夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社
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レビュー : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784396343378

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  • 〈羽州ぼろ鳶組〉シリーズ第二作。

    『火喰鳥』こと松永源吾率いる火消集団・羽州ぼろ鳶組が今回戦うのは、火付けをしながら火消たちにある圧力をかけて消火させないという卑怯極まりない悪人。
    目の前で町が燃えているのに手を出せない火消たち。一体そこにどんな真相があるのか。
    そして犯人の手はついに江戸一番と呼ばれる加賀鳶を率いる大音勘九郎、そしてぼろ鳶組にまで伸びて…。

    安定の今村作品。
    第一作から田沼意次やら長谷川平蔵やらが出て来てスケールアップし過ぎて大丈夫か?と心配したが、今回もまた田沼老中活躍。
    しかしここまでする? 場合によっては江戸が燃え尽きてしまう。

    火消のルールもまた一つ知った。
    火元に近い大名家の火消がまず太鼓を打ち、それを聞いて町火消が半鐘を鳴らし、それを聞いて初めて消火活動が出来るという順番だそうだ。
    この時代だから、当然その順番を守らない、つまり太鼓が鳴ってないのに半鐘を鳴らしたり消火活動をするとお咎めがあるらしい。
    消火活動なんて、一刻を争うのだからそんなこと言ってる場合ではないのに。
    だが犯人はそこを突いてこの卑劣な犯行を重ねていく。

    相変わらず火消たちの矜持と勇気が良い。また彼らを支える家族も良い。
    『火喰鳥』源吾と『八哭烏』勘九郎、それぞれの考え方は違えど、町を守りたい気持ちは同じ。
    ぼろ鳶組メンバーでは新之助が活躍。普段は源吾の妻・深雪にやり込められているが、剣を握れば雰囲気が変わる。しかも常々源吾に言い含められている、どんな命も救えという教えを律儀に守るなど、格好良いではないか。

    〈くらまし屋稼業〉シリーズでも時折見せる、何とも大胆でスケールの大きな作成がここでも炸裂。
    ドラマ化しても良さそうだ。
    という訳で、もうしばらくこのシリーズも追ってみることにする。

  • 「誰が腐ろうとも俺は行く。たった一組の火消になろうとも俺は行く!行くぞ!」
    これぞぼろ鳶組。
    江戸一、いや日ノ本一の火消集団だ!
    誰に何と言われようとも、理不尽な邪魔をされようとも、助けを求める人が一人でもいれば、一致団結して皆で炎へ立ち向かう。

    それにしても、江戸の火消の規則には驚いた。
    火元に近い大名家が太鼓を打った後でないと、町火消は半鐘を鳴らせない上に消火活動も出来ないなんて…面倒くさいったらない。

    我らがぼろ鳶組レギュラーメンバーも、クセの強い個性が巧く絡まり、時にぶつかり時に補い合って、団結力も一層強固になってきた。
    そんな中でも一番印象深いのは勘定小町・深雪の活躍。
    一筋縄ではいかないぼろ鳶組の男達をまとめ上げ、叱咤し知恵を授け…と今回も冴え渡り大活躍。

    シリーズ第2弾。
    ますます面白くなってきた。
    新たなメンバーも加わり、新しい命も育まれ、第3弾でのぼろ鳶組の活躍がとても楽しみだ。

  • 久しぶりのぼろ鳶シリーズ、2作目。

    我が愛すべき羽州ぼろ鳶組。リーダー源吾、新之助、左門、星十郎、彦弥、寅次郎、深雪、、個性豊かなキャラクター達。このワクワク感はどこから来るのかと思っていたら、解説を読んでスッキリ。そう、南総里見八犬伝!それぞれがもつ特殊能力に強烈に惹かれる。

    大火から一年、一橋の野望は尽きていなかった。新たな卑劣極まる手を使い、火消し達の泣き所をついてくる。究極の選択を迫られた火消し達。巧みに心理操作をしてくる一橋一派。源吾達ぼろ鳶と加賀鳶の必死な闘いに胸が熱くなる。これでもかと言うぐらいの怒涛の展開!江戸の町、人々を再び救えるのかっ!まるで時代劇スーパーアクション・ヒューマンドラマ‼️男達の熱い友情、大切な人を守りたい思い、火消しとしての誇り、一粒たりとも決して見逃せない熱い展開に鼓動が早く鳴りっぱなし!そして爽快なエンディング。嗚呼、ぼろ鳶よ、まだまだ見せておくれ‼️

