- Amazon.co.jp ・本 (259ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396312695
感想・レビュー・書評
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「本を出す」という行為へのプロセスについての注意事項や経験談などが記載されている本なのだが、この本を通して「本を出す」とはどういうことなのか、というより抽象的なところに個人的関心が向かった。
なのでここから書くことはこの本のレビューではない。本で面白いと思ったところは引用のほうに切り抜いたのでそちらを参考にしてほしい。
本文。
近い将来(というかもう現在においてもそうだと思うけど)、読者と筆者だけの、遠隔コミュニケーションみたいな読書というあり方には限界が出てくるだろう。
その時、似たような指向を持つ人間を集めるという本の集約性、あるいはその人の持つ思想の「象徴」としての役割(つまり「名刺」としての機能)に、再び強い関心がいくはずだし、本はまさしくそのような機能を持つはずだ。
今起きている現象でいえば、ネット上でもよく告知の打たれている読書会がまさにそれに当たる。自分の出自を「○○村の出身で〜」といえなくなり、大学などの出身にもその人の中身を反映させる力があまりないということが自明視される現在、本というのは自分を紹介し、人と結びつけるのに格好の力を持つようになるわけである。
こういった流れは第三者による偶発的なものがほとんどだと思うけれど、それに対して出版社が、あるいは筆者その人がどのような立場をとり、そしてどのような行動を取っていくべきなのかについてはまだまだ考慮の余地がある。
今「本」と「行動」を積極的に結びつけているのは議論の場を持てる大学関係者か、そうれなければ自己啓発セミナーか宗教かというところだと思うが、ここの既成概念を崩すことで、出版不況に陥る本の役割が新たに稼げるのではないか。
これからの時代、少なくともある一定の種類の「著者」は、その本を出すことによってどのような場を創り出したいと期待しているのか、もっと真剣に考える必要が出てくるのかもしれない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
物言いが下品で抵抗があったが、自らの原稿を出版社に送りまくったり、面会に漕ぎ着けたり、その行動力はタメになる。暴露本でも書こうかなーとふと思いついたけど、この著者がまさに暴露本で売れた人であるし、世の物書きにはそういう動機が蔓延しているようだ。簡単じゃないよな、という事がよくわかる。
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いけそう!そんな気になります。感謝します。
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昔読んだ本。
元銀行マンで、業界暴露本を書いた後、専業ライターになった人。
本を出せたのは縁だそうです。
なにごとも縁って大事よね。
小説以外で、何か本の企画をいくつか準備して、縁があったときにそなえるべきかも……!
坊ちゃんはベストセラーのお手本だそう。キャラがよく、勧善懲悪で、夏目漱石の初期に出された本だから売れる、らしい。ふむふむ。
利口ぶるよりは、バカな部分をさらけ出したほうが面白く、好感をもつ。
速書きは日本語の宿命。日に10枚くらいは書けないときつい。プロットや下準備をするなら、その時間をのべて、実質的に、10枚/日で。
講談社の重版シミュレーションシステム、角川のメディアミックス、幻冬舎の一点集中広告戦略。
共感性で心をつかみ、新知識性で日本人の勉強心をくすぐり、エンターテイメント性で面白くするのが、売れる法則。 -
とても実践的な雰囲気の内容でした。
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文学賞狙いの人ではなく、サラリーマンが執筆・出版をすることを念頭に置いてあるとのこと。内容は、著者の体験談からはじまり、原稿の書き方や出版社への持ちこみ方がわかりやすく書いてある。原稿を編集者に手渡してから本になるまでの流れ、本の部分名・出版用語集も記載されている。
言葉づかいは固くなく、かなり砕けていて、親近感を感じた。 -
人格上、問題がありそうな(?)元銀行員が、書いた、フリーライターへの道に近いもの。しかし、彼のいう“出版とは縁である”という、理論は正しい。サブカル系なんか、ほとんど元編集者だらけだ。無名の人物が汗水たらして書いた原稿は、焼却炉へ行くのが落ちとか、某大手出版社の内部事情までバラしている。その他文章の書き方などいろいろあるが、文章の言葉遣いが“きわめて粗暴”横田氏がどういった人物だか、わかるが、だからこそ“出版とは『縁』なのだろう”。