美女消失 〔悪漢刑事〕 (祥伝社文庫 あ 18-8)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396335854

感想・レビュー・書評

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  • 悪漢刑事シリーズ。
    漁船で自衛艦にぶつかって行方不明になった「美しすぎる漁師」をめぐる話。
    悪漢刑事さらに良い奴化,というかスケールが国家レベルに及んで悪さするどころじゃない。
    女子アナもどんどんイイ女になっていく。

  • 「悪漢刑事」シリーズの第5弾。

    前回の事件以後も磯部ひかると同棲している佐脇は、多少の浮気は大目に見てくれる彼女に甘えて、何人かの女と関係を持っていました。そんなある日、仁美という女と鳴海町の隣の南海町を訪れた佐脇は、一人の女が男に迫られているのを目にします。あまり穏やかな状況ではないと見た佐脇は、2人の間に割って入ります。

    小嶺律子と名乗ったその女は、「美人過ぎる漁師」としてテレビの取材を受けたこともある有名人でした。彼女の夫・小嶺源蔵は、足をけがして漁に出ることができなくなって以来、酒びたりの毎日を送っており、律子が一人で漁に出て一家の暮らしを支えています。そして、彼女に迫っていた男は、彼女の元夫の盛田岩雄だと分かります。事情を聞くために近くの居酒屋に律子を連れ出した佐脇でしたが、仁美はすっかり機嫌を損ねて帰ってしまいます。やがて事情聴取を終え、帰ろうとする佐脇を、律子が呼び止めます。彼女は近くのホテルに佐脇を誘い込み、そのまま2人は身体を重ねます。

    漁に出て鍛え上げられた律子の身体は美しく、その肉体は官能に鋭い反応を示します。そんな彼女の身体に佐脇は溺れてゆき、もはや浮気では済まされないほど彼女に入れ込んでいきます。ところがそんな佐脇のもとへ、律子の乗った漁船が海上自衛隊の護衛艦に衝突したという報せが届けられます。現場の捜索がおこなわれたが、律子の遺体は見つかりません。躍起になって事件に取り組む佐脇でしたが、そんな彼に同棲中のひかるが律子との関係を問い詰めます。彼女は、佐脇が律子にすっかり入れあげていることに気づいていたのです。しばらく冷却期間を置こうと、佐脇はひかるの部屋を出て一人暮らしを始めます。

    佐脇は水野に律子の身辺の調査を依頼し、「小嶺律子」というのは彼女の本名ではないことを知ります。さらに前回の事件で佐脇と対立し現在は病院で治療を受けている鳴龍会の北沢から、中国からの麻薬密輸がおこなわれていたことを聞き出します。律子は、中国の船から海上に投げ出された麻薬を漁船で拾い上げる仕事に手を染めていたのです。

    そんな佐脇に、律子とよく似た肢体をもつ雅宮レイというアジア系の女が言い寄ってきます。彼女の誘いに乗ってホテルに入った佐脇は、睡眠薬を呑まされてしまいます。警察庁の参事官である檜垣逸郎が、佐脇を危機から救い出し、その見返りに、今回の事件には首を突っ込まないでほしいと依頼します。さらに、律子の元夫の盛田が何者かに殺害されるという事件が起こります。

    そんな佐脇のもとに、しばらく連絡がなかったひかるから一つの報せがもたらされます。彼女は今回の事件の糸口をつかんだというのです。佐脇がひかるの部屋を訪れると、そこにレイの夫であるという自衛隊員の雅宮祐二がやってきます。レイは、雅宮から自衛隊についての情報を聞き出す目的で、彼と結婚をしたとのこと。雅宮からレイの働いていたスナック「かぐや姫」の場所を聞いた佐脇は、さっそくそこに向かいますが、またしてもスナックで働いていたリンリンという女のハニー・トラップに引っかかってしまいます。佐脇の前に姿を現わしたのは、中国の外交官・張水雅(チャン・スイヤー)。彼は佐脇に取引を持ちかけてきますが、隙をついて佐脇は逃げ出すことに成功します。

    一方、律子の事故の件で、自衛隊から小嶺に一時金が支払われることが決まります。しかし、律子に想いを寄せていた結城達也という若い漁師が、その金を小嶺に渡す仲介をしたいと申し出ていたことが分かります。佐脇は達也を尾行して彼がカラオケ・ボックスに入ったのを確かめ、店内のカメラで部屋の様子を見ると、そこには達也と律子の姿がありました。部屋で2人はセックスを始めますが、挿入に至らず達也は眠り込んでしまいます。律子が睡眠薬を盛ったのです。佐脇は部屋に突入して、律子に事件の真相を語るようにうながします。事故で死んだことになった彼女がこの町に戻ってきたのは、小嶺の義母を守るためだったと彼女は語ります。小嶺に保険金が支払われれば、盛田が金をせびりにやってくることは明らかでした。小嶺の義母を守るため、律子はこの町に戻って盛田を殺害したのでした。

    そこに、チャンとその部下たちが乗り込んできて、佐脇と律子、達也は囚われの身となります。チャンたちはいっさいを闇に葬るため、達也の船で佐脇たちを沖合に連れ出します。佐脇はチャンの部下たちに戦いを挑み乱闘となりますが、律子はすべてをリセットするため、海上保安庁の巡視船に向かって船を動かします。

    とくに後半、物語のテンポが乱れている印象があって残念。あと、ハニー・トラップに2回も引っかかるくらいなら、ひかるとの関係修復のセックス・シーンを入れてほしかった気がします。

  • 7/1-7/4

  • 購入した日:2010/06/13
    読了した日:2010/06/19

    うーん。
    いつものような悪漢な感じがしない。

    話が大きくなりすぎて
    イマイチついていけない。

    片田舎なのに、
    国家騒動はないだろ。

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著者プロフィール

男女二人からなる合作作家。官能からサスペンス・警察小説・ノワールまで幅広いジャンルで活躍。著書多数。好評近著で「内閣裏官房」シリーズ、「悪漢記者」シリーズなどがある。

「2023年 『降格警視3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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