わたしたちが少女と呼ばれていた頃 (碓氷優佳シリーズ)

著者 :
  • 祥伝社
3.30
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本棚登録 : 308
感想 : 66
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396210052

感想・レビュー・書評

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  • 思考機械・碓氷優佳シリーズ新作。まだ高校生の彼女が、日常の謎を解いてみせる短編連作。面白かった!でも、このヒトやっぱりコワイ…( ;´Д`)びくびく。

    挑む謎が、長編みたいに殺人に絡まない分マイルドではあるけれど、ある意味サイコパスの彼女がすでに完成している。なので、明るくキラキラした女子校ライフの背後に、どよどよ〜んと暗雲が垂れ込めているイメージ。うひー。でも面白いんだけどね。

    小春ちゃんは、「切れ者」がわずかな付き合いの中で見抜いた優佳の正体に、かろうじて気づいた。友人にはなれないことを自覚して、フェードアウトすることを選んだ。でも、もしかしたら、優佳にとって小春は少しだけ特別だったのかな?小春が怒るから、謎を解いてあげる。解決してあげる。悪くない傾向だと思うんだが…。というのは、優佳にもなんとか人間性のカケラを見出したい私の願望なのかも…(T_T)。

    扉は閉ざされたまま、再読してみようかな。結局、優佳という蟻地獄に落ちた「切れ者」くんの末路をもう一度…きゃーーー(((;゚д゚))))) !

  • 碓氷優佳の高校時代を描いた短編集。
    お⁈意外と可愛い雰囲気で話が進むな…と思いきや。そうだよね、やっぱり優佳は優佳だよね。と納得させられる最終話でした。

  • 高校生時代の碓氷優圭の日常を描いている。
    過去の作品で描かれた、優圭というの人間の片鱗が随所に描かれている。作品終盤では、顕著に描かれていた。
    人に冷たい人間として描かれることが多いが、その常に出来事を鳥瞰する姿勢をもっていることで、驚異的な思考力を展開できるのだと思う。
    一長一短ということで、優圭も人間なんだと安心した。

  • 2022/05/24 読了。

    図書館から。

    高校生の碓氷さんもキレキレだよ…。
    賢さもあるけれど、思考力と洞察力が凄いんだよなぁ。
    その分、人の感情にはあまり気持ちを割かないけど、
    そうでもなければ、人として苦しいだろうなぁとも。

    小春に言われて動いた分ってのは、それはそれで
    碓氷さんにとって大切なものであることの証でしょうし、むむー。仲良くいてほしいけれど。

  • 碓氷優佳は高校生のときから鋭くて怖かった、というお話。決して好きな人物ではないんだけど、なんか気になってシリーズを読み進めている。

  • 碓氷優佳の高校時代のエピソード。
    お嬢様女子校でクラスメイトの間に起こる些細な変化の原因を推理する。

    登場人物の15年後を描く作品「賛美せよ、と成功は言った」を読んだ後なので、「この子は将来●●になるのよねー」と思いながら読んで面白かった。

  • あの碓氷優佳が高校生のときのお話です。実はこのシリーズ、この碓氷優佳自身がどうも好きになれないのです。ところが、今回はごく普通の学園の日常ミステリということで彼女は普通に女子高生をして周りに溶け込んで、綺麗に謎を解いています。彼女も高校時代はこんな風だったのね、と思いつつ読んで行きましたが最終話まで来てあることを示唆され愕然としました。分かっていてもちょっと衝撃でした。もちろんこの本から読んでも大丈夫なのですがシリーズを刊行順に読むと現在の彼女と比べてもっと楽しめると思います。

  • 好き嫌いの分かれる探偵。私もあんまり好きじゃ無かったけど、4作目までくるとなんか好きになってきた。少なくとも正義感振りかざす探偵よりは好き。サイコパスだけど。

  • 碓氷優佳シリーズ。
    彼女の高校時代を描いた日常の謎短編集で、このころから頭脳明晰で些細なことから真実を見抜いてしまうのはさすがである。でも意外に普通に楽しそうな高校生活かも。
    時系列からいうと、このあとに碓氷初登場の『扉は閉ざされたまま』という流れなので、再読したくなった。

  • ミスリードが強引すぎると感じた。そんなことは思わないようなことが、ポンポン出てくるのは違和感ある。最後の話で、語り手が優佳の特性を見抜いた時は、なるほどと唸ってしまった。

  • 161001読了
    目の付け所、反転のさせかたは面白いんだけど、
    このキャラどうも鼻に付くんだよなぁ。

  • 碓氷さんシリーズを読み返したくなった!

  • 女子高生の日常ミステリものとして楽しめた。碓氷優佳シリーズは前2作とも過去に読んだが内容を忘れていたため、ただの日常ミステリものとして楽しめた。
    登場人物らもそれぞれ性格が異なり、偏差値の高いお嬢様学校だけあって考えもしっかりしている。
    さてラストに碓氷優佳の本性に気付き主人公が親友から離れる決意をする場面がある。私は碓氷優香を冷たい人間だとは思わなかった。あくまで碓氷優香が語っているのは推理であり、事実ではないから……かなぁ。たぶん助け合うのが友達というものという感覚がぴんとこないからだと思う。

  • シリーズ探偵・碓氷優佳の高校時代を描いた短編集です。
    あの冷酷無地な名探偵がどのような青春時代を過ごしていたかが窺えるかと思えば、意外や意外!友達に囲まれて愉快で楽しそうな日々を送っていたようです。
    個々の短編はどれも日常の謎を扱っています。
    とりわけ冒頭の「赤信号」が強烈で、優佳ちゃんのロジカルな推理の果ての真相はブラック感満載です。
    あとの短編も、日常のなんてことないやりとりから、違和を感じ取り謎を紐解いていく優佳ちゃんの並外れた洞察力が際立っており、後々活躍する名探偵の片鱗が伺えます。
    ラストの一節も碓氷優佳ここにあり!といった感じで、シリーズファンは垂涎ものでしょう。

