- Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396112158
作品紹介・あらすじ
地球温暖化が叫ばれ、原因は人類の排出する二酸化炭素であることが自明とされている。しかし、それは「本当」だろうか。歴史を見れば、地球の気候に太陽の活動が深く関係していることは明らかだ。そして現在、太陽の活動は非常に弱くなっており、あたかも「眠りにつく」かのようである。ここから予想されるのは、温暖化とは正反対の「地球寒冷化」なのである。そもそも太陽の活動が地球の気候へ影響を及ぼすメカニズムとは何か?そして、地球温暖化といわれる現象の真の原因とは?太陽物理学の第一人者による、「温暖化・非温暖化」論争に決着をつける書。
感想・レビュー・書評
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●1977年に地球は寒冷化しているという予想を外した。改めて同じ予想を行う。
●太陽が「冬眠」準備に入ったらしい。表面の磁場も観測史上最低レベル。黒点が非常に少なくなっている。
● 10世紀の半ばから13世紀の終わりごろにかけての期間は、現代の温暖化が進んでいる時代よりも全体としてみるともっと暖かかった。その後小氷河期。1850年頃に収束する
●最後の氷河期であるのは今から10000年余り前。
●ICPPの不都合な真実。世界の平均気温が急上昇に関するデータには捏造の疑問があり、気温が急上昇が存在しないらしい。
●この温暖化が太陽の電磁放射線エネルギー量の増大によるものでない事は明らか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この書籍は、地球生命活動に大きくかかわっている「太陽」に関する解説書。
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太陽の活動が地球の気候に影響を与えることを説いた一冊。
主に黒点の活動が肝だということ、そして現在の地球温暖化が二酸化炭素の排出によるものとは限らないことがわかった。 -
「1977年に予想を外した」とぼやきつつ、寒冷化に警鐘を鳴らす著者。今後に小氷河期がやってくるらしい、ことはわかるが、説得力のある説明やグラフではない。結論が太陽に対する感謝が足りない、ではトンデモ本に分類されるんじゃ?
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簡単なようで難しかった
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この数日間は快適な夜を過ごせましたが、今日からはまた酷暑が戻ってくると天気予報は言っています。最近はいつの間にか「地球温暖化」という人も減ってきたような気がしますが、温暖化よりも「寒冷化」が実際には起きているようです。
歴史を紐解くと、民族移動や歴史の大転換となったころは、いずれも寒冷化が地球を襲っていて飢餓と人間は戦ってきたようです。
この本は、物理学者である桜井氏が書いた本で、最近の太陽の黒点は活動的ではなく、寒冷化が進んでいるだけでなく、なぜ二酸化炭素が温暖化の原因でないかについても言及してくれています。
これに対して是非反対の立場から挑んでくれる本を今後探したいと思います、だれか書いてくれないでしょうか、答えが決定的になる10年後までの数年間は待ち続けたいと思います。
以下は気になったポイントです。
・17世紀半ばから70年ほどにわたった無黒点期は、地球が寒冷化した時代で世界各地に飢饉をもたらし、人生の生活を苦しめただけでなく種々の気象災害、農民一揆をおこした(p18)
・980年ころにエリックがグリーンランドを探検した時は、現在のような氷の大平原ではなく、緑の木々に覆われてたので、緑の大地=グリーンランド、と命名した(p34)
・小氷河期は13世紀末に開始して、1850年に終息したとされている、ヨーロッパでは農作物への被害が大きくなり、ペストの流行もあった(p39)
