泣いたらアカンで通天閣 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396341329

感想・レビュー・書評

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  • 大阪新世界のラーメン屋。放蕩親父・ゲンコと一人娘・センコ、そして商店街の鬱陶しいほどの人情話。不倫、シングルマザー、育児放棄の話があるが、コテコテの関西弁で笑いに変わってしまう。願わくば、生まれてくる子供の父親がカメヤでありますように。

  • かなり前のことになりますが、夫の転勤で関東地方に住んでいたことがあります。
    大阪出身と言うと、「大阪弁じゃない!」、「浜ちゃん(ダウンタウン)としゃべり方が違う!」と言われること度々。
    さらには、大阪の人の挨拶は「もうかりまっか?」「ぼちぼちでんなぁ」なの?等々。

    若かりし頃、東京に遊びに行ったとき、友人と大阪弁でしゃべっていると視線を感じたし…
    東京で就職した友人が帰省したさい、標準語でしゃべっていてビックリ。
    大阪弁は肩身が狭いと言っていたっけ…

    ダウンタウンが売れて、吉本印天然素材が売れて…
    大阪弁はとてもメジャーになったと勝手に思っています(笑)
    その一方で、大阪弁のイメージが独り歩きしてる、と感じることも。

    祖父母が使っていた大阪弁の中には現在は使われなくなってきているものも多いし…

    と、この本とは関係のないことを書いてしまいました。
    というのも、この本、こてこての大阪弁で書かれています。
    ちょっとこてこて過ぎると思わないこともないのですが…(笑)


    この本の舞台は大阪、新世界の北端にある北詰通商店街。
    主人公のセンコの実家はこの商店街で「ラーメン味よし」を営んでいる。

    おせっかいでうっとおしい近所のおっちゃん、おばちゃん。
    そうそう、大阪のおっちゃん、おばちゃんってこんな感じやったなぁ~
    と、子どもの頃を懐かしく思い出しました。

    中盤からどんどんひきつけられて、最後は涙腺が…

    • lalamama1さん
      こんばんは。先日hongoh-遊民さんから、同じ海外在住と言うことでazu-azumyさんをご紹介いただき、フォローさせていただきました。私...
      こんばんは。先日hongoh-遊民さんから、同じ海外在住と言うことでazu-azumyさんをご紹介いただき、フォローさせていただきました。私は韓国在住16年目です。
      本は年2回の里帰りの時や、母に頼み他の荷物と一緒に送ってもらい入手しています。
      よろしくお願いいたします。
      2016/09/11
    • azu-azumyさん
      うさこさん、こんにちは~♪

      かなり前のことなので、よけいにだと思いますが…
      私が住んでいた所では大阪弁を話す人があまりいなかったので...
      うさこさん、こんにちは~♪

      かなり前のことなので、よけいにだと思いますが…
      私が住んでいた所では大阪弁を話す人があまりいなかったので、とても珍しがられてましたよ~(笑)
      語尾に「~してはる」とつけると、「優しい感じがして良いね!」と言われたことも(^_-)-☆

      今や大阪弁は全国区?????
      お笑い芸人さんのおかげですよね~!
      でも、最近の若い人たちの大阪弁はものすごくあっさりしてきてるらしいよ~
      なんか不思議な感じ…

      そうそう、この本の大阪弁、”ほんまにコテコテやねん~!”

      ”お友達”宣言に嬉しいと言ってもらって、私もとっても嬉しいです♪
      これからも仲良くしてくださいね~(^^♪
      2016/09/12
    • azu-azumyさん
      lalamama1さん、初めまして。

      フォローしていただき、ありがとうございます!

      韓国にお住まいなんですね。
      私は古本屋さん...
      lalamama1さん、初めまして。

      フォローしていただき、ありがとうございます!

      韓国にお住まいなんですね。
      私は古本屋さんで購入することが多いです。

      私もフォローさせていただきますね~
      よろしくお願いします(^^♪
      2016/09/12
  • 内容(「BOOK」データベースより)
    大阪・新世界のどん詰まりに店を構える「ラーメン味よし」。放蕩親父ゲンコの作るラーメンはえらく不味くて閑古鳥が鳴いている。しっかり者の一人娘センコは頭を抱える日々だ。最近、ぼんやりしているおばあやんも気にかかる。そんなある日、幼馴染の質屋の息子カメヤが東京から帰って来て…。下町商店街に息づく、鬱陶しいけどあったかい、とびっきりの浪速の人情物語。

    大阪人情モノに外れ無しやな!

  • 中盤からとても面白くなった。
    「血ぃ繋がっとっても子供を捨てられる親はおるし、繋がってなくても実の子以上に愛せる男もおる。アンタをこんなええ子に育ててくれた奴のこと、もうちょっと信じたらんか?」
    この言葉は、この話を表してる。
    大阪の人情と、らしさに何度もぐっときた。
    あとは、カメヤが素敵。内面の優しさと男らしさにキュンときた!

  • 面白かった。放蕩おやじのゲンコが最高。ザ人情ものです。

  • 大阪義理と人情話

  • 4.1

  • なんともベタな題名と思いつつも、帯に北上次郎氏のコメントが「つい読みふけってしまうのである」とあったのて読んでみたが、まさにその通りであった。主人公の父親の破天荒ぶりとえらくまずいラーメン屋主人という設定には、「そないな人おらんやろう」とツッコミたくなるが、大阪下町の人情話なので、「まあ、おらんとも言えへん」として許容。カメヤのキャラクター設定が良く、こんな風に大切な人を守れたらと思う。

  • 居酒屋ぜんやシリーズで知った坂井さん、
    独特の湿り気が感じて好きだけど、こてこての大阪弁が渦巻くこと作品は面白いけれど、ちょっとクドイ感も…。
    面白いお話であることには変わりありません。

  • 大阪・新世界の下町商店街を舞台に、鬱陶しいけどあったかい浪花の人情が身にしみる涙と笑いの家族小説。
    もう思いっきり「じゃりん子チエ」の世界観。しっかり者の娘と放蕩親父が織り成すナニワのドタバタ劇は、私たちの世代にとってあのアニメしか思い浮かばないのである。でもそこは流石に坂井さんの筆力で、アニメでは出せない空気を感じとることができる。

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著者プロフィール

1977年、和歌山県生まれ。同志社女子大学学芸学部卒業。2008年、「虫のいどころ」(「男と女の腹の蟲」を改題)でオール讀物新人賞を受賞。17年、『ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや』(ハルキ文庫)で髙田郁賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞。著書に、『小説 品川心中』(二見書房)、『花は散っても』(中央公論新社)、『愛と追憶の泥濘』(幻冬舎)、『雨の日は、一回休み』(PHP研究所)など。

「2023年 『セクシャル・ルールズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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