  •  業火を前に命を張った男たちの団結。江戸の火消したちが活躍する傑作時代小説「羽州ぼろ鳶組」シリーズ第2弾。

     またあの個性的な火消しの男たちの活躍を読めるということで、1ページ1ページを楽しみながら読みました。

     それぞれの人物が味を出しながら活躍している姿は今回も健在で、新たな人物の登場にさらに楽しむことができました。

     事件の裏で暗躍する敵との攻防も読みごたえがあり、目を離すことができませんでした。

     男の生きざまを感じさせる場面に涙腺が緩んでしまいました。

     次巻も楽しみです。

     

  • 熱い、熱い一冊。熱い、火よりも熱い、熱い火消したちの世界。

    前作よりもさらに火消し魂が熱い。


    ぼろ鳶組メンバーそれぞれの得意分野を駆使して悪に立ち向かう姿はやっぱり魅力いっぱい。

    今回は深雪の才気が際立っていたかな。

    この場面でこの言葉…完全に源吾は手のひらで上手く転がされてる気がする。

    それが微笑ましい。

  • リーズ第2弾。

    江戸の火消し、」ぼろ鳶組の活躍が楽しみぃと
    本を開く前からワクワク。

    卑怯で卑劣なやり口にどうなるのかと思ったけれど、
    負けないぼろ鳶組の面々。
    そして、ぼろ鳶組も他の火消し達も
    火消しとしてのプライドと信念がカッコ良すぎ!

    深雪もカッコ良すぎ!

    3巻はさらににぎやかになりそうで、
    期待してます。

  • 羽州ぼろ鳶組シリーズ第2弾。
    1作目の「明和の大火」で、すっかり江戸の人々の人気者となった羽州ぼろ鳶組。あれから約1年、今日も江戸の町に火消の姿が…ない!火事を知らせる大名火消の太鼓が鳴らないのだ。一体全体これはどうしたものか、ぼろ鳶組の活躍やいかに…?

    2作目、期待通り…いや、期待を遥かに凌ぐ面白さでした。
    今回も胸の奥にジーンとくる、江戸の男達のアツイ姿に目が離せない!頁をめくる手が止まらない!人から勧められて読み始めた本なのに、読み終わったら手当たり次第、人に超絶勧めたくなる!
    今作ラストには、ぼろ鳶組に新たな顔も増え、源吾宅にも嬉しい知らせが。次作がますます楽しみです。

  • 加賀鳶…1冊目を読んでいる時からずっと前から知ってる気がしてたけど、何かしら…と思ってて思い出した!日本酒!福光屋!
    慌てて福光屋のサイトへいったら、火消しの加賀鳶が由来と…つながった!日本酒好きで良かった!(こじつけ
    https://www.fukumitsuya.co.jp/sake/kagatobi/

  • ぼろ鳶シリーズ第2弾。

    前作は短編だったが、今回は一つの事件を解決する長編。
    手口が卑劣すぎて、辛かった。
    深雪と新之助の掛け合いが面白かった。

  •  2017-08-05

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著者プロフィール

今村 翔吾(いまむら しょうご)
1984年、京都府生まれの時代小説作家。ダンスインストラクター、作曲家、埋蔵文化財調査員を経て専業作家となる。
2016年、『蹴れ、彦五郎』で第十九回伊豆文学賞の小説・随筆・紀行文部門最優秀賞、2016年『狐の城』で第二十三回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞をそれぞれ受賞。2017年『火喰鳥』が単行本デビュー作となり、啓文堂書店時代小説文庫大賞を受賞、「羽州ぼろ鳶組」シリーズとして代表作となる。2018年「童神」で第十回角川春樹小説賞を受賞し、『童の神』と改題されて単行本発刊。同作が第8回本屋が選ぶ時代小説大賞候補となると同時に、第160回直木賞の候補に。

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