佳代のキッチン (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 69
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396338596

感想・レビュー・書評

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  • 初めましての作家さん。

    ワンボックスカーを改造した調理車。
    『いかようにも調理します』
    食材を持ち込んでもらい、お客の希望通りの料理を一品500円で提供する。
    これで商売になるのか?と思うような商売を続ける佳代。
    ワンボックスカーで全国を巡る。
    その理由は…

    佳代が中学3年生のとき、両親が突然姿を消した。
    弟の和馬と二人だけで生きていかねばならなかった。
    自分は高校進学をあきらめ、給食センターの仕事につき、和馬を大学まで進学させた。
    和馬の卒業後、500万円を貯めた佳代はワンボックスカーを改造した”移動調理屋”、『佳代のキッチン』を始める。
    その目的は、日本全国どこへでも両親を探しに行くため。

    新聞社に勤めた和馬が情報を集め、佳代がワンボックスカーで両親探しの旅へ。
    その土地土地で、佳代の料理は力を発揮する。
    佳代の人柄が人々との絆を作り、両親に一歩ずつ近づいていく。

    両親が15年前にいなくなった理由は…
    佳代たちの両親のその後は…
    佳代と和馬は両親に再会できるのか…

    佳代の両親が姉弟を置いて、いなくなった理由がなんというのか…
    まったく共感できないというか…

    でも、佳代の作る料理はあったかくて、魅力的。
    第2弾も既刊なので、ぜひ読んでみたい!

  • 移動調理屋として車で全国を回る女性の物語。
    近くに来てくれたら、何を作ってもらおうかな?

    佳代は15年前に失踪した両親を探すため、調理屋を思い立ちます。
    改装した厨房車で暮らし、その土地の天然水を汲める場所に車を止めさせてもらう。
    「いかようにも調理します」と札を出し、食材を持参すれば、一品なら4人前まで500円。

    両親の手がかりを求めて移動する土地の名産品を生かした料理が美味しそう。
    中学卒業間際に両親が失踪した後、給食係の手伝いなどをして弟の和馬を育て上げた佳代。
    今はりっぱな大人となった和馬とのやり取りは、ほほえましい。
    しかし、理想郷を追い求めていたらしい、この両親はいったい‥
    ヒッピームーヴメントの生き残り世代らしいけど、ちょっと謎(笑)

    行く先々で思わぬ出会いがあったり、ちょっとした人助けをしたり。
    美味しく読めて、人情ありで、なかなか拾い物でした☆

  • 「いかようにも調理します」の木札を掛けた、キッチンワゴン。
    持参した食材を地元の湧水を使って調理をする、
    移動調理屋。全国をワゴンで移動する佳代の本当の目的は中学生の佳代と弟の和馬を置いたまま家を出た両親を探すことだった。

    中野区でキャベツだけを持ってきた小学生の男の子
    横須賀で子どもの頃のオヤキを強請る米兵ジェイク
    京都の料理屋に予約される佳代の賄いカレー
    松江の魚の行商のおばあさんとミートボールのトマト煮
    小学時代を過ごした押上の思い出の鮨天と幼なじみ
    盛岡のラタトゥイユと父娘と新しい麺料理
    函館の母子を助けた魚介めし

    両親の情報を追って、移動を繰り返す佳代と、佳代の料理で笑顔になる人々。
    親と子どもの関係、譲れないもの、じんわりと染みる。
    佳代の作る料理が美味しそうなのはもちろん、傷ついても上を向く、佳代の強さと頑固さが爽やかな読後。

  • うっかり夜更かししながら一気に読破。
    深くじっくり味わうような内容ではないけど、非常に好きです。

    「いかようにも」という表現とか、普段はパッと思いつかないけど、この小説にはピッタリの言い回し!
    こういう所に作家さんのセンスって出るのでしょうね。
    あと、ベア五郎とかwww
    主人公の佳代の英語力からすると確かにベア五郎とか言いそうで思わず唸ってしまいました。

    それにしても、「ヤッさん」といい「佳代のキッチン」といい、「ありそうでもない」けど、「なさそうでもない」感じのストーリが好きです。
    原宏一さんおそるべし!!!

