そして名探偵は生まれた (祥伝社文庫 う 2-3)

著者 :
  • 祥伝社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396334765

感想・レビュー・書評

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  • 密室系を集めた短編集。
    短編集にも、あっさり迷わされる自分に対して、自己嫌悪たっぷりになりながら…
    好きな感じのは、以下の2つ。
    「そして名探偵は生まれた」
     少し探偵におふざけ入れて面白かったが、ラストは…で、名探偵は生まれてない気がする(^^;;

    「館という名の楽園で」
    良くある館もんやけど、その目的が、何か物悲しくて…
    そんな気になるわなと。

    他のも含めて短編〜中編やけど、楽しめた。
    でも…やっぱり…長編が好きや!(^_^)v

  • 4本の中編本


    『生存者一名』目当てだったのですが、最初の『そして名探偵は生まれた』が一番好きだったのでした。

    この、探偵とワトソンの関係。大好きなのです
    完全無欠の探偵だったり、冷血探偵だったり、優しいだけが取り柄の探偵だったり、とにかくカッコイイ探偵だったり……。
    好きな探偵は色々なのですが、それぞれの探偵とワトソンの関係も、探偵の人物像を感じる手掛かりなのですよね

    図らずも助手になってしまったワトソン、どこまでも着いて行きたいワトソン、自分が助手だと気付いていないワトソン……と、ワトソンも色々いるのですが
    探偵に憧れ、清廉潔白でクールな探偵にこそ着いて行きたい!と願うワトソンの気持ちもとっても分かるのです
    探偵とワトソンの理想のスタイルを再認識したお話だったのでした。


    目当てとしていた『生存者一名』なのですが
    「例の目撃描写」があった時点で「……ああ、これ、そうなっちゃうヤツなのですよね」
    と、気付いてしまう人は多いのではないでしょうか

    そのつもりで読んでいると、「おや?……どうなっちゃうんだろう?」と一筋縄では行かない感じ。
    流石歌野晶午。
    その二段構えが解ける頃にはもう読み終わる所に来ていて、単なるクローズドサークルではなかったのですね

    その『生存者一名』よりも好きなのが『館という名の楽園で』だったのです

    この、館の俯瞰図を見た途端にニヤニヤしたくなる感じ。大好きなのです。
    これ、思うのですよね?見た瞬間、思うのですよね??
    トリック云々よりも、館の主やそのお友達が、いいなぁ……と思えてしまったのです。

    鳴海さん達もこんな風に同窓会?したりしてたらいいな……とか。
    まあ、この同窓会は困るのですけどね。

  • 中編作四遍からなる本。
    この中では『館という名の楽天で』が一番好きだった。いかにもな館で起きる殺人事件、はミステリ好きには王道で憧れなので、それを大人になったらごっこでも実現させたい!と思う気持ちはすごくわかる。
    被害者役がほんとに死ぬやつだろ…?!て思ってたらそんなことなくてよかった笑
    最期はしんみりしたけど、それでも彼らは最後にミステリ好きの仲間たちと夢が叶えられて嬉しかっただろうなあ。

    『生存者、一名』はサバイバルものですごく好きな題材なんだけど……
    女性の妊娠と、そこで生まれた子供が〜、みたいな仕掛けはまじで妊娠出産を軽く身過ぎてるから嫌い。ちょっと気持ち悪くなって、そしたらあとはお腹の膨らみさえクリアできれば普段通り行動できると思ってる?なめてんのか?
    フィクションだしと言われればそれまでだけどこういうトリックは受け付けなかった。

  • 2017/05/05
    四つの短〜中編集
    タイトルから、「子供が生まれてその子が名探偵になる密室者だな!スパンが20年とかの!」と的外れの予想をしていました。

    そして名探偵は生まれた
    理想に強く惹かれる人って、独特な脆さ危なさがありますよね。

    生存者、一名
    サバイバル小説(?)としてもフツーに楽しんでしまった。男って弱いです笑。

    館という名の楽園で
    真ん中が回転すると思ってました。

    夏の雪、冬のサンバ
    さりげない描写、ヒントはあったんですね。

  • 表題作が好き!

  • 歌野晶午だとどうしてもあと何かあるんじゃないかと思ってしまって笑

  • 生存者一名と、そして名探偵は生まれたがよかった

  • 4つのお話。今までほどの衝撃はなかったけど、面白かった久々の歌野さん。

  • 短編集は物語に入り込む前に終わってしまうことが多いのであまり好きではなかったが、こちらはそれぞれの設定が変わっていて飽きずに読める。最後の最後に騙されることが多く、一種のミステリとして楽しめる。

  • 数年前に『葉桜の~』を読み面白かったので購入。
    読み始めて短編集(中篇?)だと気付いた。短編などの場合、先が読めてしまうことが多いが、これはそんなことなく楽しんで最後まで読むことが出来た。それぞれが独立した話で、どれも面白かった。

    特に4話目は作者の狙いにきれいに引っかかってしまい、読み終えたときに「やられた!」と一人で叫んでた。笑

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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