しらみつぶしの時計 (ノン・ノベル 886)

著者 :
  • 祥伝社
3.17
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本棚登録 : 89
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396208868

感想・レビュー・書評

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  • 読みやすい。
    でも少し話が無理矢理感がある・・・。
    でも短編で読みやすくてとてもいいと思う!

    話し話しのジャンルが違ってとても楽しめた。
    同じような話じゃないのはとてもいいと思う。

  • バラエティ豊かな短編集。
    ミステリー、推理物、安楽椅子探偵。
    意外とハードボイルド好きな自分に気付いたり。

  • リドルストーリーからパスティッシュ、奇妙な味まで揃ったバラエティ豊かな短編集。頭ひとつ飛び抜けた傑作と呼べる作品こそないものの、どれも趣向に富んでいて標準以上の出来です。

    個人的には、エリンの秀逸なパロディである「使用中」、映画「CUBE」を思わせる密閉状況での知恵比べの「しらみつぶしの時計」、「二の悲劇」の原作で叙情性が印象に残る「トゥ・オブ・アス」の3作品が特に好きです。

  •  表題作を他の短編集で読んで惚れこんでこちらを購入しました。「しらみつぶしの時計」は二人称調の文も構成も大好きですね。その他も良作ぞろいで、好きだったのは「使用中」「盗まれた手紙」「イン・メモリアル」……あたりですかね。

  • 図書館より。

    法月さんの文章は、ちょっと硬くて洋物の匂いがするところが少々とっつきづらく感じたが、さすがに論理を第一に大事にする人らしく、納得できるかつ奇想天外な結末でわたしを楽しませてくれた。粒ぞろいの短編集。

    特に「しらみつぶしの時計」はよかった。
    初めから終わりまで、正直話についていくだけで精いっぱいだったんだけど、ラストのひっくり返しかたが非常に鮮やかで思わず感嘆の声をあげるなど。

    「イン・メモリアム」も、この短さの中で、読み終わったあとの頭のなかにしっかりもやもやを残してくれる。入れ子の箱を覗きこんだような感覚。

    ところで、「使用中」って、以前世にも奇妙なか何かで、
    ドラマ化されてませんでしたか(・・)??

  • 非シリーズモノを集めただけあって、バラエティに富んだ短編集。どれが気に入るかはその人の好みによりばらけるだろうなぁ、というぐらいいろんなテイストのモノが収録されてます。
    私は表題作の「しらみつぶしの時計」、「四色問題」辺りが好み。読了後の余韻を楽しめたのは、「素人芸」と「イン・メモリアル」かな。
    他の収録作も「大ハズレだ!」という印象は持たなかったので、なかなかのレベルの短編集だと思います。

  • 短編集

    「使用中」
    ウエイトレスが小説家を男子トイレ個室で殺害し編集者が発見する(結末語らず終了)

    「ダブル・プレイ」
    夫が知らない男から交換殺人を持ちかけられ実行する(妻も交換殺人してた)

    「素人芸」
    腹話術の人形を買った妻を殺したら警察が来たので腹話術で応戦(警察は玄人芸)

    「盗まれた手紙」
    2つの南京錠でロックされた箱の中の恋文が盗まれる(数式で解決)

    「イン・メモリアル」
    作家・土方勇三に宛てた追悼文(3頁)

    「猫の巡礼」
    ペットのネコを聖地に巡礼させるツアーに参加する夫婦(ミステリー要素ゼロ)

    「四色問題」
    『クロノレンジャー』のピンクが他隊員4色の誰かに殺害される(アケミちゃんのブラジャーは紫)

    「幽霊をやとった女」
    探偵が調査対象の旦那を呼び止めると目の前で拳銃自殺してしまう(都筑道夫追悼作)

    「しらみつぶしの時計」
    密室に閉じ込められた男が1440個の時計から正しい時計を見つけ出す(矢野龍王風)

    「トゥ・オブ・アス」
    7年ぶりに出会った初恋の女性がルームメイトに殺される(叙述トリック)

  • リドル・ストーリー、奇妙な味、名探偵パロディ、純粋パズル小説などバラエティに富んだノンシリーズ短編集。名探偵法月綸太郎シリーズでは本格の定型にきっちりはまっている作品が多いので、違ったテイストの作品が読めて面白かった。
    すべて異なる時を刻む1440個の時計の中から唯一正確な時計を探し出せ、という表題作がベスト。

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著者プロフィール

1964年島根県松江市生まれ。京都大学法学部卒業。88年『密閉教室』でデビュー。02年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。05年『生首に聞いてみろ』が第5回本格ミステリ大賞を受賞し、「このミステリーがすごい! 2005年版」で国内編第1位に選ばれる。2013年『ノックス・マシン』が「このミステリーがすごい! 2014年版」「ミステリが読みたい! 2014年版」で国内編第1位に選ばれる。

「2023年 『赤い部屋異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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