  • 両親を探しながら、移動車で調理屋をしている佳代の話。夜に読むとどうしてもお腹がすいてしまう。笑 そして、佳代の料理がどんな味なのか気になる…盛岡の麺と魚介メシが特に気になるな。シリーズで続いてるようなので、全て読破したい。

  • 久々に一気読みした作品。

    まず、料理が美味しそう。「調理屋」という設定なので、和洋中問わずユニークなレシピがいくつも登場。手に入れるのが難しい食材や水はあるけど、マネして作ってみたくなります。

    次に舞台となる土地。両親の足跡をたどって全国を渡り行くので、個々のエピソードが個性的で毎回新鮮。逆にそれぞれの話が終わりに近づくと、その土地で出会った人たちとの別れが寂しくもありましたが…

    そしてなによりキャラ。登場人物のバックボーンがしっかり描かれているので、キャラクターをイメージしやすかったです。個人的にキャラが立ってない、人物像の深堀がイマイチな作品は苦手(あるいはキライ)なので、本作のようにそれができているのは超好み。

    続編も出ているようなので、近いうちにそれも手にしたいと思ってるところです。

  • 食材を持ち込めば一品500円で調理してくれる佳代の店。「いかようにも調理します」の木札を掛けられた移動車、本当に見かけたら絶対利用したくなる。母をたずねて三千里かどうかは知らんけど、こうして全国各地を回る佳代。弟がまためっちゃいい奴に育って新聞社に就職、その仕事を活かして両親を探します。

    佳代がつくる料理は美味しそうだし、ちょっと人の家庭に首つっこみすぎやと思わないこともないけれど(^^;、行く先々でお世話になる人々との人情話には胸が熱くなる。でも何がひっかかるって、中学も卒業していないわが子ふたりを残して消えた両親、あり得ない。その理由が理想郷を求めてだもの。いくら両親に恩を感じる人の話を聞けたとしても、親として人としてどうなんだと思ってしまう。許せない私は心が狭いか。

    これで旅は終了なのかと思ったら続編があるのですね。佳代の料理が気になるから読みますかね。

  • 爽やかにすいすい読める
    終わり方も不十分に感じる人もいるかもしれないけど、重くなりすぎずに良かったかなと思う
    ちょっと現実味は薄いけど、小説だからこその爽快感が感じられた

  • 食材を持ち込みで調理だけをする「移動調理屋」をしつつ、失踪した両親を探すお話し
    日本各地を回りつつ、人情とめぐり合わせと美味しそうなご飯でなごむわぁ~

    ただ、結末に「さんざん引っ張ってコレ?」という失望感
    それっぽい伏線が以前からはられてあったらいいけど、いきなりその章で出てきたセリフで幕切れってのはなんだかなぁ
    ま、各話がおもしろいからいいんだけどさ

    でも実際、調理屋って需要あるかな?
    そしていきなり営業してお客ってつくもの?
    その辺のリアリティは個人的には感じされないなぁ
    でもまぁ、フィクションですしと割り切れるのでOK

  • ヤッさんの作者の作品で、やはり食べ物の表現がうまい。美味しそうなんだよね。これもええ話でした。

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著者プロフィール

1954年、長野県生まれ。早稲田大学卒業後、コピーライターを経て、97年『かつどん協議会』でデビュー。鋭い風刺とユーモアで描く独特の作風で話題に。07年、ある書店員の熱心な応援で、2001年に文庫化した『床下仙人』がブレイク。09年、グルメのホームレスが人助けをする人情小説『ヤッさん』が、15年には『握る男』がベストセラーになるなど、時代を超えてヒットを連発する人気作家。

「2019年 『星をつける女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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