小泉純一郎の軍師飯島勲 (祥伝社文庫 お 4-10)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (572ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396333973

感想・レビュー・書評

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  • 飯島さんのような方が秘書だったから、小泉政権は安定していたんだろうなというのがわかる。
    新聞社を差別しないでスポーツ紙も平等に扱ったのは素晴らしい。なんせ市民はスポーツ紙しか読まないんだから。小泉さんは人情の人だということもわかった。

  • (01)
    2001年から2006年まで存続した自民党の小泉政権を小泉氏の秘書官である飯島氏を主軸に据えて,政権運営とその執政を実録として描いている.
    前史として飯島氏の生い立ちや総裁にいたるまでの小泉氏,そして二人の関係も一章を割いて描いている.また,事務秘書官や内閣参事官からなるチームとして官僚が小泉氏をどのように支えていたかという内幕も知ることができる.
    ビジネス書として読めば,飯島氏のチームのまとめ方や,即断力,情報収集能力,危機管理能力などが目に留まり,そこにこの一風変わった政権の特徴を見ることができるのかもしれない.が,それらの能力が飯島氏個人に由来するものとしての言説を強調すれば,官僚や首相個人の限界と無能を暴き立てるものになるものと思われる.このジレンマをめぐって筆圧は加減されているが,いずれにしても,21世紀初頭の日本の政治史の一端を本書に垣間見ることができる.

  • 978-4-396-33397-3 571p 2007・12・20 初版1刷

  •  衆議院解散というタイムリーなときに、政治家周辺を描いた小説を読む。小泉純一郎が大臣時代を経て一国の首相になる過程から、首相として国家を導く手案まで読ませる。出版時には小泉は議員を退任していない。有能な秘書官飯島勲を通しての小泉純一郎なのでどうしても間接的にしか語られていないことに不満がある。飯島秘書官の生い立ちにはじまり、政治家を支えることに人生を架ける彼の気迫が伝わる。

  • 平坂書房で購入して、マクドナルドで読む。著者は、「郵政大乱! 小泉魔術」等の著書で著名なノンフィクションライターです。非常に読みやすい本です。この人の書くものは、使いまわしが多いです。ただし、今回は、この本のためのオリジナルがほとんどです。飯島秘書官が主役の一人であることは間違いありません。しかし、この本の主役は、チーム飯島です。首相辞任後は対照的です。小泉元首相はマスコミに一切登場しませんが、秘書官や補佐官とはよく会っているようです。政局にはあまり関心がないようです。燃焼し尽くしたという印象を持たれているようです。それに対して、飯島秘書官は全く枯れていないようです。また、マスコミ関係の公式の窓口は、通産省出身の秘書官が担当していたようです。ただし、記者としてではなく、友人として接触を絶やさなかったようです。ここら辺が微妙です。参考文献の選び方もいいです。

  • 飯島氏に焦点を絞って好意的に作られていることを割り引いても、飯島氏ってすごい人だ。「危機管理」の意識が尋常じゃなく高い。
    エリツィン大統領が来日する際の対応や最後の葬儀の手配のくだりはとても面白い。とにかく凄い人だ。

  • 小泉時代は良かった、なんて最近感じている人は意外と多いのかもしれない。小泉さんの筋の通った政治姿勢も然ることながら、政権メンバーに恵まれたのも事実だったのだろう、と、最近の政権を見ながら思う。情報力、判断力、そして体力、飯島秘書官は相当の人物だったのだろう。

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著者プロフィール

1944 年6月7日、広島県に生まれる。1968 年3月、広島大学文学部仏文科卒業。1970 年、『週刊文春』の記者となる。記者時代『小説電通』(徳間文庫)を発表し、作家としてデビュー。さらに月刊『文藝春秋』に発表した『三越の女帝・竹久みちの野望と金脈』が反響を呼び、岡田社長退陣のきっかけとなった。1983 年、週刊文春を離れ、作家として政財官界から経済、芸能、犯罪まで幅広いジャンルで創作活動をつづけている。
著書は、「十三人のユダ 三越・男たちの野望と崩壊」「美空ひばり・時代を歌う」(以上、新潮社)、「闘争! 角栄学校」(講談社)、「トップ屋魂 首輪のない猟犬」(イースト・プレス)など400 冊以上にのぼる。
近著に、「田中角栄秘録」「官房長官秘録」「小泉純一郎・進次郎秘録」「清和会秘録」(イースト・プレス)、「映画女優 吉永小百合」(朝日新聞出版)など。

「2016年 『田中角栄の酒 「喜びの酒」「悲しみの酒」「怒りの酒」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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