鬼女の都 (ノン・ノベル)

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著者 : 菅浩江
  • 祥伝社 (2001年9月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396207250

鬼女の都 (ノン・ノベル)の感想・レビュー・書評

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  • 京都を舞台にした小説で熱狂的なファンを持つ藤原花奈女が自殺。花奈女は創作に厳格な考証を与える「ミヤコ」という存在に怯えていた。プロデビュー作となる次回作の構想を酷評され、絶望の末に死を選んだ。
    作品の矛盾はどこにあるのか?花奈女の死後も呪詛の手紙を送り続ける「ミヤコ」の意図と正体は?
    花奈女を慕い、その死に責任を感じる優希は彼女の遺作を引き継ぎ、死の真相を探ろうと京都の街を巡る。

    千年の都。京都。
    外から京都を見つめる目には古い都の風情を見せてくれるという期待がある。しごく曖昧な「京都らしさ」を求める期待がある。子供のように純粋な、だからこそ無責任な押しつけに満ちた期待だ。そしてそんな期待は確かに私の中にもあった。
    極端に言えば、私は便利な生活がしたいし田舎になんて住めないけど、京都では今でも昔ながらの生活が営まれていて欲しい。私はジーパンにシャツが楽でいいけど、京都の人には着物を着てはんなりと歩いていて欲しい。そんな身勝手な期待だ。
    そんな自分を思うと嫌な気持ちになる。そしてまさに主人公優希はそんな私そのものなのだ。読み続けるにつれ、優希の妄信的なまでの花奈女に対する崇拝の気持ちは不快さを増す。あまりにも子供で、視野が狭い。それでも読み続けてしまうのはそれが自分の中にあるものだからだ。先を、終末を、知らずにはやめられない。
    そして陶子と杳臣の口から語られる京都に住む者の立場。想い。過去を誇りに生きる京の街の姿。優希たちとの対比が印象を強くする。
    雰囲気も謎も道具立ても素晴らしい作品だった。やっぱり京都いいよね、なんて私は懲りずに思ったりする。 (2002-03-03)

  • ミステリ的な部分としては、割とすぐに筋が見えてしまうんですが、
    徹底した京都に対するこだわりと、一見怪異に見えるが、実は現実である点のネタばらしは、さすが京都ご出身であるなあとか思ったり。

    後は、同人誌で小説を発表している人たちの何とも言えないその業の深さのようなものがぐっさりと突き刺さるのでありました。

  • これまた同人誌界が舞台という菅氏らしい作品。彼女初のミステリー。個人的には登場人物の一人が生理的に受け付けず、読むのに苦労した思い出がある。

  • 2004年10月12日読了

  • 同人作家の死をめぐる謎、といえばきわめて今日的な話のような気がするのだが(^^ゞ、同人と言っても漫画やアニパロ系でなく歴史モノの作家である。
    そして舞台は京都。…おどろおどろしくはなく、論理的に謎が解かれていくのは読んでいて快感でもある。
    登場してくるおいしそうな料理屋さん、というところは香菜理屋シリーズにもちょっと似ているか?
    京都の土地勘がある人には楽しみ方が増すと思う。

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