- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396334512
作品紹介・あらすじ
IQ一九〇の天才、だが気が弱くてどこかトボけたほのぼの名探偵・天地龍之介。彼の長年の夢、"学習プレイランド"創設のため、建物を見に秋田を訪れる。しかし、持ち主の息子夫婦が心臓発作とひき逃げで同じ日に不審な死を遂げており、建物も取り壊される予定だという…。膨大な知識と奇抜な発想で読者の脳を刺激する、理科系トリック満載の上質ミステリー。
感想・レビュー・書評
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「アリバイの中のアルファベット」が典型だろうが、本来なら(少なくとも殺人事件が起こるような)ミステリ向きではなさそうなアイデアで、なんとかミステリを書いてしまったような作が並ぶ。その分、かなり不自然だし無理矢理感は否めないが、それなりの楽しさもある。「ページの中の殺人現場」のお遊びなんかはニヤニヤしてしまう。
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天地龍之介シリーズの一つ。連作短編集。今作は前作の短編集と比べてどれも謎は小振りかな。しかし本自体に仕掛けられているトリックはなかなかに見事だった。龍之介の謎解きがあるまでさっぱり意味がわからなかったもんなぁ。その謎が明かされる「ページの中の殺人現場」が一番好みかな。
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今回は短編5本分。
やはり長編より、短編の方が頭がこんがらなくていいかと。
推理できるかどうかは置いておいて!w
転勤後、転勤先で起こった事件。
そしてようやく見つけた立地条件のいい場所。
それに当たっての事件。
じりじりと進む(?)恋愛。
しかしここまで読むと、どれほどの知識が
あの脳内に入っているのかというのが気になります。
むしろどうしたら、これだけの知識を詰め込めるのかと。
IQとかいう問題もあるでしょうが、それに興味を抱くこと。
ここも大事かとは思います。
一番最初に出てきた『名字』がすごいですねw -
「天才・龍之介がゆく!」シリーズの第6弾。
今回は、短編連作になってます。
「瞳の中の、死の予告」
天地光章は、人事異動で東京から秋田に来た。
CM<の撮影で薫風苑に来てた光章は、天地龍之介と長代一美さんと一緒に訪れていた。
心底自然美を堪能していた龍之介は、セットの中で一瞬「死」の文字を見た。
その文字の発生どころを探したが見つからない。
この文字は、荷崩れに巻き込まれ車ごと潰されて死んだ会社員も電車の中で見たと言っていた。
警察は、潰された車のトランクに盗品があるのを知って盗品のルートを調べ始める。
「死」の文字の謎を解いた時、この事件の謎をも解き明かす。
「アリバイの中のアルファベット」
龍之介が学習プレイランドの理想の建物を発見した光章は、龍之介を秋田に呼び出す。
店じまいした温泉保養施設だった。
その物件を身に来た二人は、そこの経営者の老夫婦と出会う。
そこで聞いた話は、老夫婦の娘と娘の旦那が同じ日に死んだ話だった。
「死角の中のクリスタル」
建物が決まり老夫婦の慰労もかねて祝賀会を行った。
乾杯のグラスのために高級のバカラのグラスを用意していた。
老夫婦の夫が会に遅れるとの事で、いったん箱に閉まってグラスを安全な場所へ運んだ。
しかし、老夫婦の夫が来て再び箱を開けると、グラスが三つ足りない・・・。
誰がグラスを盗んだのか・・・。
龍之介の推理が冴えわたる。
「溝の中の遠い殺意」
建物が古いために音波で修繕の必要な所を調べてもらってその資料を取りに、光章・龍之介・一美の三人は研究施設に訪れた。
そこで、あるCDを盗みに来た二人の男に研究員とともに監禁されてしまった。
この窮地に龍之介の知識が冴えわたる。
「ページの中の殺人現場」
光章・龍之介・一美は、人材を探すためにサイエント・プロデューサーのが勤める大学に訪れていた。
ここで、泥棒が入り血が飛び交う乱闘騒ぎが起きた。
犯人は、アマレス出身の研究員に取り押さえられたが、現場を調べてるとある本に半年前に行方不明になった研究員の血痕が見つかった。
龍之介は、この難問を鮮やかに解き明かす。
ワトソン役・語り手が天地光章。彼はごく普通の会社員。
探偵役・主人公が天地龍之介。癒し系の名探偵です。彼の頭脳はIQ190の天才。童顔で心が純粋。推理を披露するときは、ちょっとおどおどしてる。
その彼の活躍を楽しむ本です。
読んで無い人は、読んでみては?