  • 今回は高校時代に遡って碓氷優佳がその推論の達人ぶりを見せる現時点でのシリーズ最終巻。こんなJKホントに居たらチョッと怖いけど、クールビューティーで人に関心の薄い女の子はとても魅力的ではある。人の死なない日常のささやかな謎を次々つまびらかにしていく碓氷嬢が時折見せる感情や女の子っぽさはとてもキュート。彼女の冷徹な知性をこれからも、もっともっと読みたいと願うのである。

  • 知的でいい。でも他人に思考をトレースされるのはやっぱりごめんだなぁ。

  •  こういう学園物であっても、その本質は、ロジカル・オルタナティブな他の作品と同じだな。それを好ましいと感じるか、いやいやと感じるかで、石持作品の全領域を愛読するか、やめてしまうかが分かれるだろうな。
     この作品だと、最後にもう一回反転する何かがあったら、さらに魅力が増すのかなと感じる。今のところは、三部作の優佳だから、こうだよねと、いかにもの結末になっているから。座間味くんとかとは異なり。

     大人になった上杉小春が出てくる作品も読んでみたいかな。

  • 女子高が舞台の可愛くて苦い青春日常ミステリ連作短編集。
    魅力的な女の子ばかりでイラストも可愛いので読みやすいです。碓氷優佳シリーズと知っていると重たいものがありますが。
    こんな学生生活を過ごしたかったなと切なくなる一方で、こんなひとに出会わなくてよかったなとも思ってしまう複雑な気持ちです。

  • 碓氷優佳シリーズ4作目にして、彼女の高校時代の話。短編集。
    謎解き自体は、学生生活上の事件ともいえない謎ばかりで、女子高生の爽やかな学校生活を描いたよう。
    このまま終わるはずがないと思いつつもラストは衝撃だった。
    (図書館)

  • 人物が薄っぺらい。理屈っぽい謎解きにも飽きてきた。

  • ラストがものすごく哀しい。

  • 推理して日常の謎を解く女子高生
    終わりかたが少し怖い

  • 薄い本だったので、子供がゲームしている待ち時間でほぼ読みました。

    シリーズもので、主人公の高校の頃のエピソードを描いたもの。。。

    誰も死なないミステリーではありますが、主人公の空恐ろしさを改めて思い知らせれました。

    この作品で、主人公の雰囲気になじめなかった理由がわかったような気がします。

  • 子供の頃は自分の能力の特異性に気づかずに、周りに話すと思う。
    周りからすると、何でも見透かす異質なものと見て、距離をとるのでは。
    本人はこれを学習して、他人には敢えて話さなくなるのは自然と思うのですが。

  • (収録作品)赤信号/夏休み/彼女の朝/握られた手/夢に向かって/災い転じて/優佳と、わたしの未来

  • 碓氷優佳シリーズ。
    横浜の名門女子校の特進コースに通っていた時代の日常の謎解きを友達目線で描いた青春ミステリ。
    彼女とて未来からマッパでデデンデンデデン♪とタイムスリップしてきたわけでなく,人並みの青春時代があったのだなと微笑ましい展開風に進みつつ,各話に違和感。
    そして超納得の終わり方。やっぱロジカルターミネータは一日にしてならず。
    余談だがアダ名の「うすうす」って避妊具のキャッチコピィみたいなのはどうかと・・・。

  • 冷徹な美女、碓井優佳の高校時代を友達の目線で描いた短編。
    あの、学力ヒエラルキー高めで自意識過剰の女子高生像は、
    よく知っている世界だなと思いつつ読んでいた。
    毎回、そんな断定あるかと、やや飛躍した推理にはもう慣れたの流れだったのが、最終話の気付きに、石持浅海作品らしい毒気があり、
    良い印象で終わった。
    (それまでの流れでは、優佳が完璧過ぎて辟易していた)

    ちょっとラノベ風な表紙と挿入のイラストのせいで、
    電車では隠しながら読んだ。

  • 中高一貫の私立碩徳横浜女子高等学校。小杉小春は特進理系クラスに通い始める。まわりには見知った顔ばかりだが、ひとり見覚えのない子がいた。瓜実顔のその子の名は碓氷優佳。高校から入ってくるというのは、頭が良いということだ。小春は席が近いこともあり、すぐに優佳と仲良くなっていく。
     彼女たちのまわりには興味や関心事が沢山ある。それらを小春はクラスメイトと同じ思考でいるのに、ひとり違う子がいた。優佳だ。彼女だけが、わたしたちとは違う解決策をもっているのだ。小春はそのたびに立ち止まり、優佳に対しての印象を深め、次第に変えていくのだった。
    【赤信号】【夏休み】【彼女の朝】【握られた手】【夢に向かって】【災い転じて】【優佳と、わたしの未来】


    __あの碓氷優佳の高校生の三年間の連作集。人とは違った思考で問題を看破していくのは、相変わらず彼女らしい。位置的には優佳シリーズの原点ともいえる。その頃からクールビューティ。こんな子がいたら全部見透かされそうで、ある意味 怖いw。

  • 碓氷優佳の高校時代の話です。
    優佳はあんまり好きじゃないけど、高校の中で起きるちょっとした事件は面白かったです。

  • このシリーズすごく好きだなぁ。結婚の話とかもやって欲しい

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著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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