観光公害――インバウンド4000万人時代の副作用 (祥伝社新書)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396115746

作品紹介・あらすじ

日本政府は2020年に訪日外国人観光客数4,000万人の誘致を目指している。2018年は約3,200万人、その前年(2017年)は2869万人だった。

こうしたインバウンドの加速度的増加は、旅行者による観光地での消費拡大という〝光〟をもたらす一方、地元住民とのトラブルや環境破壊などの〝影〟も生んだ。

これを「観光公害」(オーバーツーリズム)と呼び、すでに社会問題化している。

無遠慮にカメラを向ける〝舞妓パパラッチ〟が有名な京都に住み、京都の大学で観光学を教える(国内観光地理、観光リソース、観光ビジネスなど)著者は、生活レベルでの観光公害も知る数少ない論者だ。

また、世界遺産マイスターの資格を持つ著者は、京都のみならず日本各地、およびバルセロナやヴェネツィアなど国外の観光地にも足を運び、徹底したフィールドワークで観光公害の実態を提示する。

観光公害の本質的問題とは何か。どうすれば観光公害はなくなるのか。

感想・レビュー・書評

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  • コロナで観光の考え方も変化していくだろう。

  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/522714

  • 日本特有になっているオーバーツーリズムに対し、他国での市民との共存した施策は非常に興味深い。
    これが新たなビジネスチャンスになるであろう側面もあるので、興味深い1冊でした。

  • 仕事でインバウンド振興をやっていたけど、表面的な取り組みだけでしたね。この本を読むと、地域住民との係り方など一筋縄ではいかない課題が挙げられています。日本が今後インバウンド振興に取り組むと同時に、日本自体が貧しくなっていくと、より顕在化しそうですね。

  • 著者自身も書いているが聞いたことある話が多かった。
    観光客と関係人口の線引きもちょっと違うんじゃないのかなと思ったけど、どうなんだろう。

  • インバウンドの陰の部分を鋭く突きます。インフラ整備が追い付かない、日常生活者との軋轢など現に生じている問題を紹介&解決に向けた取り組み事例も紹介。とにかく人を呼び込むだけでは観光地そのものが疲弊し魅力を失ってしまいます。これからの日本が正面から向き合わなければならない問題です。

  • 観光について研究し京都に住む著者が見る、京都の混雑とその対策を足掛かりに、たくさんの観光客が来訪した際に引き起こす問題点を考える。
    現地の人の生活と観光客とのバランスのとり方、公共交通機関を現地の人と観光客で完全に分けたり価格を分けたりする対策、観光資源への入場制限など、各地でそれぞれに取られている対策を見ていく。

  • <目次>
    はじめに
    第1章  変容する千年の古都~観光客と地元住民。軋轢が生まれている京都の現実
    第2章  「観光公害」とは何か~インバウンドの「数」と「質」の問題
    第3章  日本各地の「オーバーツーリズム」~北海道から沖縄まで。こんなところにも観光公害が
    第4章  「海外の有名観光地」の現実~「世界三大”観光公害”都市」などを現地調査
    第5章  観光公害を解決するには~混雑、騒音、環境破壊…「お客様は神様」とは限らない⁉
    第6章  誰のための「観光」か~「日本版DMO」に身を置いて

    <内容>
    近年の京都の混み具合は度が過ぎると思い、中国系のインバウンドが過ぎると感じていたが、この本はまさにその辺を語ってくれた。しかし、海外も同様だとは知らなかった。そのための対策だが、マチュピチュのように人数制限が一番妥当だと思う。人間「儲け根性」に侵されると、ろくなことはない。ギリギリのレベルでいいのではないか?白川郷のホテルなど言語道断であろう。しかし、京都や鎌倉などは、閉ざされた空間ではないので、人数制限とはいかない。いい手はないのか?自分も観光客となることが多いのだが、人気のないところを選ぶし、趣味的にはレア系のものなので、宿以外はあまり観光地に貢献していないけどね…。

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著者プロフィール

1960年、愛知県生まれ。東京大学教養学部卒。NHKディレクター、高崎経済大学特命教授を経て現在、京都光華女子大学キャリア形成学部教授。NPO産業観光学習館専務理事。

世界遺産、産業遺産、近代建築、交通、観光、郵便制度などの取材・調査を続ける。「世界遺産検定」で世界遺産マイスターを取得。

著書に『旅する前の世界遺産』(文春新書)、『郵便局を訪ねて1万局』(光文社新書)、『日本のシルクロード』『観光地お宝遺産散歩』『高速道路ファン手帳』(以上中公新書ラクレ)など。祥伝社新書から『世界遺産の真実』『それでも、自転車に乗りますか?』を上梓。

「2019年 『観光公害 インバウンド4000万人時代の副作用』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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