大人のための「恐竜学」(祥伝社新書) (祥伝社新書 338)

著者 :
  • 祥伝社
3.65
  • (16)
  • (34)
  • (38)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 331
感想 : 46
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396113384

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • そもそも「恐竜」って何?”

    「トリケラトプスと鳥類の最も近い祖先から生まれたすべて」

    これが恐竜の学術的な定義です。

    と言われても……なんのこっちゃっ!
    「恐竜」や「恐竜」のいた時代に興味があるものの、ロスト・ワールドへの扉はガッチリ閉まっている。ふらふら散歩しているうちに辿り着いちゃったよ、あはは……的なわたしを全く寄せつけない。

    でも、安心してください。
    この新書は違います。分かりやすくて、とても面白いのです。何よりも、もっと恐竜のことを知りたいと思えるまでに知的好奇心を高めてくれます。
    それを表しているのが
    「恐竜を“勉強”するのではなく、現在の恐竜の新事実というものを楽しんでいただければ」
    との恐竜学の第一人者、古生物学者の小林快次先生の言葉です。

    『大人のための「恐竜学」』は、別名“大人恐竜相談室”です。ネットを通じて募集された質問が掲載されてます。恐竜、気になるけど“全く知識なし”さん(はい、わたしです)大丈夫です!基本のキから最新研究成果まで、読んでいくうちにいつの間にかロスト・ワールドへのドアは全開になっています。

    さて、そこで“そもそも「恐竜」って何?”の質問に戻ります。

    まず定義に出てくる「トリケラトプス」だけがなぜ名前を挙げられているのか。
    なぜ代表的な恐竜「ティラノサウルス」のかわりに「鳥類」という言葉があるのか。
    「トリケラトプス」グループと「ティラノサウルス」グループの違い、そして共通点はなに。
    などなどの分かりやすい説明が続きます。

    そしてついに「恐竜とは何か?」という問いに対して「簡単」に答えるのであればとの回答が用意されてます。
    その一文(そう、たったの一文!)に「なるほど!」思わず膝を打っちゃいました。目から鱗的なとても「簡単」な答えなのに、すべてがしっくり収まります。
    この答えによって『ドラえもん のび太の恐竜』のフタバスズキリュウ「ピー助」も、「プテラノドン」などの翼竜も、何で恐竜じゃないのか一発で理解出来ました。

    その答えとは……うふふ、やっぱり秘密にしとこっかなぁ。

    第1章 そもそも恐竜って何?
    第2章 恐竜はどのように進化してしたのか?
    第3章 恐竜のカラダはどうなっている?
    第4章 恐竜のライフスタイル
    第5章 もっと知りたい!恐竜豆知識

    迫力ある恐竜イラストの数々が、ワクワクする世界の入り口へと誘ってくれます。

  • 恐竜好きとしてもう最高にワクワクしました。

    この本は、大人たちが抱える子供のようなあるいは大人ならではの恐竜に対する疑問に答えていく一問一答のQ&A形式で書かれています。

    やっぱりティラノサウルスは大人気ですね 笑
    肉食恐竜を超える超肉食恐竜と呼ばれるだけあります。
    個人的には、映画『ジュラシックパーク』のティラノサウルスの鳴き声には、ジャックラッセルテリアの声が使用されているという事実が衝撃的でした!

    恐竜の定義から名前の由来、これからの研究についても書かれており、本気で古生物学を勉強したくなるぐらい魅力的な内容でした。
    学会など見学しに行ってみたいものです。
    とりあえず福井の恐竜博物館に行くところから始めないと!

