知られざる「吉田松陰伝」-『宝島』のスティ-ヴンスンがなぜ? (祥伝社新書173) (祥伝社新書 173)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396111731

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  • 『宝島』、『ジキル博士とハイド氏』等の著者であり、中島敦が『光と風と夢』で書いた通り英国出身者でありながら、サモアにおける米英独の植民地経営に対して現地人と共に反対し続けたスティーヴンスン。
    その彼が吉田松陰についての伝記を残していた。
    といって、スティーヴンスン自身が松陰と面識があったのでなく、彼の弟子であり、東工大の前身である東京職工学校初代校長の正木退蔵から話を聴き、松陰の生き様に感動して書き残したのだという。
    彼の出身地スコットランドはイングランドに併合された。それが列強を前にした日本の立場と重なり、その渦中で日本を外国と同等の立場に引き上げようと奮闘した松陰が眩しく感じられたのかもしれない。
    また、犬吠埼灯台等明治期の日本に西欧式の灯台をもたらしたのは、スティーブンスンの父と叔父の会社スティーヴンスン兄弟社の協力を得た、お雇い外国人第一号のブラントンだという不思議な因縁も本書で語られている。

  • この本の面白いところは、吉田松陰というより、宝島を書いたスティーヴンスンが吉田松陰をなぜかくことになったか?結論はよく割らない本だが、スティーヴンスンの一生がすごくよく書かれていて、分かりやすかった。本の大半は吉田松陰の記事だが、こちらは中途半端。本の題と内容はほぼ乖離しているし、記述のほとんどが吉田松陰だが、作者は何を表現したかったのだろうか?よく理解出来ないが、スティーヴンスンのことがよくわかってよかった。宝島からワンピースへつながることから、すごく興味深かった。

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