一の悲劇: 長編本格推理 (ノン・ポシェット の 3-1)

著者 :
  • 祥伝社
3.37
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本棚登録 : 1317
感想 : 142
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396325145

作品紹介・あらすじ

「あなたが私の息子を殺したのよ!」山倉史郎は狂乱する冨沢路子の前に絶句した。それは悲劇的な誤認誘拐だった。犯人は山倉の子と誤って、同級生の路子の子を拉致したらしい。しかも身代金授受に山倉は失敗、少年は骸となって発見されたのだった。鬼畜の仕業は誰が、なぜ?やがて浮かんだ男には鉄壁のアリバイがあった。名探偵法月綸太郎と共にいたというのだ…。

感想・レビュー・書評

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  • とても読みやすくあっという間に読み終えた。 山倉の息子と間違えられて近所に住む息子の同級生が誘拐される。私はあまり予想をせずにのほほんと読んでいくので、最後の最後まで二転三転する真相に私もコロコロ転がされた。自分勝手な山倉さんがイマイチ好きになれない…探偵の法月綸太郎の活躍もっと見たいので他も読んでみよう。

  • 登場人物、ストーリーにあまりにも無理がありすぎてツッコミどころ満載の作品でした。

  • 引き込まれた。
    スリリングな展開は読者を飽きさせず、史郎の心の揺れ動きの描き方もとても丁寧で、感情移入させられる。

    アリバイトリックに関しては目新しいものではなかったが、誤認誘拐にみせかけるためには、「隆史は学校に行かず、家から茂が一人で出てくる」という状況は絶対に必要なものであり、それを操作できるのは和美だけ、というのは単純だが納得。
    だが、全体的に重い現実的な雰囲気なのにもかかわらず、ダイイングメッセージは少し浮いているように感じられてならない。

    トリックやロジックという点ではイマイチではあるが、読者を引き込む力や、ストーリーテリングに関しては、デビュー作からどんどんレベルが上がっているように感じる。
    面白かった。

  • 一部ご都合主義すぎるでしょ…と冷める部分と、どうしても古臭さを感じてしまう事に目を瞑れば良作です。
    大筋の展開、疾走感、読み易い文章力。面白かったです。

  • 息子と同級生の子を誤認誘拐され、身代金の受渡しに山倉が行くも失敗に終わり、遺体となり発見される。発狂する子の母の言葉が胸に刺さる。主人公・山倉にも秘密があり、隠しつつ犯人を追う心理描写に手に汗握る。法月綸太郎の介入により真相に近づくが、真犯人までの二転三転に翻弄された。最後はやりきれない、虚しい結果である。この事件の発端は山倉の不貞によるもので、一番の被害者は子供だろう。

  • 後半からの怒涛の展開で読んでて愛憎がどんでん返しされまくり〜。あの究極の男の修羅場さえひっくり返ってもう感情が追いつかない!

  • そもそも史郎の過ちのせいで、子供を含め全員が不幸に巻き込まれた感じ。法月さんの存在よりも、主人公の身勝手さとか巻き込まれた人々のやるせなさとかそういうのが気になってしまったミステリ。

    20年前くらいに読んだけど、再読。

  • 2016年52冊目。
    先日ドラマを観てなかなか面白かったので原作読もうということで手に取った作品。そして法月綸太郎作品デビュー。
    わりとありがちなテーマながら、裏の裏を突いてくるのは面白かった。今回は結末を知っていたからそのワクワクっぷりは半減だったけど、小説が先だったらもっと面白かったんじゃないかなー、と。
    原作読むと、法月綸太郎=長谷川博己ってのは悪くないと思った。

  • 特に前半は「私が殺した少女」を彷彿させた。

  • 法月綸太郎シリーズ。
    法月綸太郎らしさ、はあるものの他の法月綸太郎モノの方が好み。
    だけど、面白く読ませてもらいました。

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著者プロフィール

1964年島根県松江市生まれ。京都大学法学部卒業。88年『密閉教室』でデビュー。02年「都市伝説パズル」で第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。05年『生首に聞いてみろ』が第5回本格ミステリ大賞を受賞し、「このミステリーがすごい! 2005年版」で国内編第1位に選ばれる。2013年『ノックス・マシン』が「このミステリーがすごい! 2014年版」「ミステリが読みたい! 2014年版」で国内編第1位に選ばれる。

「2023年 『赤い部屋異聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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