なつこ、孤島に囚われ (祥伝社文庫 に 5-1)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 27
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  • Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396328108

感想・レビュー・書評

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  • 祥伝社文庫15周年記念(2000年)、『特別書下ろし 長すぎない短すぎない中編小説の愉しみ』シリーズのうちの1冊。

    このシリーズで昔、ほかの作家さんのすっごくつまらない本を読んだことがあったので、ちょっと怯えつつ手にとった。

    読んでみて、『書きおろしで中編ってなると、実験的なことしたくなるのかな?』とか思ってしまった。

    まず、実在の作家さん(倉阪鬼一郎さん、牧野修さん、野間美由紀さん)が登場人物として出てくるのが不思議。リアルでも仲良しな皆さんなんだろうか。野間美由紀さんが元気なのがちょっと切ない。主役の森奈津子さんは架空の人物かと思ったら、あとがきでこれまた実在の作家さんだと知った。びっくり。

    しかも、この後にも森奈津子さんがヒロインの作品が出版されているようで、またまたびっくり。

    森奈津子さんという作家さんを知らなかったし、作品ももちろん知らないんだけど、性格や口調はここに出てくる奈津子さんと同じようなものと思っていいんだろうか。

    物語の中で彼女は、目を覚ますとひとり孤島に閉じ込められている。とは言え悲壮感はなく何だか呑気なのが面白い。バイセクシュアルな奈津子は頭の中でエロな妄想が全開。性の描写バリバリ。そしてたまにコミカル。

    一体この物語はどこに向かうの? もしかして内輪ネタみたいにして終わっちゃう? と不安になったものの、中盤からはちゃんと事件も起きて『推理小説』って感じになっていった。

    犯行動機もちょっと変わっているし、トリックも再現するのは難しそうだし、面白いかと聞かれたらそれほどじゃなかったんだけど、このノリは嫌いじゃないです(笑)。

  • チョピリがっかり。

  • 突飛な設定。異常な登場人物。まさかの真相。
    人には勧められないが楽しく読めた。

  • 主人公森奈津子は、突然拉致され、孤島の別荘に監禁される。
    一週間後、警察の救助を受けた奈津子は、隣の孤島の別荘で見かけた男が、死体で発見されたことを告げられる……。
    主人公が百合作家という設定のせいなのか、なかなか集中して読むことができず、正直読み終えても細部まで頭に残っていませんでした。
    あまりトリックらしいトリックもなく、多分読み返すことはないと思われます。

  • どういう神経してんだ。マジで。

  • 表紙の感じと内容が・・・

  • まさしくなつこ。

    腎虚という言葉を聞いたのは大学の授業以来だ。
    くだらなくすぎて、笑える。

  • なんかフワフワした感じでした。ジャンルは何でしょうか?表紙には推理小説って書いてるけど、奈津子の妄想・エロ小説部分だけで良かったなぁ、正直、ミステリー部分は要らんなぁ・・・。 あとがきを読むと登場人物の森奈津子、野間美由紀、倉阪鬼一郎、牧野修は実在するらしい。って事は作中の奈津子のエロ小説は実在するんでしょうか?タイトル何やろ?読みたいなぁ。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    異端の百合族作家・森奈津子は、見知らぬ女に拉致され、離れ小島に軟禁された。だが、意外にも上機嫌だった。紺碧の海は美しく毛蟹は食べ放題で、まさしくパラダイス。彼女はこの島を「ユリ島」、向かい側に見える島を「アニキ島」と名付け、誘拐を満喫していた。一週間後、アニキ島で死体が発見された!妄想癖の強い奈津子は“とんでもない推理”を打ち立てるが…。

  • 読んでいる間中、ずっとニヤニヤしてしまった。こういうバカバカしさは結構好き。最後の雅恵からの手紙の内容で、とどめを刺すかのように
    シモに落として終わったのが素晴らしい。笑

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著者プロフィール

1960年高知県生まれ。米エカード大学創作法専修卒業。
『聯殺』が第1回鮎川哲也賞の最終候補となり、1995年に『解体諸因』でデビュー。同年、『七回死んだ男』を上梓。
本格ミステリとSFの融合をはじめ、多彩な作風で次々に話題作を発表する。
近著に『夢の迷い路』、『沈黙の目撃者』、『逢魔が刻 腕貫探偵リブート』などがある。

「2023年 『夢魔の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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