陽気なギャングが地球を回す: 長編サスペンス (ノン・ノベル 755)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 662
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396207557

感想・レビュー・書評

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  • お薦め通り、とっても面白かった!
    それぞれが愛すべき個性的なキャラ。
    あの一言がここで意味を持つんだぁとニンマリ。
    続編も読まねば♪

  • 「日常と襲撃」を読んだのがだいぶ前で、これも既読のつもりでいたのですが勘違いだったみたい。

    しかも「日常と〜」のときより面白く感じた。数年かけて伊坂節にまみれたせいかな。「これ伏線だろうなぁ…」が実際見事に伏線で回収されていくのが小気味よい。

    響野(演説の達人)、成瀬(嘘を見抜く名人)、久遠(天才スリ)、雪子(正確な体内時計の持ち主)。彼ら四人組の計画は完璧…犯行も完璧…なはずだった。が、銀行強盗で奪った金を現金輸送車ジャック犯に奪われ、結局手元には何も残らず…

    でもこれで黙ってたらギャングじゃないぜ!ロマンはどこだ!と叫びながら奪還のため駆け回る。

    銀行は襲うが、いじめや嘘つきは許さない。そんな四人が最高にかっこいい。

  • 人間嘘発見機、演説の達人、天才スリ、そして正確な体内時計を持つ女の4人で構成された銀行強盗集団。人を傷つけないことがモットー。

    「売り上げ」を逃走中の現金輸送車強盗犯に横取りされたことから奪還目指す。
    別個に展開するお話しと絡みだしていき、伊坂さんならではの世界が作り上げられていく。
    登場人物がとても魅力的。

  • さすが伊坂幸太郎という感じの軽快なタッチで、つい応援したくなる素敵なギャングたちでした。続編が楽しみです。

  • テンポのいい雑談と思いきや、アレもコレも伏線だったと気付かされるクライマックスは拍手喝采を送りたくなります! まさに伊坂マジック!!

  • 最近はまってる伊坂幸太郎の本、4冊目。
    装丁や題名からもっとB級のギャング物のイメージだったけど、 結構きちっとした内容だった。
    銀行ギャング4人組はそれぞれ特殊な能力があり 計画も緻密で雰囲気は明るい。
    なかなか読んでて爽快な感じ。
    全体に軽い感じだけど、ちゃんと計算されてて たのしかった。
    でも、個人的にはもうちょっとシリアスなほうが好きかなぁ。
    シリーズ物ならどんどん読むよって感じ。

  • 4人の出自や性別・年齢のばらばらな男女が銀行強盗を働くというもの。

    夫々の特徴を生かして、華麗にかつユーモラスに強盗を働き、かつ誰をも傷つけないという、ある意味善良な強盗団の話。

    そしてさる機会に、この強盗団がこともあろうか、他のワルに強盗されるという結果に。背景には何が?そしてどうやってやり返すのか?

    ・・・
    初期の作品から読み進め、改めて本作を読んでみると、他の作品と類似点に気づきます。

    別の言い方をすれば、本作に以降作のプロトタイプが見え隠れしていた、とも言えます。

    例えば、本作の強盗団の紅一点雪子の息子、慎一。彼の悩みに強盗のヘッド成瀬やその幼馴染の饗野が応じる様子は、「オーファーザー」での高校生由紀夫とその四人の父親たちとの関係を彷彿とさせます(頼りにならない大人たちと子ども)。

    また、銀行強盗とういモチーフですが、「チルドレン」で陣内(はちゃめちゃ)・鴨井(陣内のお世話?)・永瀬(盲目)が偶然居合わせたのが、これまた銀行で強盗に押し入られたシーンでした。ちなみにそのシーンの詳細は覚えていませんが、ひょっとしたら本作の強盗シーン(饗野の自信満々の演説シーン)などが描かれていたかもしれません(手元に本がなく確認できません。すみません)。

    もう一つ。本作銀行強盗のグループとよりワルなグループの対決という、言わばアウトロー vs アウトローという構図は、空き巣の黒澤が悪を懲らしめるかのように空き巣を働く「ラッシュライフ」を想起させました。

    ・・・
    ということで初期の伊坂作品の再読でした。

    活劇的に生き生きと人物が動く絶品エンタメ小説であったと思います。

    一番初めに読めば、以降の伊坂作品のパートパートにその似姿を認めることが出来ると思います。逆に多くの伊坂作品を読んだ後に本作を読めば、それぞれの作品のプロトタイプの人物像が本作で試行されていることに気づくと思います。

    いずれにせよ、一言、痛快エンタメ小説でありました。おすすめ。

  • 若い伊坂幸太郎が書いた若々しいサスペンス。悪人(ギャング)達もフレッシュで爽やか。青臭さすら感じますわ。
    奥付け見ると平成15年やて!2003年だよ19年前やで伊坂幸太郎32歳。
    19年も前の小説がこんなに新鮮で面白いなんて、この人ほんま物凄いよね。死神や殺し屋シリーズがすきやけどこのギャング達のシリーズも続きを読んでみよと思いますわ

  • 「世の中には、犯罪らしい犯罪が必要」かぁ…個性的な登場人物たちによる愉快な会話と陽気な行動に、ただただ楽しませられる一冊。

  • めっちゃおもしろかった!

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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