運命の人はどこですか? (恋愛小説アンソロジー) (祥伝社文庫)

  • 祥伝社
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本棚登録 : 580
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396338329

感想・レビュー・書評

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  • 「運命の人はどこですか?」という題が何だか女性向け恋愛エッセイみたいだなぁ、もうちょっと工夫が欲しかったとも思ったけれど、それぞれのヒロインが必死で赤い糸を手繰り寄せ、行き詰った「今」を変えようとする焦燥感が伝わってきて、どの作品も面白く読めました。
    気に入った作品をピックアップしてみると…
    飛鳥井さんの「神様たちのいるところ」は、展開が少女漫画的でベタすぎないか?と一瞬思ったけど、後半での捻り方が彼女らしく巧かった。
    彩瀬さんの「かなしい食べもの」、切なさ漂ってよかったな~、彼女の作品をアンソロジーで読むのは三度目、どれもハズレなし!今後が楽しみな作家の一人だ。
    個人的にダントツで好きだったのは、柚木さんの「残業バケーション」。90年前半のドラマの名作「その時、ハートは盗まれた!」を軸に展開するんだけど、当時ドラマのノベライズを多く手掛けていた小泉すみれさんとか、小ネタがいちいち懐かしくて、私も無性にこのドラマを見たくなりました!「運命の人」ってテーマも、いい形でハマっていたかなと。
    これらの作品の大部分の初出である文芸誌‘Feel Love’、好きなんですよ。気鋭の女性作家たちがいい作品を発表してるんで、今後の単行本化も楽しみであります。アンソロジーも色々出して下さい、今回のようにいきなりの文庫化は、お財布にも優しいので大歓迎です!

  • 本のタイトルからちょっと手に取るのが恥ずかしかった。
    作中に出てくる女性が皆独身30歳前後、という設定。

    ・「神様たちのいるところ」飛鳥井千砂
    アテネの街の描写が綺麗。
    アクロポリス遺跡、フィロパポスの丘、早速ググって調べました。壮大なところ。
    10年後に約束の地で再会しようという設定はベタですが、元カレへの心残りから揺れ動く心境に少し苦しくなりながらもラストどうなるのかが気になって仕方がなかった。
    ★★★★

    ・「かなしい食べもの」彩瀬まる
    『かなしい食べもの』というタイトルから、途中でだれか死んでしまうのか、とか発想力の乏しい頭で考えていたのですが、なんともいえない昔の思い出のキーアイテムだったとは。
    透の仕事が魅力的で、そこをもっと読みたかった。
    彩瀬さんの作品の、働いている人の描写が好きです。
    そして、お互いが寄り添いながら想う気持ちが伝わってきてこの先の二人も応援したくなるようだった。
    本書一番の作品です。
    ★★★★★

    ・「運命の湯」瀬尾まいこ
    運命のロミオがまさかの場所で現れたのがよかった。
    ロ(↑)ミオではなく、呂三男(→)さん。笑
    昔の人もなんだかんだで一定数変わったお名前の方はいらっしゃいますので、いそうだなぁ。いや、いないか。
    しかし運命の人とは、なにも恋に落ちたり結婚する相手だけではないからなぁ。
    ほのぼのとした呂三男さんとの会話や、なにより銭湯という設定に大変ほっこりしました。
    ★★★★

    ・「宇田川のマリア」西加奈子
    ぶっとんだところのある作風だなと。最後までまったくわけが分からない。
    ただただ汚かった、という感想しか残らなかった。
    著者の作品は初めて読んだけれど、他の作品読もうとは思えない。


    ・「インドはむりめ」南綾子
    女4人グループに誰一人として魅力的な女性がいない…!
    読んでてイライラする人ばかり。。。
    人間味があるとかではなく、ただただ不快。
    『なんかもーめんどくせーし現状維持でよくねー?』
    みたいなのは現実ではよくあるけれど、こうやって活字にして読むとイライラしますね。
    結局は達也が運命の人…なのかも…?ってラストですが
    達也も達也でフラフラ女とつるむわ責任のとれない発言ばっかりだわで軟弱男!
    なにより個人的に「むりめ」って言葉が嫌いです。
    ★★

    ・「残業バケーション」柚木麻子
    相手とのちょっとした共通点からじわりじわりと好意を寄せる感じがリアル。
    職場恋愛ってこんな感じで始まっていくんだなぁ、とか。
    ラストで主人公の家に来た種田くんの口調がタメ口に変わるところがいい。
    ★★★

  • 瀬尾さん目当てで手に取りました。

    ・神様たちのいるところ/飛鳥井千砂
    神々の地、ギリシャで会うと約束した彼を待つ主人公。
    約束の日に、恋が破れたことを知る。
    ギリシャ市内の描写が素敵でした。

    ・かなしい食べもの/彩瀬まる
    この作者さん初読。読みやすかったし素敵な話でした。
    主人公の婚約者の女性は、悲しい出来事を消化したいとき、枝豆のパンを食べる。しかも大事な人に作ってもらわないとダメ。
    枝豆パンの発案は婚約者の元カレ(?)だけに、主人公としては受け入れがたいんだけど、最後は理解する。

