タッポーチョ 太平洋の奇跡 「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語 (祥伝社黄金文庫)

制作 : 中村 定(なかむら さだむ) 
  • 祥伝社 (2011年2月4日発売)
3.43
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396315368

タッポーチョ 太平洋の奇跡 「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語 (祥伝社黄金文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2014.2.12~19 読了
    ゲリラ戦の教科書になるような内容で面白かった。生き延びた要因は大場大尉の注意深さと統制力そして水、食料、武器を確保できたことか。しかし元ヤクザの堀内上等兵、青田看護婦の生き様は壮絶、プロ軍人・木谷曹長の失恋は物悲しい。

  • 1944年、太平洋戦争の末期。
    壮絶を極めたサイパンのタッポーチョ山での大場栄大尉らの512日にわたる戦いを、大尉自らの検証のもとに、敵であった元アメリカ兵が書き上げた実録フィクション。

    正直、読み終えるのに苦労しました。
    停滞しながら頑張って、ようやくの読了。
    そういえば、外国語で書かれた小説っていうのはやっぱりどこか原文を感じて、いつもなかなか進まない。
    日本語特有の良さがないというか、もちろん原文に忠実に訳さなきゃならないから当たり前ですが、少し苦手です。

    映画も見ましたが、うーん、史実をちゃんと知らないせいか、あまり感銘を受けられませんでした。
    戦争をテーマにした小説ではやっぱり『永遠のゼロ』が自分の中でピカイチです。比べると、この本には入り込めませんでした。
    事実に基づいている分、十分に意義のある作品ではあると思っています。

    ちなみに作者のジョーンズ氏があとがきで、
    「この本は戦争の物語ではありません。日本とアメリカの双方で、多くの人たちは、自分たちが作ったわけではない恐ろしい状況に、どのように反応したか、ということを書いた物語です。双方の人たちは、それぞれ信じていたことをしたのです。」
    とおっしゃっています。

    私たちが知らなければならないのは、事実を始めとして、その中で人々がどう生きたかだと思います。

    そしてそれを受け入れ、誇りの源泉を持ちながら、日本を支えていかなければならないと思うのです。

  • 9784396315368 427p 2011・2・15 初版1刷

  • 映画以上に迫力と悲惨さ、繊細さがないまぜになった一冊。大場大尉と戦った米軍兵士が書いているというのも興味深い点。大場大尉との度重なる考察を踏まえてはいるが、やはり、著者の大場隊に対する尊敬の念は文章からひしひしと感じられた。
    最後まで自分の部下たちを大切に思う大意の姿と最後の投降シーンは本当に胸がいっぱいになった。
    大場隊のように必死に生きた兵士たちがいて、今の日本、私たちがあると思うと、いろいろと考えさせられる作品。

  • 題名だけだと何がなんだか分からないけど、玉砕後のサイパンで、山中にゲリラとして残り、45年冬まで抗戦した日本軍の話。しかも、最後に掃討されるのではなくて、その状況で上官の命令を得た上で威厳をもって投降したのだから、たしかにこれは英雄だ。サイパンってあっさり玉砕したのだと思っていた。

    それに、日本軍の敗けっぷりは悲惨すぎて読めないところがある。悲惨なだけなら戦争に負けたのだからしょうがないけど、生きて虜囚の辱めを受けずだったり、民間人を巻き込んだり見捨てたり、自暴自棄になったり、軍隊が壊滅したらむきだしの暴力主義が出てきたり、悲惨というより惨めなのだ。

    それに比べると、硫黄島の栗林大将と同じく、救われる話ではある。
    その割には無名だと思ってたら、うーん、この作者のヤマっけがかなり話を駄目にしている気がする。映画の脚本にしよう、ついでに日本市場でも当たるように、というのが透けるんだよなあ。
    しょうがないって言えばしょうがないけど、大場大尉が「崇高なスー族の酋長」になっている。それにちょこっと「映画化の際のサービスシーン」とばかりにラブシーンを入れて。

