御師弥五郎 お伊勢参り道中記 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396340155

感想・レビュー・書評

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  • 御師の手代見習い、弥五郎は助けたことが縁で、材木商の
    巽屋清兵衛のお伊勢参りに用心棒として、同行することに。
    訳ありの弥五郎と清兵衛の道中には、様々な事件が待ち受ける。
    第一話 旅立ち  第二話 小田原  第三話 浜松
    第四話 桑名   第五話 松坂   第六話 伊勢
    最終話 大和
    参考文献有り。

    伊勢講の御師の手代たちの道中での仕事や様子が知りたいと
    思っての読書でしたが、物語自体が面白かったです。
    行く先々での事件の連続、立ち回り、恋愛、ミステリー、
    事情を抱えた人物たちは如何に?な、エンターテイメント。
    登場人物それぞれの個性が光り、その心情も切ない。
    特に、弥五郎と清兵衛の、双方の事情や人間関係の複雑さ、
    お互いの心情の変化と信頼が深まる様子が良かった。
    ラストの清兵衛のセリフが信頼の証?
    弥五郎の、御師としての大事な務めを悟ったセリフもグッときます。
    また、お伊勢参りの道中の食事や名物、宿の様子、
    そして伊勢での豪華なもてなしが描かれていて、
    当時の極楽を味わう様子が分かったのも、ありがたかったです。
    千代と一緒の加賀犬のブチが、健気な存在で可愛かったなぁ。

  • ロードムービーのように
    旅をしながら成長して
    旅をしながら謎をとく
    東海道を歩きたくなった。

  • 伊勢の御師が主人公の小説を初めて読んだ。
    御師に関して表面的な知識はあったものの、実際の道中での様子を読んだおかげでより具体的なイメージを持てた気がします。
    肝心のストーリーは、貧乏藩を支えるために商人になった元武士という設定もさることながら、魅力的な登場人物がたくさんいて面白く読めました。

  • お伊勢詣り盛んだったことは知っていましたが、こんな職業?があったとは知りませんでした。しかも全国にいて布教活動をしていたとか、驚きでした。
    それぞれの登場人物の心模様というか動機が切なく、一方的にいい者、悪者にならず、奈加さんらしいなと思いました。

  • 楽しめた。登場人物も魅力的だった。

著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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