都合のいい「うつ」(祥伝社新書212)

著者 : 上野玲
  • 祥伝社 (2010年9月1日発売)
2.59
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  • 17レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396112127

都合のいい「うつ」(祥伝社新書212)の感想・レビュー・書評

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  • この本は後半がひどい。

    著者が毎日新聞に書いたコラムが批判され、人格攻撃された。それに対し本書で相手のブロガーを中傷している。185ページ。

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     ちなみに、先に取り上げたブログで私を非難したうつ患者らしい女性は、他の記事を読むと、調子のいい時は、スポーツジムのプールに通って、一日で一〇〇〇メートルも泳いでいるようです。「ドタキャンOK。だってうつだから」という理論と、一〇〇〇メートル泳ぐ元気があるという事実の間に、私は違和感を覚えてなりません。もしかしたら、この人も「新型うつ」なのでしょうか?
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    同じ本で「うつ病なのに本を書けるなんておかしい」という声に反論していながら、この発言はなかろう。

    また、著者は、相手のブロガーの発言を179ページで「好きでドタキャンしているわけではない。うつだから、しょうがないのだ。ドタキャンしたことをうつ患者も悪いと思っている」と要約しておいて、それを後の方で「ドタキャンOK。だってうつだから」と捻じ曲げている。その自分で捻じ曲げ、捏造したブロガーの発言に対して<お前新型うつだろう>と非難している。これをタチの悪い中傷と呼ばずしてなんとしよう。

    なお、相手のブログは「上野玲 毎日新聞」で検索すれば到達可能。googleではご丁寧に、「上野玲」と入力するとこれらがセットで表示される。google気が効きすぎ。

    230ページから「急病人に水を売りつける航空会社」としてスカイマークを批判している。これもひどい。著者はまるでクレーマーだ。

    スカイマークは飲料水が基本有料らしいが、病気で薬を飲む人には無料で水を出すという。著者は離陸後水平飛行に移ったときに隣の席の人のビールの匂いで気分が悪くなった。そこでCAに水が欲しいと言うが、上記を確認した後、<薬は飲まないし有料なのも気に入らないから>と水をもらうのをやめた。

    そして、著者は着陸までひたすら我慢し、着陸してから激しく航空会社に苦情を言い始めた。

    そんなに気分が悪いなら再度CAに話をすればよかったのではないか。その上でCAが水を売ろうとした、というならまだ同情の余地がある。

    なにかおかしくないだろうか。私には、水を手に入れるあらゆる努力を放棄したことから、著者の自己責任のように思えるのだが。努力はいらないというならそれこそ「うつ病患者の権利意識」だろう。

    多分最適解は、最初に水をもらって抗不安剤を飲んでおくことだったのだと思う。

    水なんかに金は出したくない、というつまらない意地のせいで多くの不幸が連鎖しているような気がしてならない。だいたい、過剰なサービスを削るから格安航空会社(LCC)の経営が成り立つ。その分運賃が安いのだから水ぐらい買えやしないか。それでJALやANAより高くなるわけもなし(wikipedia調べでは100円)。

    航空会社はCAが客の体調不良を即座に察知し、自発的に無料で水を与えるなり対応しなければならない。心筋梗塞や脳卒中など命にかかわる病気ならこれは言えるが、うつ病あたりの病気では「気づかないほうが悪い」と言えるほど分かりやすくもなければ致死的でもない。

    このエピソードは苦しいときの対処方法の失敗例を伝えるなら適切だが、企業のモラルハザードを訴えるには不適切だったと私は考える。

  • 新型うつ病についてまとめているのだが、原因を患者本人にのみとしているような印象を受けた。もう少し職場が原因と見るような視点が欲しかった。

  • 他者への批判が多いです。新型うつと従来型うつとの比較や連鎖は参考になるにしても、中傷の多い本は読んでいて気持ちのいいものではありません。

  • 多くの人がレビューで指摘している通り、ほかの著者への批判(しかも感情的に見える)が多く、あまり気持ちのいい本ではありません。
    内容も、意見は散見されるものの引用が多く、この本ならではの部分が少ないのが残念でした。

  • 「新型うつ」かぁ(-ωー)気をつけよ(笑)

  • 感情論で書かれてる。面白くない。

  • 他人の批判が多くて、辟易した。わざわざ買った本で人の悪口めいたものを読みたい人は少ないと思う。
    また香山リカさんのことは短絡的だと批判しながら、新型うつの原因となる社会的要素として挙げられているものの内容が薄く、それこそ短絡的に思える。原因の一つにゆとり教育を挙げているけれど、ゆとり教育世代と新型うつ世代(20-30代) は被っていないのでは?私は24だけど、いわゆるゆとりは私の一個下からだもの。
    鬱を免罪符にしてはいけない、という主張は共感できるけれど、著者自身も鬱によりかかって本を書きすぎだと思う。