    だいいち、感心はするけど、感動はしないよ。

  • 少し想像と違う作品だった。読後感は何か中途半端〜。

  • 映画を見たので原作を読みたくなったので読んだ。

    序文やあとがきからは、これでもフィクションを含むということだが、映画に比べれば、より贅肉を削ぎ落した感じが強い。淡々と出来事が記載されている。

    派手さはないが、実際の太平洋戦争の前線での出来事を知る本の一つにはなるだろう。

    特に、戦争を知らない世代(私もそうだが)は、冒頭の『刊行に寄せて』と『序』は読んで、心に刻んでおくべきだと思う。

  • 先の大戦でサイパンにて米軍と戦い抜いた実在の大場大尉以下兵士と民間人300人の物語。2011年2月に映画化されてこの事実を知った。映画より原作をぜひ読みたいと思い、手にする。なんとこの本は戦っていた米軍将校の一人が、戦後20年経過したときに大場大尉を探し出して書きあげた。完全なドキュメントではなく一部脚色された部分もあるようだ。
    数多く玉砕して散った命があったからこそ、大場大尉の苦難のゲリラ戦も一層異彩を放つ。誰かのために命を捧げる覚悟があってこそ最後まで戦い抜くという苦難を支えたのだと思う。最後に大場大尉がルイス中佐に軍刀を渡すシーンは負けてもなお誇りの高き日本人として深く感銘した。

  • 20111015 昔の人は強くなる環境に育ったのかな、と

  • 太平洋戦争。
    サイパンで最後の最後までアメリカ軍に抵抗し続けた日本の優秀な大尉の話。

    感想:戦争は恐ろしい。人間から全てを奪う。この本の登場人物たちはどのような思いで生き抜いてきたのだろう。絶望しかなかったはずだし、思い出したくもない過去であるはず。

    現場の人間が相当苦労したであろうことが伝わる。当時の帝国陸軍は、構成主義が自己目的化し、戦争が政治的手段ではなく目的化したがため国民を不幸に至らしめた事実。
    大場大尉はもとより、当時の帝国陸軍の人間で優秀な人は沢山いたはず。しかしながら、アメリカの圧倒的な物資の前に戦うことすら許されず、神風に代表されるように、正面突撃しか残されていない。守備側の圧倒的な火力の前に、人間が無残に殺されていく。
    日露戦争における旅順(203高地)の教訓は、戦争の勝利により忘れ去られ。

    大場大尉「これは、戦いではない。一方的な虐殺ではないか。」

    戦えるだけの戦力もないが、投降するには日本(兵士)としての不屈・誇りがそれを許さなかった。であれば、部下を殺させず、連合艦隊が助けに来るまで徹底的に大場大尉なりの戦いをアメリカに挑む。

    アメリカ側も大場大尉をどうにか殺そうとする。時には滑稽に、周到ながら生き抜こうとする。


    とても悲しかったのは、仲間をやられ、本土をやられながら、アメリカ側に捕虜として捕まった人たちの態度。アメリカ側に迎合し、同じ国民が殺されていく中、アメリカ人と友人であるかのように振舞う。

    「これから先、世の中はこうなるということだろうか?と彼は思った。あらゆる日本人がそんなに簡単に敵と仲良くなれるだろうか?われわれは完全に負けたことをあきらめるのだろうか?我々が持ってきた精神は、永久にいらないものになるのだろうか?」

    最後の結論はわからないけど、世の中はそうなる。今やアメリカは日本にとって欠かせない国であり、平和はアメリカに守られることを必要条件として存在する。アメリカという国のよさを日本人は享受し、過去の全ては忘れ去られつつある。個人的体験からしてもそうだ。

    本書は、それがよくないとは言わない。個人的にも思わない。ただし、大場大尉の様な日本人がいたことは、我々が忘れてはならないことだと思う。


    本書でもう一つ。
    「こんなことは考えられない、と彼は思った。彼は、10日ほど前、ドンニイから戻る時、そこを横切っていた。その時は、これは舗装されていない狭い道だったのだ。それがこんな道になっている。日本軍だったら、こんな道路を建設するには、何週間か、あるいは何ヶ月か、かかるのに・・・」
    日本はこうだった。これから進歩した。それは、俺らの力じゃない。本書の時代の日本人達の努力による。

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