- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396208004
感想・レビュー・書評
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シリーズ第5弾。今回は番外編というか過去編。
龍とセバスティアーノが、13世紀イタリアの修道院に潜入し、異端カタリ派と修道院で起きた殺人の謎を追う。
その辺の内容から“篠田版『薔薇の名前』”と言われているらしい。が、篠田作品がそれだけで終わるはずもなく、その陰には人ならざるものが潜んでいて、人々の心や身体を操る。
今作の見どころは何と言っても、根暗でパッとしない修道士(でも実は超能力者)セバスティアーノの大活躍。相変わらず信仰に悩みながらも、体を張って闘ってるのに、龍の手のひらで転がされてる感が否めなくて不憫だったけど。
カタリ派の牙城モンセギュール陥落など、西洋史好きにはたまらない内容。佐藤賢一さんの『オクシタニア』を読み返したくなった。 -
「紅薔薇伝綺」龍の黙示録シリーズ。薔薇の名前に感化された内容で中世ヨーロッパでの龍の活躍を描く
http://youyou-bookmovie.blog.so-net.ne.jp/2015-11-14 -
たかだか2千年であごが出ている龍さんも透子と会ってちょっとは気力も出たのか(恋愛方面に触れられると途端に牙ですが)前作で出会ったらしいバチカンのセバスチャンで遊んでいます。信仰について信者ではない人が記すのは大変によいことです。自身の信仰が揺らいでいるセバスチャンの葛藤もとてもよく書けている。
タイムパラドックスについては存在自体が理を超えている龍さんがしていることなので触れません。 -
篠田真由美版『薔薇の名前』と呼べる作品。シリーズ5作目にあたるこの作品から物語の勢いは加速していきます。
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龍の黙示録の……何作目だ?ww
舞台は、13世紀のイタリアの修道院です。
タイトルもあれなので、かなり「薔薇の名前」を意識してるんでしょう。最後のほうにまともに出てくるし。
しかし、最近だんだんクリモトカオル化してる気がするんですけど、篠田真由美。
やたら美少年が出てくるし、ゲイっぽいし……。
せっかくトウコというかっこいい女性キャラがいるんだから、そっちのベクトルを入れなくてもいいんじゃないかなぁと思います。
で、これは……。
なんつーか、中世の修道院を書きたかった、ってだけって感じです。
すみませんm(__)m -
この龍の黙示録シリーズで初めは敵役で登場し、脇役だったはずなのに、今回主役級…思い切り悩みまくりセバスティアーノ…。
頑張ったね、と彼に言ってあげたい。
キリスト教史の闇部ともいえる異端審問にからみストーリーが急展開してドキドキしました。
前半〜中盤は歴史に興味津々、そしてラストは「ええ!?」というくらい一気に伝綺的に!
次のヴァチカンとの対決:イタリア3部作も見逃せない。
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龍がセバスティアーノに向かってサドの王様みたいになっちゃってる!
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シリーズ5作目。
透子とライルの出番が少なかったのがちと淋しかった。今回主役はセバスティアーノ。モノクロから徐々にカラーになるようにどんどん人間味を帯びてくる彼。今後の活躍に期待。
marimocoさんのレビューを読んで、このシリーズも読んでみたくなりました。