人間における勝負の研究―さわやかに勝ちたい人へ (ノン・ポシェット)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396310493

感想・レビュー・書評

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  • 自分を理解して、勝負に向かう。物事の良し悪し、周囲の流れによる好不調と自分のスタンスというか好み。その違いを明確に意識して、行動を選択できるというのは何というか、胸がすきます。

    ・将棋というのは、必ず途中からとんでもないことが起こって、わけがわからない状態になるようになっているものなのです。例えば矢倉の戦いを例にすると、25手目におおまかに見て9通りの手がある。これが最善かな、という手はあるが確信は持てません。後手側もやはり9通りの手がある。両者が一手ずつ違う組み合わせの手を指すと、2手後には大体80通りくらいの変化になる。その一つ一つを研究してどの形が良いか考えるのも大切ですが、私の考えでは、どれをとっても全部一局になる。どのように生きても、一つの人生になるという感じなのです。

    ・難局になると、私は一番難しい、結論の出しにくい手を相手に返すようにしている。それは必ずしも最善手ではないが、相手の立場に立ってもすぐにどう返したら良いか結論が出ないような手は、相手も結論を出せない。そのラリーを続けていけば、先に弱い方が間違える。相手が強い場合は、局面ができるだけ単純になるように、急戦で勝負を持っていく。力の差が出にくく、一手間違えれば強い人も簡単につぶれるし、弱い人でもうまくやれば、そのまま切り込んで終わらせられる。
    (ランチェスターみたいな戦略だ・・。素晴らしい。)

    ・ある動きがあれば、必ずその反動がある。その反動を無理に抑えようとすれば、必ずどこかに軋みがきて、おかしなことになる。バランスが片一方に偏りすぎていると見た場合に、私は少々極端に見えることを言うことがあるのは、何事にもバランスと許容範囲というのを大切にしたいからです。

  • -108

  • 人生とは選択の連続だ。選択次第で良い方向にも悪い方向にも進む。
    その中で本著では、どうやったら最適な選択ができるかのヒントを与えている。

  • 米長は、昭和の時代の人だね。
    男が男としての威厳をもとうとしている。
    昭和の美徳の上に、勝負をしている。

    人間に必要なのは、
    女神にすかれる、きらわれないこと。
    人生勝負と考え「さわやかに勝つ」
    「確率」「勢い」「運」の 三要素。
    「細部にとらわれず、全体を見る」
    「弱いパットは入らない」
    「孤独に耐えられる力が必要である」
    「自分で解けそうもない問題を、
    自分だけの力で答えを出そうという苦労」
    「雑の精神」「省の精神」
    男らしさは「理性」と「思いやり」
    更に、男になるには、「貸し方」に回る。

    言葉が、実感を伴っているので、深みがある。
    将棋は、やはり図形認識しているなぁと思った。
    次の一手は、直感的に浮かぶ。「一目で分かる」

    オトコが勝負に負けた時は、何を言われても、
    じっとしているに限る。これはもう鉄則です。
    自分のカンに自信をもつ事である。

  • 人間における勝負の研究 さわやかに勝ちたい人へ
    米長邦雄
    1993年3月1日初版第1刷発行
    2017年7月25日読了

    米長邦雄。永世棋聖。タイトル通算19期。1943年生で戦後から高度経済成長時代に活躍した棋士の1人。自ら局面を難しくして相手に勝つ棋風から「泥沼流」とか、本人の見た目から「さわやか流」と評される。

    内容は勝負における米長流の哲学について。
    自分にとっては消化試合、でも相手にとっては進退を掛けた重要な1局こそ全力で相手を負かしにいく。こういう試合こそ「ツキ」を呼び込むものであるという米長理論はほとんど意識したことのない信念だったので新鮮でした。
    他にも、その時代の名棋士の対局の話が出てきて面白かったです。
    黄金期の羽生世代。その前にいる谷川浩司九段、そのさらに前の世代として活躍した世代である加藤一二三や、大山康晴、中原誠などに対して米長邦雄永世棋聖から見た評価も新鮮でした。
    将棋界にも将棋以外にも話題の絶えない人物の名著。楽しく読めました。

  • 米長棋士による昭和の古臭く男臭い仕事論、勝負論。
    びっくりするくらい古臭い考え方で逆に気持ち良い。
    男子たるもの酒と女とギャンブルとしっかり遊び、
    好きを仕事にして仕事に生きよ、という感じの主張。

    この本の最大の学びは“自分にとってここ一番ではない勝負でいかに全力を投じて勝てるか。これが運を引き込む”
    という独自の経験則に基づく勝負論だった。

  • 理性と思いやり。
    毎回必死に頑張る!

  • 【仕事】大局観/羽生善治/20150824(94/378)<234/21178>

  • この人の言っていることは恣意的なのだが、自分の感覚にはよく馴染む。「貸しを作る側に極力廻る」「大義名分がない時には怒らない」「日常の振れ幅を大事にする」「しょうむない自慢をしない」「一流の誇りをもって自分を律する」ここらへんは特に。

  • ■書名

    書名:人間における勝負の研究
    著者:米長邦雄

    ■概要

    “勝利の女神”はどんな男に微笑むのかー勝負の3要素は「確率・
    勢い・運」だ。大事なことこそ簡単に決めるべし!自分に有利な空
    気を作り出す法…、そして勝負に不可欠の二つの心得、「雑の精神」
    と「省(しょう)の精神」についてまで将棋界きっての才人が言及する。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・悪手をささない事には十分注意する。

    ・最終的に頼れるのは自分の力だ。

    ・無条件に受け入れるのではなく、自分で挑んで納得して受け入れる
     姿勢が必要である。

    ・自分で答えが出せないのであれば、自分なりの勝負哲学で決断する
     以外ない。

    ・仮に何か間違えても、過ちを正せばたいていの場合何とかなる。
     しかし、連続して悪手をさすと取り返しがつかなくなる。

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著者プロフィール

昭和18年6月10日、山梨県増穂町の生まれ。 31年、6級で(故)佐瀬勇次名誉九段門。 38年4月四段。54年4月九段。平成10年5月永世棋聖に就位。15年12月引退。 15年、紫綬褒章受章。17年から日本将棋連盟会長を務める。24年12月18日、現役会長のまま死去。享年69歳。25年、旭日小綬章を受章。 タイトル戦登場は48回、獲得は名人1、十段2、王位1、棋王5、王将3、棋聖7の合計19期。 生涯成績は1103勝800敗1持将棋。

「2015年 『ネット将棋で勝つ米長の奇襲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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