・ペストという死の恐怖から逃れるために、人々は死後の魂の救済を求めていた、こうして偶像をもとめるのではなく、人々は神と一対一で向かい合うことで、人間は神の前では平等であり、信仰の面では自由であることを学び取った、これがドイツフランスで宗教改革が起きた理由(p43)
・太陽の自転速度と、太陽活動の活発さの指標である総相対黒点数の間には逆相関がある、1880年から2000年の終わりまで自転の速さが減速=太陽活動が活発化し続けていた(p62、66)
・宇宙線の地球への到来数(=宇宙線強度)は、太陽活動が活発になると少なくなる(p72)
・放射性炭素の生成率が大きかったマウンダー、シュペーラー、ウォルフ、ドールトン、オールトの各極小期は、相対的に太陽活動が大きく衰退した時代であった(p79)
・1950年ころから世界の平均気温について、ホッケースティック曲線的上昇を主張してきた人々は、現在は沈黙したまま、にもかかわらず、日本ではこの気候温暖化をめぐって起きた醜聞が殆ど公にされないのが不思議(p124)
・太陽から地球環境へ流入してくる電磁放射エネルギーが、太陽や大地からの放射と釣り合っているのが「放射平衡」とよばれる状態、この釣り合いが成立するときの地球温度は「マイナス15度」、それが年平均で「18度」もあるのは、地球表面が約3分の2が海洋であるから(p126)
・私たちが生きられるのは、主に水蒸気による「温暖化」のおかげである(p127)
・大気中にある炭酸ガスは0.04%程度、これに比較して大気中の水蒸気の存在量のほうがはるかに多く、気候変動における水蒸気の役割は無視するわけにはいかない(p128)
・1975年以後における世界の平均気温の変動は、2000年ころから上昇は止まっている(p140)
・地球温暖化も、その逆の寒冷化も、究極的に太陽面上における黒点活動の変動によって決まってしまうというのが結論(p154)
・今後の寒冷化に対する予測が正しいかどうかは、2015~2020年にかけての太陽活動の状態を見届ける必要がある(p157)
・太陽からは熱は送られてこない、届くのは太陽から光が運んでくるエネルギーのみ、日光を浴びて私たちが温かく感じるのは、私たちの皮下脂肪やたんぱく質の分子が光エネルギーを吸収して、熱運動と呼ばれる運動をこれらの分子に引き起こして、それが「温かく」感じられるから(p160)
・2010年の日本列島のほぼ全域にわたる異常な暑さは、シベリアからヨーロッパにわかる広大な領域が砂漠化していることに原因すうr、砂漠では気温が上昇しやすい、これが太平洋高気圧を強化するため(p172)
2011/7/24作成 -
今後の数十年、地球は寒冷化する。
大胆な予想をしている。
しかし、読めばそれは決してトンデモでは無い。
太陽の黒点の活動と世界各地の記録から、過去の数百年、それ以上の期間の太陽の活動を調べ、現在の活動と照らし合わせることで出した答えだ。
これが正しいかどうかは著者自身も以前に同じような予想を外しているあたり、鵜呑みには出来ない。
ただ、本書には温暖化問題について大事なことが書いてある。
地球が太陽からの距離が実に適切だったために、今のように生物が繁栄していることは周知の事実だ。
これはつまり、太陽の活動次第で地球の気候なんて簡単に変わるということでもある。
CO2をどれだけ減らしたところで、太陽活動が今まで以上に活発になれば温暖化するし、どれだけあったところで太陽活動が収まれば寒冷化する。
そういう総合的な影響を考えずに誰にでもわかりやすくCO2の削減、というのは実に滑稽だ。
あらゆる可能性を考慮した上でCO2に絞ったわけでは無いことは自明。
まずはあらゆる可能性を考えるべき、ということを教えてくれる。 -
一応理系のつもりですが、専門用語が難しい!地球の温暖化の元凶は二炭化酸素ではないと、終始著者は力説する。説明する理由が本当なら、地球が寒冷化するかもしれないという説明も、説得力が出てくる。二酸化炭素と太陽の無黒点、頭の中でシーソーしてます!あのノストラダムスの大魔王は、現れるのか?温暖化か寒冷化か?さあどっち!興味のある方はネットで黒点が観測できますので、どうぞ調べてみてください。