ソウルドロップの幽体研究 (ノン・ノベル 785)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396207854

感想・レビュー・書評

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  • ソウルドロップシリーズその1。
    見る人によって姿形が異なるペーパーカットを巡るお話。ペーパーカットを追いかけてゆくのだが、全く手がかりもなく何処かに消えてしまう、というのが本筋。
    ペーパーカットの周りの事象は吹っ飛んでいて理解不能であったり、いわゆる上遠野浩平作品だったな、という印象である。

  • 上遠野浩平作品ということで買ってみた。
    寺月恭一郎のかかわり、榊原弦のモーションデータなどブギーポップと世界を同じにしている。
    台詞回しに上遠野浩平のすきなところがでていないのでちょっと残念。ちょっとあっさりすぎる。

    命と等価の大切なものを奪われれば死ぬ
    そういうものを、正体不明の怪盗である主人公(?)ペイパーカットは興味本位に(?)盗んで行く。もう話がはてなすぎるのはしょうがない。
    ペイパーカットは運命を見れるように感じる、これはオキシジェン的な能力なのか、謎。オキシジェンと仕事をしていた楢崎不二子がでてくるのも興味深い。Wikiをよむともっと深いつながりもある。

    莫大な財産を元に事件の種をまき散らすって意味では
    寺月恭一郎ってムンガドゥ3世的なポジションなんだろうか。

  • 2016.7 15

  • 読了。

  •  「命とそれと同等のものを頂く」とかって予告状を送りつけつつ、人を殺して(しかも外傷を一切残さず)非常にくだらないもの(飴玉とかストラップとか)を盗んでいくペイパーカットとそれを追いかける保険屋の話。
     ペイパーカットは見る人によって姿が違うらしい。その場において不自然でない人間に見えるとか。そこにペイパーカットがいなかったと証明できないならば、それこそペイパーカットがそこにいた証明となる。上遠野らしい設定。
     保険屋の二人も非常に良い。片方は元警官で以前目に傷を負って、光を直視できない素敵な兄ちゃん。もう片方はロボット探偵。肉体は人間だけど、チップを埋め込まれているロボ。
     このロボット探偵がカッコいい。ロボットだから、常に周りを分析的に見る。データがそろったところでスイッチが入って〈論理回路〉が起動するんだ。したら良心制御(リミッター)が解除されて口調も変わる、行動も変わる。事件解決を最優先させ、相棒が危ないってことを分かっていながら放っておくんだ。
     まあ、データがそろう前に一人でぶつぶつと呟いて論理的に考えていたから、起動した〈論理回路〉ってのがどんな役割を持つのかいまいち不明なんだけどね。結局、真相に気づいた瞬間に起動してるし。意味ないじゃん。
     ただ、そのロボット探偵の生きていた頃の人格がたまに現れて意味深なことを呟いたり、ペイパーカットの目的がわからないままだったり、みなもと雫がどういう存在だったのかもわからないままだったり。
     伏線張られまくってるから、続編が出るのかしら、と。

    04.09.05

  •  「生命と同等の価値のあるものを盗む」怪盗?殺人鬼?ペイパーカットのはなし。寺月恭一郎とか榊原弦とか、ブギーポップシリーズの登場人物の名前がちょいちょい登場するのはまぁいつもの上遠野作品だから良いんだけど、みなもと雫って誰なんだろ。霧間誠一てきな、冒頭で引用する要員なのかな? どんな人なのかあんまりわかんなかった。

     ペイパーカットはエコーズの仲間なのか。町中をふらふらしながら何かを集める宇宙人っていうと、前川知大さんの「散歩する侵略者」を思い出すなー。

     初登場時には峰不二子っぽかったのに、後半にいくにつれてどんどん普通の乙女になっていくナオセさんがたまらん。

     殺し屋の甥とか、ナオセが電話してた相手とか、イマジネータの信奉者っぽいお姉さんとか、たぶんどっかでスピンオフが書かれるんだろうなぁ……。

  • 上遠野さんの作品を久々に読ませていただきました。
    ああ、やっぱりこの人の描くお話はなんかいいですね。

    ちょっぴり小難しくて意味不明なようでいて、
    ほんのり共感できる、そんな思想を語り聞かせてくれる彼の話をまた読み始めようと思いました。

  • ジャケがずっと気になっていた作品。

    シリーズの最初であると分かっていたけれど
    説明のなさに、ちょっと置いてきぼり感がありました。
    読み終えた今でも
    まだスッキリとはしていませんが。
    ロボット探偵とペイパーカット...
    とりあえずは読み進めます。

  • 怪盗か、殺し屋か。“ペイパーカット”の目的は!?
    天才女性歌手の追悼ライブで何かが起きる?
    <生命と同等の価値のある物を盗む>奇妙な予告状が届いた高級ホテルの一室で、強大な権力を持つ老人の影武者が殺害された。そして、厳重な警備の中、なぜかキャンディがひとつ失くなっていた。サーカム保険の調査員(オプ)伊佐俊一と千条雅人は、“ペイパーカット”の仕業と認定。傍目にはどうでもいいとしか思えない物を盗み、同時にその人の命を奪う。謎の怪盗を追う二人は、同じ予告状が届いた巨大ホールへ向かう。五日後に開かれる天才女性歌手の追悼ライブで怪盗が何を起こすのか!?