    ・運命の湯/瀬尾まいこ
    ジュリエットと名付けられた主人公。運命の相手は「ロミオ」という名前で、きっとどこかにいると思い、探し始める。
    そんな中、いつも通っている雰囲気の良いお風呂屋さんに人を呼び込みたいと思う。番頭台にいる優しいお祖父ちゃんのためにも。
    実はそのおじいちゃんこそ「ロミオ」だった。恋人じゃないけど、大事な大事な存在だと改めて思う主人公。

    ・宇田川のマリア/西加奈子
    西さんのぶっとびぶり。どうも読みにくいんだけど読んじゃうんですよね。
    一度死んだと思い込んだ主人公は、強い。

    ・インドはむりめ/南綾子
    主人公がお見合いで知り合った男の豹変ぶりがすごかった。最後の最後まで、この見合い男の方がいい人だと思ってたよ。
    達也の描かれ方は、何というか少女漫画のヒーローみたいでしたが(口下手だけどここぞというシーンで出てきてキラキラしている)、こういうの好きな私はOKOK(笑)。

    ・残業バケーション/柚木麻子
    「その時ハートは盗まれた」というドラマ(キムタク、内田有紀、一色紗英主演)を通して結びついていく主人公と同僚の男性。
    ちょっとググったら、このドラマ、出ている俳優の割にマイナー感漂うというか。
    こういうマイナーな作品で語り合える仲間を見つけた時の『運命だ!』感、すごくよくわかる。
    私もあの作品やあの作品で語り合える仲間が欲しい。
    種田くんの一途な感じ、躊躇いつつも攻めていく感じ、スキです。

  • 西加奈子さん目当てで買ったアンソロジー

    西加奈子さんの宇田川のマリア
    おもしろかったー酔っ払い!

    柚木麻子さんの、残業バケーションに
    でてきた 「その時ハートは盗まれた」
    が世代すぎて 楽しかった

  • ★かなしい食べもの
    つらいとき、底に沈んでいってしまわないように、自分の手を掴んでくれた人。
    その人が作ってくれた料理を、今も定期的に食べなければ落ち着かない女。
    もうつらいことは過ぎているのに、落ち込むといつまでも同じ方法に縋る。
    そうすることで、自分を安心させているのだ。
    でも、そうやっていつまでも一人で膝を抱えているなんて、悲しすぎる。
    今ある周囲との関わりを、自ら断ってしまっていることに、気づいているだろうか。
    すぐに止めろとは言わないけれど、少しずつ減らしていこうよ。

  • 飛鳥井千砂と柚木麻子目当てで購入。飛鳥井千砂は何かを期待したくなる女ごころが切なくてイタイ。彩瀬まるは初読み。可もなく不可もなく印象が少し薄い。瀬尾まいこは切り口が少し違い、こういう運命の人もいいな、とほっこり。西加奈子は個人的にはあんまり。南綾子も初読み。なかなかいいと思ったので他の作品も読んでみたい。柚木麻子は短いながらもうまい具合に小道具をちりばめて彼女らしく起承転結のある話を結んでいると感じた。一番は飛鳥井千砂かな。2013/171

  • 一番、いいなぁ、と思ったのは、彩瀬まるさんの『かなしい食べもの』だけれど、一番好きなのは、柚木麻子さんの『残業バケーション』かなぁ・・・。
    でも、全部すごく良くて、どれが一番とはなかなか決められないです。
    飛鳥井千砂さんの『神様たちのいるところ』は、好きなんだけれど、せつなすぎて辛い。
    瀬尾まい子さんの『運命の湯』は、いかにも瀬尾さんらしい、ほっこり感に癒されて、良かったです。
    西加奈子さんの『宇田川のマリア』は、だんだん泥酔していく描写が秀逸!
    後、何だかんだで逞しい主人公が、いかにも西さん、な感じ。
    南綾子さんの『インドはむりめ』も、変わりたくなくて、今のままがいい、のに、人生の岐路に立たされる女達に、うんうん!と頷いたり。

    恋愛アンソロジーシリーズ、早く次のが出ないかなぁ。

  • 人生を変える出会いがきっとある。
    『かなしい食べもの」が一番好きだった。
    あえて自分の苦しみと向かい合うことで
    自分を保とうとしている。
    高嶋は寄り添うように癒してくれるので
    安心して幸せへ向かっていけると思う。

  • インドはむりめ、の衝撃

    神様たちのいるところ、は心を捕まれた作品

  • 劇的じゃなくても、ロマンチックじゃなくても、その人があなたの求める"王子様"…かも?

    めずらしく恋愛アンソロジー。
    柚木麻子「残業バケーション」が一番ときめき。王子様。足の小指の爪かわいい。

    王子様かも?ってところがこのアンソロジーの魅力かな。

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プロフィール

1979年生まれ。愛知県出身。2005年『はるがいったら』で第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2011年刊行の文庫『タイニー・タイニー・ハッピー』が20万部のベストセラーとなる。他の著書に『アシンメトリー』『君は素知らぬ顔で』『UNTITLED』『鏡よ、鏡』『女の子は、明日も。』などがある。

「2017年 『砂に泳ぐ彼女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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