、2007.8発行。永平寺の三黙道場、食堂、便所、浴室では「沈黙」と「静寂」を。歩くこと(思索)で、見えてくるものは人間であり、社会。自分とひとりで向き合う時間を。凛とした生活、少しずつ、近づいていきたいです(^-^)
     「人間関係」(他人との比較からネガティブな感情が)→「ストレス」→「うつ」という病 → 「自殺」 1931年生まれ、山折哲雄「早朝座禅 凛とした生活のすすめ」、2007.8発行、再読。人間関係の網の目から一人の世界へ。己の心と向き合う。正しい姿勢で、深い呼吸をする。季節の風を受けながら、川岸を歩く。庭に佇む。現代社会に欠けている「沈黙」と「静寂」を味わう。

  • 結跏趺坐、法界定印、弥陀定印、4つの時間(デカルト、イエス、ブッダ、涅槃)、言葉の軟弱化などが心に残った。朝、線香の分の座禅がしたい(マインドフルネス)。

  • やってみよう

  • 「うつ」を経験した宗教学者である著者による、坐禅と散歩を軸とした思考の散策的な本。実体験を基にしていることもあって、力強いメッセージが散りばめられていました。論理的な整合性が取れていないと思うような箇所はあったものの、それを補ってあまりあるエネルギーを感じました。

    色々と参考にしたいポイントはありましたが
     (1) 積極的に「ひとり」の時間を作ること
     (2) 静かな場所に身を置くこと
     (3 )自然を感じられる場所に足を向けること
    を心掛けたいと思いました。

  • ■書名

    書名:早朝坐禅―凛とした生活のすすめ
    著者:山折 哲雄

    ■概要

    現代ほど「人間関係」の重要性が説かれる時代もない。家族、学校
    、会社、それぞれにおけるコミュニケーションの大切さが謳われる
    一方、疲れた人やうつ病は増え続け、自殺者は九年連続で三万人を
    超えている。著者は、疲れたときには「群れ」から離れて「ひとり」
    になってみよ、という。毎朝、五分坐って、己の心と向き合う。正
    しい姿勢で、深い呼吸をする。季節の風を胸元に入れながら、歩く。
    ときには庭にたたずみ、河原で風に吹かれる。ひとり静かに自分自
    身や自然と向き合うことが、騒々しい人間関係の疲れを取り、豊か
    な人生を手に入れる最良の方法なのだ。―凛とした生活を送るため
    に大切な身体作法を実践的に説く、山折流・人生指南の書。
    (From amazon)

    ■気になった点

    なし

  • 朝から晩までダラダラと同じ気分で過ごさず、自分が今デカルトなのかイエスなのかブッダなのかということを意識し、それぞれのステージでその役割を受け入れること。
    どっちつかずの気持ちで中途半端に時間をやり過ごすのが一番いけない。
    やがて涅槃の時間がやってくると思えばその日のうちにあらゆることを全力で片付けておこうという気持ちにもなる!
    1⃣デカルトの時間
    早朝座禅、読書の時間
    2⃣イエスの時間又はゴルゴダの時間
    出勤してから昼食まで
    悪戦苦闘して重い荷物を背負う
    3⃣ブッダの時間
    昼休み、お昼寝
    4⃣涅槃の時間
    死んたように眠る

  • 中公の親鸞本ははっきり言ってよくわからなかったが、本書は筋が通っていて読みやすかった。

  • 日野原先生の本と同時期に読んだ。
    双方「生きる」ということをどう捉えるかというテーマを、個人の経験から語っている。
    日野原先生はキリスト教徒で、山折先生は仏教的思想に基づいている。
    個人的には、仏教ベースのこの本の方が精神的に自由なかんじが共感出来た。
    「いかに死ぬか」を考えるっていうのがイイ。
    ちなみに早朝座禅と銘打ってはいるが、座禅の事はあんまり書かれていない。
    座禅から見えてくる風景や、現代社会について、これから必要なものとは? といったことが語られている。

    なんだか最近、身の回りの知識人の中で少しずつ「宗教」が流行っている気がする。
    それもガチガチのものではなくて、密教のエッセンスだけとか、多宗教の気になる所をつまみぐい、といったようなかんじ。
    科学万能主義への懐疑は随分前から言われているんだろうけど、ジワジワその空気が実感出来るようになってきた。
    自然・超自然的なものへの畏怖とか、宗教を含めた新たな価値観の軸を見つけようと模索しているようにも見える。

    実家にあったので自然と手に取ってしまったが、時代が新たな精神的支柱を必要としているのかしらん、なんて思った。

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著者プロフィール

山折 哲雄(やまおり・てつお)
昭和6年サンフランシスコ生まれ。父は浄土真宗の海外布教使。震災の被災地岩手県花巻市で少年時代を送る。東北大学印度哲学科卒業。同大助教授を経て国立歴史民俗博物館教授、国際日本文化研究センター所長などを歴任。むずかしいテーマを分かりやすく、かつ独得な視点から論じて読者を飽かさないユニークな宗教学者。専門の宗教学、思想史のほか、西行などの文学的テーマから美空ひばりまで、その関心とフィールドの広さは定評がある。『人間蓮如』『悪と往生』『ブッダは、なぜ子を捨てたか』『親鸞の浄土』など、著書は100冊を越える。

「2022年 『日本人の心と祈り 山折哲雄講演選集 CD版 全6巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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