  • うつ病というのは几帳面で責任感が強く人から物を頼まれると断らない人がかかりやすいと聞く。しかし私の部下の一人は、自分がうつであると主張し会社を当日になりサボる人間がいる。この本を読んだ想像通りである。本当にうつ病を患いつらい思いをしている人間がいる一方で、会社に来ている時だけうつになり家にいると全く普通の生活をしている新型うつの人が増えているのである。この本の言うようにそういう新型うつの人間のための休職などなくせばいいと思う。本当のうつなのか新型うつなのかはその人の発病前の勤務態度などを見れば大体察しもつくし、うつを主張して会社を休むような人間を飼っておくほど会社は甘くないのである。

  • 著者もうつ経験があり、本書を最後に無期休業中とのこと(著者紹介ページより引用)。
    図書館で見つけ手に取ったが、目次に「第三章 振り回される職場の不満」とあるのを見て、今の私が読んで大丈夫なのかと不安になった。でもパラパラ~と立ち読みしてみて、なんとなく大丈夫な気がした。むしろ、読んでおいたほうがいいと思い、借りてみた。
    しかし、実際ちゃんと読み始めるには、時間とかなりの気力が必要だった。

    読み終えてみて、意外と大丈夫だった。心をえぐられることもなく、批判されることもなく。結論として、私は「新型」ではないと思えた。かな。実際どうなのかはわからないけど。

    はじめにも書かれてあったけど、従来型でも新型でもうつ病の本人じゃなく、その人たちを抱えている職場の管理職や人事担当者向けの本だね。もちろん、本人にでもいいけど。

    メモ
    ・序論だけで、私は「うつ」なのか「新型うつ」なのか、どうしても知りたくなった。いや、知らなければならないと。恐怖を感じるほどに・・
    ・1章は専門家の著書を引用しながらの考察・検証からなる「新型うつ」の歴史の概観だから、気合入れずともすんなり読めた。「うつについて、いろんな本が出てるんだな~。でも、本になっているからといって、むやみやたらに信用しちゃいけないな」と思った(うつ関連に限らず、書籍全般)。
    ・休んでいいと言われても、それでも申し訳ないと自分を責めるのがうつ病の人
    ・vs香山リカがおもしろい。「曖昧なことしか言っていない、論考に”核”がない、なぁなぁキャラ。」とこっぴどく批判。引用されている中の一冊「しがみつかない生き方」、私も買ったなぁw
    ・2章は臨床医師4名による「新型うつ」に対する独自解釈やケーススタディ。ちくちく当てはまるする部分もあれば、んーこれはないなーって部分もありつつ。すんなり。
    ・「新型うつの抑うつ状態は、拒否反応にすぎない」菊池一也氏
    ・3章と4章。。。深呼吸して、意気込んで、臨んだが以外に大丈夫だった。短かいし、私、「新型じゃないのでは?」って思えたからかな。(思いたかった?思い込ませた?)
    ・うつ患者でも、立ち上がるべき時は立ち上がらなければいけないのです。やるべき時はやらなくてはいけません。そうしないと、社会で生きていくことが、できなくなってしまいます。

  • 会社で「新型うつ」の研修を受けることになったので、予習。著者は、自ら(従来型)鬱病の経験を持ち、鬱に関する著作も豊富なフリー・ジャーナリスト。専門的な精神医学の領域には微妙に踏み込まずに、数々の著作やインタビューをもとに「新型うつ」を平易な言葉で解説している。
    「新型うつ」は、ディスチミア症候群とも、非定型型鬱とも、適応障害とも取れる症状を示すが、その実体は未だ専門家によって解釈が異なり、医療領域の問題かどうか(つまり、単なる性格の問題である可能性)も含めて議論されている最中。本書では、新型うつについては比較的中立な立場から、患者に対するケア、企業として取るべき対策だけでなく、医師が「患者を救う」という免罪符のもとに疾病利得を積極的に認めている実態、従来型(メランコリー型) 鬱患者が新型うつ患者と同一視されることの弊害、安易に「新型うつ」という言葉だけを一人歩きさせたメディアの責任などについて言及しており興味深い。
    しかし、(「新型うつ」という言葉を売名行為に使って安易に流行らせた)香山リカに対する愚痴はともかく、朝日新聞の記者、扶桑社の編集者、スカイマークの添乗員らに対する私怨を、本の内容とはまったく関係なく、紙面にぶちまけるのは如何なものか。それらのページを破って捨てれば、そこそこ良く書けている本だとは思うのだが…。

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