  • いちおう言っておくが私は上遠野さんのファンです。でも何を話しているのかさっぱり分からないです(-_-;)

  • まず謎の怪人がいる。
    同作者の他作品での登場人物や名前が出る。
    後日談が事件と関係の薄い人視点で語られる。

    しかも命と同等の価値の物を奪う怪人、ロボット探偵&怪人のせいで弱視になったグラサンイケメンのコンビ、政界の超大物の孫娘、と中二臭さ全開の設定。
    そして意味不明な後書き。

    などなど、ブギーポップシリーズを読んだことのある人なら「この人は相変わらずだなぁ〜。良くも悪くも」と思うであろう本作品。

    読み終わった直後の感想は、普通。

    というか、淡々と進みすぎて山場がない。

    続き物前提で書いているせいか、この一冊自体が起承転結の起となってしまっている感じ。

    正直、人物設定の説明だけの為に話が書かれている気がした。

    まあこの作者は後付け設定していって面白くなる場合もあるので、続編に期待しましょうかね。

    でもこの人の新シリーズは読む度に新鮮な驚きがあったのに、今回は無かったな〜。私は少し物足りないと感じました。以上。

  • 上遠野浩平の描く、ライトノベルより高い年齢層に向けた新シリーズ。超常現象はペイパーカット現象と「ロボット探偵」程度で、異能力バトルのようなものは一切ないので上遠野作品初心者にも安心。

  • ちょこっとしか読んでないけど、ストーリー構成も言葉のチョイスも イマイチしっくり来なくて 苦手かな

  • いつかブギーポップが出てこないかと内心思っている。
    でもこちらのシリーズの方が好きだったりする。
    おっさん万歳。

  • 伊佐さんのかっこよさに撃沈した。何かああいうタイプ好きなんだよなぁと思いつつ、死と幸いを思い思いに振りまくペイパーカットが気になりました。
    それにしても此の話で一番いい奴に見えるのは偕ちゃんですね!

  • 友人から借りたものです。よくよく考えたら一度読んだ気もするけどもう一度読みなおしました。

    面白かったです。ですがとても続きが気になります。
    シリーズ物らしいので読んでみたい気もしますが、多分読まないだろうなぁと思っている。

    確かに、人には生命と同じように大切なものがあるんじゃないかと思いました。それが他人にはどうでも良かったり、もしかしたら自分にとってもどうでも良かったりして、それでもなくなったら人は死んでしまう。それは正直突飛ですがそういった”もの”自体はありそうですね。

    余談だけど私はあとがきを読むのが好きです。面白かった。

  • 上遠野さんの作品とは知らずに、ジャケ買いした作品。

  • ブギーポップより読みやすい。
    そして世界観も好み。

  • 人物と設定が魅力的。
    こういう毒にならない話は結構好き。

  • ソウルドロップシリーズ1冊目
    久しぶりの上遠野だったので
    他の作品とどっかで繋がってたのかどうかとかは
    よく分かりませんでしたが
    とりあえず普通に上遠野らしい小説でした
    H21.1.16読了

  • 飴屋さん最高v<br>
    link作品でした…。そうとわかってたら、ソウ思って読んだのに。竜シリーズとは逆の意味で時間を無駄にした。ちっ…

  • 読みやすかった。
    ほんとに上遠野さんが書いた文章かと思うほどに読みやすかった。
    たぶん、この文章と私はうまいことマッチしたのでしょう。
    とりたてて洗練されているとかそいうわけじゃないんだけど。
    あと、挿絵がないのが気に入った!!

  • ブギーポップの小ネタが毎度ちらほらと登場するので著作ファンには嬉しい部分あり。ミステリー、というほどミステリーでもなくどっちかというとファンタジーのような感じ。強面の方の主人公が好き。笑

  • 未読。

  • 上遠野さん大好きです。

  • 上遠野さんの文は、新しい概念がいっぱい!
    固まった思考に潤いを与えてくれます!!

  • 2006/6/20

  • 部分的に、それってアリかな?と思うところがなくもないけれど、全体としてはさすが上遠野! という感じの作品。ブギーポップがお好きな方には、お勧めです。

  • 「生命と同等の価値のある物を盗む」謎の怪盗“ペイパーカット”を追うこれまた謎の調査員2人。事件は解決しましたが、一番知りたかった謎は謎のままでした。

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著者プロフィール

第4回電撃ゲーム小説大賞〈大賞〉受賞。『ブギーポップは笑わない』ほかシリーズ著作多数。

「2019年 『ブギーポップ・オールマイティ ディジーがリジーを想うとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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