木暮荘物語 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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本棚登録 : 3587
レビュー : 407
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396340698

感想・レビュー・書評

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  • セックスしたい老人。妊娠できないことを逆手に取り、好きなだけセックスする女子大生。それを除く男。小暮荘に住む住人は、他人と付き合っていくことに難儀があるように思う。
    「嘘の味」は私のことを話しているのではないかと錯覚する。並木が他人を見る目や性と恋を考える様子は、大人の男として、その部分だけが幼すぎる。人との距離を取るのも、理性を働かして女と同居するのも上手な並木。人によっては、つまらなく映るだろう。この1人の男が結局、大事なものを大事だと言い張ることが、果たして幸せなのかと私も一緒に考えてしまう。あぁ、並木のように見当違いな旅に出たい。

    私は今、好きと言ってくれる人が欲しい。そんな時にこの本を読みました。悲しい、愛されたいを言葉にしてくれる本です。よく考えたら高校2年の頃読んだ気がします。いい話がたくさんですよ。

  • 個性的な登場人物の物語がなんだかほっこりします。
    短編集なのでとても読みやすかったです。
    三浦しをんの本は初めてだったのですが、他の本も読みたくなる内容でした。

  • ちょっとかわった住民と小暮荘に関わる人達。
    三浦しをん2作目だけど古いアパートが両方出てきた。

    • 9nanokaさん
      三浦しをん、好きですね(o^^o)
      青春小説系でしょうか。
      三浦しをん、好きですね(o^^o)
      青春小説系でしょうか。
      2016/07/21
  • 古いアパート「木暮荘」に住む、少し変わった、いや、かなり変わった人たちの話。年代も仕事も違う人々の それぞれが少しずつ交錯し、それぞれのエピソードに性の話が盛り込まれている。生きるということが深く書かれているのかもしれないし、そうでないのかもしれない。この住人たちは、これからどうなるのか? いつの間にか、自分もそこにいるような、そんな不思議な世界。小暮荘に住んでみたいような、そうでないような。続きが気になります。

  • おんぼろアパートに住まう住人たちが代わる代わる主人公となる連作短編集。

    「黒い飲み物」「穴」からは一気にドス黒さや背徳感が増し、刺激的な物語となった。一方で、続く「ピース」「嘘の味」ではそうした人の欲情や悲哀を鮮烈に晴らすほどの爽やかさや愛おしさがあり、すべての短編が連なることで見事なストーリーを描いている。

    また、男女問わずそれぞれの人物が“性(=愛)”にまつわる行為や衝動を披歴することで、木暮荘という無機質な建造物に生々しいほどの実体を与えており、本作は木暮荘で暮らす人々の物語というよりも、木暮荘の物語と言った方が相応しいほど、舞台であるアパートに魂が宿っている。

    直接的な住人同士の関わり描写はそう多くないにも関わらず、読後には木暮荘を俯瞰した読み手に不思議な一体感と温かさを与えてくれる作品。

  • 木暮荘に住む、もしくは関連する人々の日常を切り取った連作。

    読み終わった後、なんだか心があったかくなる。ありきたりだけど、本の中で誰かがどこかで不幸になることもある。逆に幸せになることもある。どちらもが介在するのが、この世界だから。
    でも最後に、不幸だなと感じながら読み終えるより、あーこの人たちはこれからも幸・不幸を繰り返しながらでも生きていくんだなと思えるほうが、わたしはいい。

    少しあり得ない人(女子学生)もいたけどね。
    でも彼女の話が泣けた。
    自分ではもちろん経験していないことだけど、変にリアルに心に入ってきて、泣けそうだったよ。

    私は妊娠を必ずしも希望しているわけではない。
    年齢的なものはさておいて、その意味では制限はされていない。だから、もう産めませんと宣告されている人のつらさを理解するのは難しいのかもしれない。

    生まないかもしれない、結果として子供がいない事と、生めなくて子供がいないことの違いに胸が痛くなる。上から目線のコメントになるのかもしれないけど。

    だからこそ、大学生の話は突き刺さった。

    並木君の話もよかったかな。
    意外だったのは、花屋/喫茶店のオーナーの話。
    まさか浮気が事実だったなんてね。
    なんとなく違う理由があってのことだと思ったのに。
    なぜ浮気をしてしまうのかなぁ。残念。

    でも最後が並木君の話でよかった。
    そういう意味で配置も絶妙。

  • バカに見える女子大生光子の話が胸を打ちました。こういう古いアパートの話にはちょいと弱いんです。

  • 木暮荘に住む人々を中心にした群像連作短編集。小説の形式的に好みというのもあるけど、いずこも好感の持てる連作短編集でした。

  • 築年数不明のおんぼろアパートに暮らす人たちの物語。それぞれに抱えている想いも性別も年齢も違うけど、全員応援したくなった!こんなのあり得ないでしょ!と思う場面もあったけど、人間らしくてその人の心の奥の想いが伝わってくる物語に温かい気持ちになりました。しをんさん流石です。

  • 壁に耳あり障子に目あり
    同じ屋根の下に、十人十色の生活や人生が詰まってる
    それを少しずつ関わったり、距離を置いたりして暮らしている
    そんな物語

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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