扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル 797)

著者 :
  • 祥伝社
3.45
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  • (4)
本棚登録 : 950
感想 : 208
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  • Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396207977

作品紹介・あらすじ

久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まった。(あそこなら完璧な密室をつくることができる-)当日、伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か?部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。緻密な偽装工作の齟齬をひとつひとつ解いていく優佳。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった…。

感想・レビュー・書評

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  • 2020/08/14読了
    #このミス作品41冊目

    同窓会で起こる密室殺人。
    心理戦を重視したストーリー。
    犯人だけでなく探偵役もしたたかで
    最後の駆け引きも意外性があり面白い。

  • ほんタメで紹介されていて、読みたいと思った本。
    やっと図書館に置いているのを見て即貸し出しました。
    薄くてサクッと読みやすいお話でした。
    最初から犯人は分かるかたちでお話が始まる。
    現場も見ずに会話から得られた情報を元にその犯人を追い詰めていく優佳ちゃんが凄かった。
    優佳ちゃん、恐るべし!

    カバーイラスト:サイトウユウスケ
    【目次】
    序章 扉は閉ざされた
    第1章 同窓会
    第2章 談笑
    第3章 不審
    第4章 対話
    終章 扉は開かれた

  • 犯人目線で語られる倒叙式ミステリー。「このミス」第2位。
    人の命と高価な住居設備を破壊すること、人の命とご近所の悪い噂のどちらを選ぶかという二択なら、誰が考えても人命優先となるはず。
    だが本作は、登場人物の会話だけでその矛盾ギリギリのラインを攻めていく。犯人は死体の発見を遅らせるという目的のため、睡眠薬で爆睡しているだけという楽観的推測を仲間内に誘導していく。
    そして解決編。探偵役の推理は状況証拠のみで、自供がなければ犯人特定は難しい。そのために用意されたのがこのラスト。
    歪な愛が、かえって恐ろしい。

  • 倒叙ミステリ。

    犯人伏見と頭の切れる(探偵役)優佳との攻防。
    探偵役の方が凄すぎて犯人はどんまい。

    けどこの後どうするんでしょうね。自首?

  • 構成自体は他の人の真似をしつつ隙を付くような物語。でも、館シリーズにありがちな、トリックに労力詰め込んで読者置いてけぼり現象もなくちゃんと回収・解説されてて完璧だったなぁ…
    この読了後にあと引く感じも含めて

  • 高評価されてるのが気になって、読みました。
    うん、面白かった。一気読みしました。
    犯人が時間を稼ごうとしてるのはなぜ?動機は?と思いつつ読み進め…そうくるのか、と。確かにヒントはあったけど、そんなの分からない!
    碓氷優佳…もし身近にいたら怖いくらいの切れ味です。
    他のシリーズ作品も読むぞ〜

  • 面白かった!古畑任三郎タイプですが、犯人をいつも応援するタイプの自分にはあっていた本です。動機のツメが甘いけど、そこは後味が悪くなるほど気にはならない。

  • このミス2位にひかれて読んだ。ミステリーには必ず謎を解くいわゆる探偵役が出てきて、高い確率で探偵側についてしまう私だが、今回ばかりは違った。一つ一つ謎を解き犯人を追いつめる段階になると、よしそこだ!食いつけ!落とせ!と応援し、落とした時には気分爽快!ざまあみやがれ、あぁこの探偵役かっこいーーとなるはずなのに、犯人を追いつめるに従ってイライラが増していき、あぁもうしつこいなぁとげんなり。かといって犯人が好きなわけでもない。何ひとつ心に響かなかった小説。

  • ↓利用状況はこちらから↓
    https://mlib3.nit.ac.jp/webopac/BB00027060


  • 倒叙ミステリ。ほぼ安楽椅子状態で推理する探偵・碓氷優佳は凄い。しかし、感情<理性の構図で動いている姿をみたら、読み終えた後で最初から犯人のほうが掌で転がされていたのではないか…そう思える微妙に苦い後味。臓器提供の面に関する動機は、臓器提供意思カードを持つ意味の重さが伝わってきた。
    その重さが、碓氷優佳の脅威に薄れていることが残念でならない。感情的な部分が少なく理知的な部分が多い為、どういう感情で受け止めたら良いから分からない小説。目の前で理系研究者同士の話を聞かされている感覚。結論、さっぱり分からん。分かったのは、探偵役には優佳の向いてないの一択である。

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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