慶應志木高校ライブ授業 漢文は本当につまらないのか(祥伝社新書)

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  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396113643

感想・レビュー・書評

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  • 下手するとますます漢文がつまらないと思っちゃう本だから注意!最後の方はおもしろい!

    慶應志木高校の授業の記録。よって、漢文を白文で読むことにチャレンジするなど、それなりにできる人向け。だから、私にはやや難しく退屈に感じられる部分も多かったかも。特に儒学、朱子学、老子の思想のあたりは難しかった。でも、既成事実の漢文を疑うスタイルとか、三国志のところや大器晩成が実は大器晩成じゃなかったとかはおもしろかった!
    ただ、漢文がつまらないと思っちゃう人って書き下すとかルール的なことでつまづいちゃうんだけど思うけどな。

  • 漢文を訓詁学的にではなく、クリティカルに読もうという姿勢に貫かれている。
    受験がない高校ならばこそ許される贅沢さ。

    筆者は現代中国文学の専門家である由。
    今、中国語を学んでいますとか、そういったことを言うだけでも、周囲からネガティヴな反応をされる。
    中国に関わる研究をする人の立場が、今ほど難しい時期はないのだろう。
    最終章からはそういうことも感じられる。

  • 気になるタイトルだったので購入。

    著者の「思想」がよく解る内容です。
    白文で漢文を読むということは考えていなかったが、何だか読みたくなった。

    なお、第八講は必読。いろいろと反省しなければならないことが多々思い起こされます(汗)
    「オリエンタリズム」と「逆オリエンタリズム」…
    上手くまとまっているので、ネタとしても使えますね。

    真摯な姿勢が大切だ、と痛感したボブでした。

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著者プロフィール

1982年埼玉県生まれ。慶應義塾志木高等学校卒業。慶應義塾大学大学院文学研究科中国文学専攻博士課程単位取得。博士(文学)。専門は、中国語を中心とした文体論、テクスト言語学。現在、お茶の水女子大学基幹研究院准教授。著書に『物語における時間と話法の比較詩学 日本語と中国語からのナラトロジー』(水声社、2014年)、『越境する小説文体 意識の流れ、魔術的リアリズム、ブラックユーモア』(水声社、2017年)、『物語論 基礎と応用』(講談社選書メチエ、2017年)、『中国語実況講義』(東方書店、2020年)、『中国語における「流水文」の研究 「一つの文」とは何か』(東方書店、2020年)、『「文」とは何か 愉しい日本語文法のはなし』(光文社新書、2020年)などがある。

「2022年 『中国語とはどのような言語か』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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