モルヒネ (祥伝社文庫 あ 24-1)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396332983

作品紹介・あらすじ

在宅医療の医師・藤原真紀の前に、元恋人の倉橋克秀が七年ぶりに現われた。ピアニストとして海外留学するため姿を消した彼がなぜ?真紀には婚約者がいたが、かつて心の傷を唯ひとり共有できた克秀の出現に、心を惑わせる。やがて、克秀は余命三ヶ月の末期癌であることが発覚。悪化する病状に、真紀は彼の部屋を訪れた…。すばる文学賞作家が描く、感動の恋愛長編。

感想・レビュー・書評

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  • 昔から気になってた本で、、やっと読んだ。
    想像していた内容とは感じが違った。
    最初のうちは、なんか分かるって思てたけど読むうちに分からなくなり‥
    難しかった。
    ちょっとダークな感じ。

  • 無音がよく似合う。
    この本を読んだ人はちょっと不思議に思うかもしれないが俺にはこの本を読んでいて常に無音を感じ続けた。それは真紀の心なのかもしれないと感じた。どこか音のない世界にただいるだけのために生きていく真紀。その世界に唯一存在を感じることができたヒデとの間にいろいろな想いが伝わってきた。
    完全に俺の感性だけどなwでも、二人の関係性にちょっと惹かれたりもする。ただそれでも俺は長瀬のようにしかなれないと思う。そんな中で読者としてみるとどこか不思議な魅力があったりして。
    個人的には難しい話だと思うしちょっと読みにくいかも?ただ考えさせられることもがかなりあった。どこか共感できないところもなぜか惹かれたりして。

  • 死生観を考えさせられます。少し読みづらさを感じました。

  • 少しレベル高かったかも。
    漢字や言葉の選び方、長瀬に対する見方が最初と途中からでは少し違って見えた。

  • 婚約中の女性が、かつて邪険にされた元恋人の末期癌に付きそうという、ちょっと理解に苦しむ設定の話。取り澄ましたシュールな文章で不思議な世界を描いている。

  • 後半に進むにつれて読み進めたくなる気持ちは高ぶったが、誰が話をしているのかが私にはわかりづらく、それ故に登場人物の相関関係が掴み辛かった。

    ただ、如何なる時でも自然に死を迎えるまで生きるべきなのか?

    医療行為を受ける事自体が命を操作していて、その延長線上に安楽死があるのか?

    自分なら...それが自分にとって大切な人なら...私には答えが見出せない。


    説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    在宅医療の医師・藤原真紀の前に、元恋人の倉橋克秀が七年ぶりに現われた。ピアニストとして海外留学するため姿を消した彼がなぜ?真紀には婚約者がいたが、かつて心の傷を唯ひとり共有できた克秀の出現に、心を惑わせる。やがて、克秀は余命三ヶ月の末期癌であることが発覚。悪化する病状に、真紀は彼の部屋を訪れた…。すばる文学賞作家が描く、感動の恋愛長編。

  • さらさらっと読めないと言うか、
    つっかえつっかえで途中リタイア。
    なんだか読みづらい、、

  • 「思い出は、閃光のように突然に意識を貫き駆けまわるけれど、私を傷つけはしない。記憶は安全だ。過ぎた時間は戻らない。命を落とした姉が、二度と死ぬことはない。 」

    母の死。姉の死。かつて愛した男の死。
    どうして私の好きな人はみんな先に死んでしまうんだろうというやり切れなさ。私も味わったことがある。死という避けられない課題をすがるように夢見るように追い続ける主人公が、運命的に死へと歩み続ける元彼の姿に、その恐怖や失っていくものを見せつけられ、生きているということはそれだけで手放さなくて良い可能性を秘めていることに気づかされていく大人の成長記。
    綴られている言葉の全てが突き刺さって、涙があふれてしまいそうだった。
    家族が死ぬって、どう乗り越えればいいのだろうか。
    それが自分で解決できるまで、乗り越えられる自信がつくまで、家族には死ぬのを待っていて欲しいなとも思った。

  • よくある「恋人が余命○ヶ月」というのを期待していると違う(amazonで低評価を付けている人はそうなのかな)
    島田雅彦の解説も、その辺を捉えていて、もしかしてそれを説明するための「解説」なのでしょうか。
    人間すれ違ってばかりだし、近しい人がなくなっても次第に記憶から外れていって、本人は本人の人生を生きていく。
    最後に思い出す一言は、恋人でもなく近親者でもないひとりの言葉。このひとが一番、主人公と本音で話せていたりする。

  • 誰かに公然と説明できたり胸を張れる気持ちでも状況でもないのだと思う。けれど純粋と思う。人の命を止めも引き延ばしもするモルヒネが抽象するものについて考える。やるせないラスト、でも個人的に終わり方がとても好きなのです。心にずっととどまっているお話。

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