緋色の囁き (ノン・ポシェット)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 220
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (427ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396323240

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに推理小説を読みました。
    作者が男性の割りに背景や設定などの細かな所まで拘りがあり、独特な世界観というか耽美感のような物があり、そのぎこちなさで最初スムーズに入り込むことが出来ませんでした。

    内容は面白いのですが、開いてすぐの平面図で3号棟だけが詳細に記されており、その中でも「管理人室」と「特別室」が特に浮いていて、それらが事件に密接に関係していることがヨメて、管理人の動向が最初から気になってしまったこと。
    それと、行間にある(括弧内の)登場人物の心の中の声が多すぎて、読む際に度々ひっかかり、スピード感やテンポを失ってしまうのが残念でした。

    ラストは一応含みを持たせてありますが、今までのこだわりはどうなってしまったのだろう?というあっけなさも同時に感じてしまいました。
    括弧内の登場人物の心の声などは回想シーンなどにして、映画とかアニメにしたら面白い作品かも。

    囁きシリーズ3部作の第1作ということで、他の2つも読んでみたい気もしますが、「Another」のほうに惹かれています。

  • 耽美性が強調されてはいるけれど、館シリーズの中では水車館の雰囲気に近いかなぁと思います。作者の作品は映像化が難しいものが多いけれど、この作品は是非映画化して欲しかったなあ

  • 囁きシリーズ1作目。
    全寮制のお嬢様学校を舞台にしたホラーでもあり、ミステリーでもある作品です。閉鎖された女学園、一般人には窺い知れない秘密の花園的な舞台設定がミステリアスで魅力的でした。表紙のきたのじゅんこさんのイラストがまたイメージぴったりで。百合要素なんかも入ってて、もう趣味全開だなぁと(笑)
    ただのハッピーエンドではない、含みを持たせたラストもお気に入りです。
    続編はまた別の話みたいだけど、どこかで繋がってくるのかな。
    作品の途中に謎の独白が挟まって、最後にその意味がわかるという構成はこの頃からすでに完成されていたんですね。著者近影の若さにびっくり!

  • 様式美にこだわった設定の割に、結末に美しさが感じられなかった。

  • わわわ。
    こわい、こわすぎる。
    ホラーだよホラー( ;∀;)
    綾辻行人さん、相変わらずゾッとするようなミステリーを書いて下さいます。
    今回は館シリーズではないやつ、ということで手にとったんだけれども…まあこわい。とにかくこわい。
    全寮制の名門女子高。闇を徘徊する正体不明の殺人鬼。
    35年前の事件の謎。
    そして12年前の…

    過去と現在とが交錯しながら展開される大量殺人。ただの殺しじゃないの、惨殺なの。
    これ、好きな人はとてもいい趣味とは言えないです、きっと。
    でも、謎が暴かれていく過程、張り巡らされた伏線、息をつかせぬ展開、犯人の正体、意表をつく結末…

    見事としかいいようがない。ついついやめられなくなって一気読み。
    綾辻行人さん、巨匠ですな。

    あーーこわかった!


    夜読んでいてトイレに行けなくなりました。

  • 有数のお嬢様学校である聖真女学園に転入した冴子。彼女が入学した直後から、ルームメイトの恵が死亡すふ。恵は35年前に自殺した魔女と呼ばれた生徒と同じ状況で自殺したのだ。
    その後も次々と生徒が殺される。冴子は自分が殺したのではないかと疑い始める。冴子には夢遊病の症状があったのだ。
    次第に生徒の間に不穏な空気が充満し、狂気を呼び起こす。

  • 館シリーズと双璧を成すのがこの囁きシリーズだが、私の中では館シリーズよりと比してさほど印象に残っていない。片やど真ん中のバリバリの本格ミステリであるのに対し、このシリーズはサイコサスペンス的要素を備えたミステリであることがその最たる要因だろう。綾辻行人という作家は、どんな作品でもサプライズが無ければならないという持論があり、サスペンス調のこのシリーズもその主義は貫かれており、最後にあっと驚く真相が隠されている。
    しかしどうも私はこの幻想風味の文体と物語が苦手で、耽美な美しさとか妖しい魅力などよりも一向に進まない物語へのじれったさの方が先に立ってしまい、あまり楽しめなかった。私はこの手の作品の良い読者ではないのだろう。

    本書は女学園で起こる連続殺人事件を事件に主題にし、転校生である主人公に起こる幼少時代の記憶のフラッシュバックが挿入される。この失われた記憶とこの連続殺人事件が大きく絡んでいるのは無論だが、当時の私としてはこの設定がどうしても解せなかった。
    本書を読んだ当時は大学生の頃であり、そのときの私の記憶力はそれから十数年経った今とは比べ物にならないくらいよく、自分の子供の頃のことはよく覚えていたのだ。その自分と主人公でしかも自分より若い高校生が子供の頃の記憶を失くすだろうかという拭えない疑問が作品の世界に没入することを妨げていた。あれから酸いも甘いも経験した今なら、過大なショックによる記憶喪失というのは十分理解でき、作者のこしらえた設定も受け入れることはたやすいが、当時はそんな青二才で、しかも意固地なところがあり、全く同調できなかった。

    しかし、とはいえ、女学園という舞台と人物設定が百合族物と思わせ、それに加えて学園内でひそかに行われる魔女狩りという内容も、耽美な少女ホラー漫画を思わせ(実際作者は敢えてその世界を狙ったと思うが)、当時の私が親しんでいた世界とは真逆の内容で、生理的嫌悪をも抱いたものだ。

    しかしそれでもめげず私はその次の『暗闇の囁き』を読むのだが・・・。

  • ◆あらすじ◆
    「私は魔女……」名門聖真女学園生、高取恵が謎の言葉を残して寮の「開かずの間」で焼死した夜から、少女たちの園は殺戮の館と化した。
    次々と級友が惨殺体となった時、転校生和泉冴子は別の恐怖に震え上がった。
    「犯人は私?」冴子には夢遊病の癖があったのだ。
    やがて全生徒の白い眼が冴子に……。
    「あなたは魔女だわ!」魔女とは一体?そして殺人鬼は冴子自身!?

  • 平成7.4.20 1版3刷 560
    「私は魔女……」名門聖真女学園生、高取恵が謎の言葉を残して寮の「開かずの間」で焼死した夜から、少女たちの園は殺戮の館と化した。次々と級友が惨殺体となった時、転校生和泉冴子は別の恐怖に震え上がった。「犯人は私?」冴子には夢遊病の癖があったのだ。やがて全生徒の白い目が冴子に……。「あなたは魔女だわ!」魔女とは一体?そして殺人鬼は冴子自身!?

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著者プロフィール

綾辻 行人(あやつじ ゆきと)
1960年京都市生まれ。京都大学教育学部在学中、京大推理小説研究会に所属。研究会同期に、後に結婚する小野不由美がいる。1982年、同大学大学院教育学研究科に進学。1987年、大学院在学中に『十角館の殺人』で作家デビュー。講談社ノベルス編集部が「新本格ミステリー」と名付け、その肩書きが広まった。1992年大学院を卒業後、専業作家に。
1990年『霧越邸殺人事件』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位。1992年『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞長編部門を受賞。2011年『Another』で「ミステリが読みたい!」1位。2018年第22回日本ミステリー文学大賞を受賞。
主な代表作として、デビュー作『十角館の殺人』以来続刊されている、長編推理小説「館シリーズ」。

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