  • 恐竜学の最新知識を手軽に得られる書。巻頭にも書いてありますが、恐竜大好きな子供を持つ親世代にオススメしたい。

    恐竜についての様々な疑問が一問一答形式で紹介されています。個人的には「首長竜(「ドラえもんのび太の恐竜」に出てくるピー助みたいなやつ)、やプテラノドンに代表される翼竜が恐竜ではない」というのがびっくりでした。

  • 再新恐竜情報のつまみ食い、みたいな感じだが、昔恐竜が好きで、このところ色々当時と違うみたいで気になるなあ、的な大人が首突っ込むにはちょうどいいかと。

  • 土屋さんの「ティラノサウルスはすごい」が読みやすく面白かったのでこちらも読んでみた。
    約10年前の作品なので、少し情報が古い箇所もあるかなと思ったけど問題なし。
    「大人のための〜」というタイトル通り、大人の恐竜初心者にも分かりやすい内容で、更にメジャーな恐竜が多く登場するので想像もしやすい。

    恐竜の研究は常に進んでいて、最近ではティラノの歯は剥き出し状態ではなく、唇のような物で覆われていたんじゃないかっていう発表もあったなぁ。

    鎧竜類が気になる今日この頃。

  • 20180114
    恐竜の定義から、生活スタイルまで入門的に知ることができる。特に〜科〜属〜種の区分を知ることができたのは良い情報だった。
    生物の進化については他の書も含め、学びたい。

    恐竜の町、福井に訪れたことをきっかけに恐竜について知りたくなった。ジェネラルな知識は仕入れたいと思い購入。

    恐竜の定義
    ①鳥盤類(トリケラトプスetc)、竜盤類(ティラノサウルスを代表とする鳥類)
    ②足が直立に伸びている

  • ●首長竜や翼竜は恐竜ではない。一方、鳥類は恐竜である。今は常識であっても、意外に知らない人も多い。のび太の恐竜に出てくるピースケ。プテラノドン。これらは恐竜ではない。
    ●近年では次のように決められています。「トリケラトプスと鳥類の最も近い祖先から生まれたすべて」
    ●恐竜は足が真下に伸びるが、爬虫類は側方に伸びる。
    ●恐竜が登場したのは、三畳紀後期にあたるおよそ2億3000万年前。そこから白亜紀末の6600万年前に姿を消した。人類の歴史の23倍以上存在していた。
    ●白亜紀末の地層からイリジウムがたくさん見つかった。小惑星の衝突の証拠として考えられた。
    ●ティラノサウルスが白亜紀の恐竜世界の頂点にいたとすれば、アロサウルスはジュラ紀の恐竜世界の頂点。

  • 恐竜好きとしてもう最高にワクワクしました。 この本は、大人たちが抱える子供のようなあるいは大人ならではの恐竜に対する疑問に答えていく一問一答のQ&A形式で書かれています。 やっぱりティラノサウルスは大人気! 肉食恐竜を超える超肉食恐竜と呼ばれるだけあります。 恐竜の定義から名前の由来、これからの研究についても書かれており、本気で古生物学を勉強したくなるぐらい魅力的な内容でした。 学会など見学しに行ってみたいものです。 とりあえず福井の恐竜博物館!

  • ライトな内容ですが、大人のQに答える形式なので、普通の人が抱く恐竜についての疑問はかなりカバーできているように思います。
    子供が恐竜に興味を持ち始めたとき、改めて恐竜について知りたいときにおすすめです。

  • 大人のための恐竜入門書。「ティラノサウルスはすごい」関連本。
    毎年のように恐竜の新事実が発見されており、恐竜の姿形は私たちが子供のときとは全然ちがう。基本的な知識から最新の説までをQA式で紹介している、とてもわかりやすい本。リアルなタッチの恐竜の挿絵もよい。

全46件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

著者:土屋健
オフィス・ジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。その後、科学雑誌『Newton』の記者編集者、サブデスク(部長代理)を経て2012年に独立し、現職。近著に『怪獣古生物大襲撃』(技術評論社)、『前恐竜時代』(ブックマン社)、『生命の大進化40億年史 中生代編』(講談社)など多数。

「2023年 『も~っと! 恐竜・古生物ビフォーアフター』 で使われていた紹介文から引用しています。」

土屋健の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×