ししゃも (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396336066

感想・レビュー・書評

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  • 都落ちした恭子、過去の十字架を背負う池野、自己中心的な町民たち、なんてバラバラなんだか。でもそれが一致団結して...ならよかったのにな。なんか深層水に踊らされただけのような展開がちょっと不満。利害が単純に一致する集団というわけではない難しさを感じる。

  • 都会で会社員をしていたが、退職して田舎に帰って来た女性。たまたま食べた虹色ししゃもがあまりにも美味しかったため、地域の活性化をめざして気の進まない開発担当者を無視して暴走する感じが読んでてイラッとする。結局、何となくいい感じにまとまった感じがあったけど、主人公の女性も周辺の人たちも好きになれず。

  • 仙川さんの小説はいくつか読んでいるが、ほとんどが医療もののようだ。
    こちらも「ししゃもの研究」という「研究」は出てくるが、珍しく医療ものではない。都会から実家の田舎に帰って来た主人公が、虹色ししゃもの研究に目を付けて、町を活性化させようとするお話。都会と比べて、田舎はビジネスのやり方ひとつとっても、根回しが必要だったり、いったん都会に出た人間をよそ者扱いしたりと、心理的な描写が的を得ていて面白かった。

  • 主人公が苦手。押しが強いというかつっぱしり型というか。本の装丁はとてもいいので、期待値が上がりすぎたのかも。

  • 地域おこしに関わる小説という事で読みましたが、サスペンス小説ですね。どんでん返し等がある訳でもなく、某サスペンス劇場のような非常に凡庸なサスペンス物語です。

  • 今まで読んだ仙川さんとは全然違うけど
    これはこれでいいかな。

    恭子が全く好きになれないけれども。

  • 仙川環作品を連続3冊目。期待どおり面白かった。
    主人公のやり手を気取った女の子の台詞が、いやな感じだ。作者の性格を示しているのかもしれない。ストーリー展開は、実に巧みで読むのをやめられない。3作品ともロケーションが全く異なり、作者の幅の広さを思い知った。町おこしがテーマになっているが、実際に近いように思った。最後の方で、「あの人は自分には幸せになる権利などないと言っていました。ですが、私はあの人に伝えました。あなたは美紀さんを不幸にする権利もない。そして三宅の人達を裏切る権利もない。多分、私の言わんとすることを、あの人は分かってくれたと思います」という部分は、胸がぐっと熱くなった。

  • シシャモは好きなんです。
    頭から丸かじり・・・たまらんですね。
    刺身はさすがに食べたことはありませんが。

    ただ、あまり驚きもなく終わってしまったかな。
    登場人物の誰にも共感できないし。
    こういう町おこし的なものをかくのなら、
    登場人物をしっかり描かないとつまらない。
    せっかくおもしろそうな人が出てきても
    あまりひろがらない。
    もったいないですね。

  • 元商社社員の主人公がいやだ

  • シンプルなタイトルに惹かれて購入。
    「町おこし」のキッカケというのは、こういうものなのかもしれない。

    北海道のさびれた町を救うために「虹色ししゃも」なるものを名物に・・と考える人たち。
    しかし、そこには様々な立場の思惑が交錯し、恭子を苛立たせる。

    サクセスストーリーで終わることなく、あくまでもリアリティのある内容にて終幕。

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著者プロフィール

せんかわ・たまき
1968年東京都生まれ。大阪大学大学院医学系研究科修士課程修了。大手新聞社在籍中の2002年に書いた小説『感染』が第1回小学館文庫小説賞を受賞し、作家デビュー。その後執筆活動に専念し、医療問題を中心に社会性と娯楽性を兼ね備えた作品を発表する。著書には『転生』『繁殖』『誤飲』『疑医』『鬼嵐』などがある。本作は『幸福の劇薬』に続く「医者探偵・宇賀神晃」シリーズ第二弾!

「2020年 『偽装診療 医者探偵・宇賀神晃』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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