論語の読み方―いま活かすべきこの人間知の宝庫 (ノン・ポシェット)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 83
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (311ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396310738

感想・レビュー・書評

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  • 「巧言令色鮮なし仁」論語といえば40年近く前に高校の漢文で習ったこの章句と、巻頭の「朋あり遠方より来たる、亦た楽しからずや」くらいしか知りませんでした。人生の教訓、道徳の古典といった硬いイメージしかなく、特に親しみもありませんでしたが、数年前にたまたま手にして以来(なぜ手にしたのか理由は思い出せない)すっかりその魅力に取り憑かれて、愛読書ともいえるような身近な読み物になりました。

    私にとっての論語の魅力は、孔子とその弟子たちとの関係を中心に、リアルな人間ドラマが描かれているところです。高い志や理想ばかりではなく、多くの挫折や悩みや悲しみが描かれ、それにもかかわらず人生は学びであり、学ぶことは楽しいという孔子の優しく明るいメッセージが伝わってくるところです。

    山本七平「論語の読み方」も、等身大の人間孔子に焦点を当てて
    その魅力を様々な角度から語っていて、深く共感しました。
    あたかも孤独な長距離走で伴走者を得たような気分です。
    また論語を読み返すのが楽しみになりました。

  • 論語とは何か、どういうものなのかを解説した本
    現在の日本は世代をまたがった共通の古典をなくしてしまった。だが、共通の規範がなければ信頼感は得られない。論語は我々日本人のベーシックになっている点も多いが、内容が誤解されている点が多々あり、それらも紐解いていく
    聖書などのように時代、人によって解釈が異なっていく点が非常に面白い。だが、聖書まで解釈が困難なものはなく十分に読み解ける。また儒学自体が日本などで異なった解釈で固いイメージがついてしまったものも、実は違うということが書かれており、非常に面白い。

    論語で気に入ったものを一つ抜粋。
    「予めそれを教えないでおいて、いきなり死刑にする。これを虐という。放任しておいていきなり実績を示せと責任を追及する。これを暴という」日本は相当に暴虐な社会である

  • 三度山本七平。「机上の空論を戒め、「生涯学習」をめざ」した孔子。克己復礼。言忠信、行篤敬。

  • 『論語』の内容を、現在の教育の現場から失われてしまった「徳育」の本として読み解いています。

    『論語』は生涯学びつづけることの大切さを説いている書物だと著者は考えます。裕福になるために学問をするのではなく、あくまでも学問のために学問をすることを孔子はすすめました。ただし、だからといって象牙の塔にこもって訓古注釈に励むことを良しとしたわけではありません。学問は社会的実践に結びついていなければならないというのが、彼の考えでした。

    たとえば孔子は、礼楽を学び重んじなければならないといいます。しかしそれは、煩瑣な作法を墨守することをすすめたのではありません。日本社会は、「法・契約的秩序」に基づいている西洋とは違い、「礼・楽的秩序」に基づいているとして、このような社会を円滑に運営していくための精神を孔子は説いたのだと著者は主張します。こうした社会では、礼とは外的拘束であると同時に内的規範であり、礼にしたがうことを通じて人格が陶冶されることが重要だと考えられます。

    孔子にとって「教え」は単なる「知識」ではなく、社会人としての実践的な規範の意味をもつものでした。こうした実践的規範を内在化することによって、人格的な完成である「仁」へ向かってたえず歩みつづけていくことの大切さを説いているのが、『論語』という書物だと著者は語っています。

  • 父親からのお下がり。
    論語そのもの、四書とかを読みたくなった

  • さっき読み始めました。感想はこれからです。

  • 知性のあふれる文章。たまに読み返したい。

  • 勝手に作り上げていた論語に対するイメージを良い意味で打ち壊し、再編集してもらったような感じだ。特に孔子という人の温かい人柄を浮き彫りにした。論語に対する関心を一段と高めてくれた。

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著者プロフィール

山本 七平(やまもと しちへい)
1921年12月18日 - 1991年12月10日
東京都に生まれる。1942年、青山学院高等商業学部を卒業。野砲少尉としてマニラで戦い、捕虜となる。戦後、山本書店を創設し、聖書学関係の出版に携わる。1970年、イザヤ・ベンダサン名で出版した『日本人とユダヤ人』が300万部のベストセラーに。
著書には『「空気」の研究』(文藝春秋)、『帝王学』(日本経済新聞社)、『論語の読み方』(祥伝社)、『なぜ日本は変われないのか』『日本人には何が欠けているのか』『日本はなぜ外交で負けるのか』『戦争責任と靖国問題』(以上、さくら舎)などがある。

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