- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784396338909
作品紹介・あらすじ
手許に置きたい一冊。日本人の心をふるわす傑作時代小説!
第一四六回 直木賞受賞作、待望の文庫化!
命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか?
豊後羽根藩の檀野庄三郎は不始末を犯し、家老により、切腹と引き替えに向山村に幽閉中の元郡奉行戸田秋谷の元へ遣わされる。秋谷は七年前、前藩主の側室との密通の廉で家譜編纂と十年後の切腹を命じられていた。編纂補助と監視、密通事件の真相探求が課された庄三郎。だが、秋谷の清廉さに触れるうち、無実を信じるようになり……。凛烈たる覚悟と矜持を描く感涙の時代小説!
映画化決定! 2014年全国東宝系ロードショー
監督/小泉堯史(「雨あがる」「博士の愛した数式」)
出演/役所広司 岡田准一 堀北真希 原田美枝子
感想・レビュー・書評
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元郡奉行秋谷は、前藩主側室との密通を疑われ、10年後の切腹と三浦家家譜編纂を命じられる。妻子らと共に、幽閉の身となる。秋谷は、無実であるにも関わらず、罪を受け入れて編纂に真摯に取り組んでいく。最期の日に向けて覚悟の日々を暮らす。その生き様を追う物語です。彼の生き方は、周囲の人々にも影響を与えていく。
主人公が覚悟した生き方なので、幾つかの事件は起こるけれども、物語は静か。その静寂な感じが、秋谷の息子の父親を踏襲した様な行動への感動や、息子の友人の命をかけて家族を守る感傷を深めるかと思う。
ストーリーのスパイス的な、側室との密通事件の裏側の事情が残念ですがわかりにくいかなと。
殿様達が側室を何人も作って世継ぎのことばかり考えるから、下々が苦労するのね。
歴史を振り返り、現在に呼応する組織や人事に心馳せてはいかがかと。 -
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どんちゃん、おはよ(^^)
うん、トトトトトトォーって100回ぐらい
いいねってしたい!
行動力は高くないよ
わたしほんとぉーに知らない事...どんちゃん、おはよ(^^)
うん、トトトトトトォーって100回ぐらい
いいねってしたい!
行動力は高くないよ
わたしほんとぉーに知らない事が多くて(^^;
あとね、恥ずかしいんだけどね、
どんちゃん、鯛ノ記って言ってたけど
わたし「蜩」の漢字読めなかったよぉー_| ̄|○
みんなこんな漢字読めちゃうのっすごすぎっ
どんちゃん、目!目は本当に大切だから
辛いようだったら病院に行ってねっ
疲れ目だったらホットタオルとかも気持ち良いよ
あと栄養たっぶりの目薬
とにかく目を大切にして欲しいのです。
ほんと良いお天気だね〜
私は今から洗濯物ほしまっす(^^)2022/10/23 -
2022/10/23
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2022/10/23
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R1.7.14 読了。
『「蜩の記」は、読み始めてしばらくすると分かるように、生命の終わりを告げる物語である。死に近づくにつれて人間は何を思い、どう行動し、どのような姿でこの世を後にするのが人間らしいかを、するどく問いかけることが最大の読みどころといえよう。中略。なので、世を去るべきかどうか、が問題ではない。去ると決まった以上はその日に向けて人としてどう生きるかが肝心で、その1点から真価は定まる。』…解説より。
同名の映画を先に見た後で、小説を読んだ。映画では分かりにくい登場人物達の想いが、小説で描かれていて、ああ、あれはそういう事だったんだと納得しながら、読み進められた。昔の人達の気概など、受け継がれてほしい大切なものを教えられた気がします。
・「ひとは心の目指すところに向かって生きているのだ、と思うようになった。心の向かうところが志であり、それが果たされるのであれば、命を絶たれることも恐ろしくはない。」
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山あいの村に幽閉され、家譜を綴りながら切腹を覚悟している武士と、その家族、若き藩士、村の人々。人物像と関係性がくっきり描かれているのが良かった。とくに10歳の郁太郎、源吉の真っ直ぐな少年らしさが清々しい。
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知り合いに勧められて読んでみた。
不義密通の罪で3年後に切腹が命じれている武士、秋谷の生き方が一貫して清々しい。
(邪気まみれの自分が情けなくなるくらい、、、)。読み終えても清々しい小説だった。 -
山本周五郎の「樅の木はのこった」に続いて読んでみたら、同じ匂いの小説だった。しかし個人的に好みなのは「蜩の記」に軍配があがる。
郡吉の今ある境遇での清々しさに感涙した。
とても素晴らしい小説でした。 -
葉室麟さんの羽根藩シリーズ。
映画も見てみたいと思う。
作中の「未練がないと申すは、この世に残る者の心を気遣うてはおらぬと言っておるに等しい。この世をいとおしい、去りておない、と思うて逝かねば、残された者が行き暮れよう」という一文が何よりも印象に残った。
「三浦家譜」を完成させ、切腹を待つ秋谷に慶山和尚が問う。
「ならば思い残すことはないか」と。
秋田には首背して答える、
「……もはや、この世に未練はござりませぬ。」と。
重ねて僧侶が言われたのが、未練がないとはこの世に残るものに気遣いがないということだと。
人は生まれた瞬間から、命の砂時計が落ちる。止まることはない。
その中で、最も大きな財産は「愛おしい」そう思えるものにどれだけ出会えたかということに尽きるように私は思う。
自分の人生を愛おしむそんな生き方がしたい。そんな気持ちにさせられる本だった。 -
数年後に切腹を命じられた者の監視役として遣わされた主人公。
残りわずかな命にも関わらず凛と生きる秋谷に徐々に影響を受けていく。
お家騒動の真相や村の問題などある中で、覚悟が生まれ友の大切さを知り恋も芽生えていく。
話の展開は基本的に淡々としているが、しっかりと心が動いていく様が描かれている。
武士も百姓も、その人となりは死に様が克明に表している。
彼らは最期まで立派な人だなぁ。 -
悪役にも主人公たちの実力を認める度量がある。清涼感のある読後感を味わえる一冊。オススメ。
いつか読まねば
いつか読まねば
土瓶さん、☆2だったような。ひまわり師匠☆4だったかな。
良いんですよ。ただ、こういうストーリーの様式美みたいなものに...
土瓶さん、☆2だったような。ひまわり師匠☆4だったかな。
良いんですよ。ただ、こういうストーリーの様式美みたいなものに全て当てはまちゃってるから、ラストはどうなるかわかりながら読んでしまうんですよね。そこが、安定感かな。